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映画『スティーブ・ジョブズ』を見て、ビジョンをえがき、全体をデザインし、自分らしいライフスタイルを生みだすことが大切だとおもいました。


2016年2月12日、映画『スティーブ・ジョブズ』(注1)が公開されたので見にいきました。スティーブは、米国アップル社の共同設立者のひとりであり、現代の高度情報化社会をきりひらくうえでもっとも重要な役割をはたした人物のひとりです。没後5年、非常に多くがかたられて歴史的な人物になりつつあります。

今回の映画は、「人間スティーブ」の内面にユニークな手法でスポットライトをあてたヒューマンドラマになっていて、ドキュメンタリーではなくひとつの「作品」としてたのしむことができました。




映画のなかでは、スティーブのつぎの言葉が印象にのこりました。


オーケストラの指揮者・小澤征爾の表現力はすばらしい。彼に、指揮者とメトロノーム(注2)とのちがいは何かと聞いてみたよ。そうしたら征爾は、「わたしはオーケストラを演奏する」とこたえたんだ。


「わたしはオーケストラを演奏する」。どういうことでしょうか。

オーケストラ(管弦楽団)は通常は、数十人から100人程度のさまざまな楽器の演奏者によって構成されています。指揮者は、そのオーケストラ全体を統率して各楽器の音をまとめあげ、たとえば壮大な交響曲をひとつの芸術作品に仕上げる仕事をします。それぞれの楽器の演奏はそれぞれの奏者にまかせて、全体的なことをするのが指揮者であって、たとえば大太鼓のところに行ってみずから大太鼓をたたたりはしません。

スティーブは征爾の言葉をなぜもちだしたのか。それは、自分のやるべきことは「指揮者」の仕事であって、大太鼓をいかにうまくたたくかではないということをつたえたかったからではないでしょうか。




スティーブの仕事はビジョンをえがいて全体をデザインすることです。オーケストラでいえば指揮者のような仕事です。オーケストラにおいて個々の楽器の演奏者がいかに優秀であっても、指揮者が、完結した一本の作品に全体をまとめあげられなければ交響曲にはなりません。オーケストラは個々の楽器の単なる機械的な集合ではないのです。

これとおなじでコンピューターも、個々の部品がいかによくできていても、ビジョンをえがき、全体をデザインし、システムとして完結・完成させる人がいなければうまくいきません。個々の部品をつくっている人々は往々にして、ビジョンがなかったり全体が見えていないものです。




スティーブはひとつの完結した作品、ひとつの芸術作品の製作を目指しました。機械化・自動化ではなくアート化を目指しました。そこにはうつくしさが必要でした。コンピューターを、データ処理の単なる機械とは位置づけていなかったのです。

したがって互換性やオプションの豊富さをもとめた常識的なエンジニアとはちがいました。効率化をもとめるのともちがいました。

今日、機械的にデータを処理すればよいという時代はおわりつつあり、自分らしい情報処理を追求する方向に時代は転換しつつあります。スティーブのやり方からは多くのことがまなべるとおもいます。
 



そしてその先には、あたらしいライフスタイルがあります。スティーブは人間社会の未来をどのように予想したか。スティーブとアップルのたどった道のりを見ながらわたしたちも想像することができます。

人間社会の未来を想像しながら、自分自身のライフスタイルを主体的に生みだすことは重要なことです。自分の人生のビジョンをえがき、自分らしい生き方を見いだしていく。そのためには自分の心に素直になる必要があります。




わたしは1990年代からアップルを首尾一貫してつかいつづけてきました。わたしはアップルがいいとおもってつかってきましたが、日本においては一流とされる組織の日本人コンピューター技術者と教授から、「アップルなんかつかってたらダメだよ。いつつぶれるかわからないんだから」と注意をうけていました。実際、ある組織においてシステムを開発しようとしたときにはウインドウズを無理やりつかわされました。しかしわたし個人とわたしの研究所はアップルをつかいつづけ、これでよかったとおもっています。

アップルをつかってきて効果や成果があがったということもありますが、それよりもおもしろい、たのしめたということがあります。いま映画を見てこれまでをふりかえってみても一番 感じることです。たのしみや よろこびやワクワク感。これがビジョンにつながります。スティーブに感謝です。

日本人の技術者や専門家は、真面目ではあるのですが心がとてもかたくなっているとおもいます。ここに、日本の専門家からは発想がでてこなかった大きな理由があったのだとおもいます。やわらかい心をもつことが大切でしょう。




映画をみればわかるように、スティーブは天才であり同時に変人でした。わたしたち一般の者はスティーブのようにはなかなかなれません。

一般の人は論理的にかんがえて目標を達成しようとしますが、天才は、理屈や論理ではなく直観で先を見ています。見ているというよりも見えてしまうのです。

今回の映画では、このようなスティーブの姿が、スティーブのプレゼンテーションの舞台裏をえがくという異色の手法で表現されていました。これはドラマですから、映画を見る人それぞれにうけとめ方や感じ方があっていいとおもいます。自分自身が何を感じ、何をかんがえるかが大事でしょう。


▼ 注1:映画『スティーブ・ジョブズ』
原題:Steve Jobs
監督:ダニー=ボイル
脚本:アーロン=ソーキン
出演:マイケル=ファスベンダー、ケイト=ウィンスレット、セス=ローゲン、ジェフ=ダニエルズ 他

▼ 公式サイト

▼ 注2
メトロノームとは、音楽のテンポを客観的に示す機械。

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ワイヤレス・イヤホンの開発競争がすすんでいます。何事も、ワイヤレスが時代のトレンドになってきています。


「iPhone Menia」(2016.01.09)によりますと、アップルは、今秋発表が見込まれる iPhone7 に先駆けて、Bluetooth を利用したワイヤレス・イヤホンを発売するようです(注1)。

イヤホンのケーブルをまいたりのばしたりすることがわずらわしいことは誰もが感じていたことでした。とくに屋外や移動中に音楽をきくときにはケーブルが邪魔になることがよくありました。ワイヤレスはこの問題を解決します。




そもそも次期の iPhone7 ではヘッドホン端子(イヤホン端子)を廃止するという報道があります。iPhone をさらにうすくするための措置です。その場合は、Lightning コネクターでケーブル接続するかまたは Bluetooth 経由でワイヤレス接続になります。

従来のケーブルのイヤホンをつかいつづけるためにはアダプターが必要になります。ヘッドホン端子廃止に反対しているユーザーもたくさんいるとのことですが、ワイヤレスでしたらコネクターの問題は生じません。

これからの時代のトレンドはワイヤレスであるといえるでしょう。



▼ 注1:「Apple、今秋Beatsブランドでワイヤレスイヤフォンを発売か?」
http://iphone-mania.jp/news-97133/


▼ おすすめワイヤレス・イヤホン & ヘッドホンはこちらです。いずれもノイズキャンセリング機能がついています。


下の2つのモデルは音質も非常によいです。


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おすすめイヤホン&ヘッドホン(ケーブルつき)


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 アップルストア銀座のイベント


iPhone のカメラをつかうとシャッターチャンスをのがすことなくその時その場を撮影できます。

アップルストア銀座のイベント「iPhoneのカメラ機能が切り拓く可能性」(2015年10月31日)に参加しました。

このイベントでは、映像作家の岩元康訓さんと水中カメラマンの石川肇さんによるトークショーの形で、iPhone をつかって両氏が実際に撮影した作品を見ながら iPhone のカメラとしての魅力と可能性をさぐりました。

iPhone の最大の特色はチャンスにつよいことです。従来の撮影では重装備が必要でした。また特殊な機材がいりました。それに対して iPhone による撮影は軽装備なのでどこにでももっていけます。せまいところにもはいっていけます。カヌーにとりつけて撮影することもできます。


会場で紹介された映像は本当にうつくしかったです。プロがつかえるレベルまで iPhone のカメラの性能が向上していることがよくわかりました。iPhone は写真や映像のもつ可能性をどんどんひろげています。コンパクトデジタルカメラはもはやいらないのではないでしょうか。

わたしは一眼レフもつかっていますが、撮りたいときにポケットからサッととりだしてその時その場ですぐに撮影できる iPhone は手放せません。iPhone があればシャッターチャンスを逸しないですみます。

ただしイベントでも紹介されていましたが撮影の幅をひろげるためにはフォトレンズ(補助レンズ)もつかったほうがよいです。


こちらのレンズは、ワイドレンズ、魚眼レンズ、マクロレンズ(接写用レンズ)です。



こちらのレンズはウルトラワイドレンズ(超広角:画角約155°)と望遠レンズ(iPhone のほぼ2倍)です。

レンズにはいろいろな種類があるので用途に応じてつかいわけるとよいでしょう。

上記のどちらのレンズも、バックカメラおよびフロントカメラの両方で使用できます。同梱のレンズホルダーをつかえばもちはこびも便利です。

ただし iPhone ケースやカバーをつけたままだとレンズを装着できず、また保護フィルムと干渉する場合がありますので注意してください。



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iPhone 6S の全面広告(注)

何かを習得したり記録・記憶したり表現したりするときには図式(図解)をまずはつかった方がよいです。

先日、あたらしい iPhone 6S の全面広告が新聞にでていました。今回は広告の内容はともかくとし、このような図式に注目してみました。

たとえば何かのつかい方をおぼえようとするときに場所にむすびつけておぼえるとよいです。具体的な場所(物の特定の部分)にむすびつけて視覚的・空間的にやり方をおぼえ、理屈でおぼえないようにするとつかえるようになります。

また何かを記録するときにも場所にむすびつけて空間的に図式に記録するとよいです。その方がわかりやすいですし記憶にものこりやすくなります。

あるいはメッセージやつかい方を他人につたえたいときにも図式(図解)でつたえるとよいです。言葉で理屈をこねるのは後まわしにします。

このようなことをするときに今回の広告の図式のやり方は参考になります。いくつものヒントが広告からもよみとれました。広告もバカにできません。

したがって何かの習得や記録・記憶、表現などのためには図式(図解)をつかった方がよく、そのあとで細部を言語で書きしるすという順序をとるとよいでしょう。


▼ 注(出典)
2015年9月25日付 朝日新聞
 



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ハワイの TheBus


海外の旅行先で、アプリ “Google Maps” をつかいながらローカルバスを利用するとその土地の様子がよくわかります。

わたしは先日、ハワイ(オワフ島)をはじめて旅行しました。日々の島内の移動には「TheBus」とよばれるローカルバスを利用しました。

はじめておとずれた土地でローカルバスを利用するのには何かと不安がともなうものです。路線図はわかりにくく、どこをはしっているのかわからないからです。

そこで役立ったのが iPhone アプリ “Google Maps” でした。これがあれば今どこにいるのか、どこを移動しているのかをリアルタイムで地図上で確認できます。自分の居場所がわかると人間は安心できます

また目的地そのもには行かなくても目的地のそばをとおるバスがあります。“Google Maps” がつかえればそのようなバスも自在に利用することができ、行動範囲がひろがり時間もうまくつかえます。

このように “Google Maps”  とともにローカルバスをつかっていると、旅行中の比較的はやい段階でその地域の道や道順を理解することができます。土地の様子や街の様子もよくわかりますし、地名をおぼえることもできます。また移動の過程そのものをたのしむことができるのも大きいです。タクシー利用では味わえない旅のたのしみ方があります。

問題は海外でのデータ通信料金です。わたしはソフトバンクの「アメリカ放題」というサービスがさいわいつかえました。これは、アメリカ本土やハワイなどでスプリントのネットワークをつかって、日本にいるときと同等の料金で通話や SMS やデータ通信が利用できるサービスです。キャンペーン期間中だったため別途料金はかかりませんでした。これがあったためにたすかりました。
このようなサービスがないのにデータ通信を外国で利用すると法外な料金があとで請求されますので十分に注意してください。


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ワイキキビーチ



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ノイズキャンセリング・イヤホンはいくつかのメーカーから販売されていますが、コストパフォーマンス・音質・音場・バランスにすぐれるオーディオテクニカをおすすめします。

ノイズキャンセリング・イヤホンを買いかえるにあたって eイヤホン や ヨドバシカメラ などでいろいろな製品を試聴してみました。

オーディオテクニカと同価格帯で、ソニー、パナソニック、JVCケンウッドからもノイズキャンセリング・イヤホンが発売されていますが、音質・音場ともにオーディオテクニカの方がすぐれています。ソニーの製品は、高音あるいはシャープネスを強調したような音でバランスがわるく、一聴しただけだと、解像度が高くていいような感じがすることがありますが長時間きくには適しません。

そして店頭でとくに目立つのが ボーズの QuietComfort20 です。これは無視するわけにはいきません。本年6月に新製品が発売されました。iPhone・iPod・iPad 対応 と スマートフォン対応の2種類があります。


この製品の特徴は圧倒的な消音性能にあります。ノイズキャンセリング効果はオーディオテクニカをうわまわります。

とくに人の声も遮断できる2段階式ノイズキャンセル機能もそなえているのはよいです。ノイズを消したままアナウンスなど周囲の必要な音だけを聞きとりたい場合には「Awareモード」にします。オーディオテクニカにはこのような機能はついていません(注)。

しかしわたしが試聴したかぎり音質と音のバランスがわるく、とくにアコースティック系の音楽やクラシック音楽にはまったく適しません。価格も高額(37,800円)でありコストパフォーマンスにもすぐれません。

ボーズを購入する予算がもしあるなら、オーディオテクニカを買って、のこったお金で、よくできたオーバーヘッドの普通のヘッドホンをもう1本かった方がよいでしょう。2万円台で非常によいヘッドホンが手にはいります。消音性能を最優先にするのでなければオーディオテクニカをやはりおすすめします。

ノイズキャンセリング・イヤホンをつかって難聴を予防する - オーディオテクニカ ATH-ANC23 - >>
音楽の広がりと響きをとらえる - ゼンハイザーのヘッドホン - >>


▼ 注
オーディオテクニカなどの一般的なノイズキャンセリング・イヤホンは、ノイズキャンセリング機能をオンにしても、人の声(正確には人の声の周波数帯の音)は聞こえるように安全対策を考慮して設計されています。もっとも音楽をかけているとそのような音(声)も聞こえないことが多いですが。



航空券の購入からチェックイン(搭乗手続き)、出入国手続きなどがスムーズにいけば、あとは空の旅をたのしむだけです。

航空券は実にたくさんの種類がありますので、ウェブサイトをつかってよく比較・検討してから購入します。フラッグキャリア(その国を代表する航空会社)は母国の空港では一番よい施設をもっていてわかりやすいので、目的地のフラッグキャリアを利用するのもひとつの方法です

日本出国にあたり成田空港をつかう場合は、都心からとおいので時間の余裕をもってでかけるようにします。午前便の場合には前日に空港ちかくのホテルに泊まるとよいです。とくに旅行シーズンは、手続きに時間がかかるので十分な余裕をもって行動しなければなりません。

成田空港にかぎらず国際空港にはターミナルが通常複数あるので、自分のチェックイン・カウンターがどこにあるのか事前にかならず確認しておきます。タクシーを利用した場合は空港にちかづくと「どのエアラインですか?」と運転手がきいてきます。

チェックイン・カウンターで荷物をあずけるとクレイム・タグという半券をくれるので行き先を確認します。荷物にふるいタグがのこっていると誤送の原因になりかねませんのでチェックインの前に はがしておきます。

チェックインや出入国手続きのときには慣れないし緊張しているので手持ち荷物をおきわすれるおそれがあります。とくに外国においてそのようにならないために手持ち荷物はなるべく1個に限定するのがよいです。パスポート・航空券・クレジットカード・現金などの貴重品は1つの入れ物(ポーチなど)にいれ、つねに身につけておきます(かならず機内持ち込みにします)。

機内では、通路側の席をえらべば洗面所にいつでも容易に行くことができます。窓側の席なら上空からの眺めがたのしめます。以前は、チェックインのときに希望をつげていましたが、最近は、ウェブサイトでの予約時に希望の席を指定できるようになってきています。

機内は音楽を集中してきくのに最高の場所になっています。以前は、ポータブル CD プレイヤーをもっていきましたが、今では、iPhone などのスマートフォンや iPod などがあるので便利です。ノイズキャンセリング・イヤホン(注)もっていくとよいです。機内サービスのオーディオは機内放送のために音楽が突然とまることがよくあるのでつかわない方がよいです。


▼ 参考文献
野口悠紀雄著『「超」旅行法』新潮社、1999年11月25日
Amazon:「超」旅行法
楽天:【中古】 「超」旅行法 /野口悠紀雄(著者) 【中古】afb

▼ 注:関連記事
ノイズキャンセリング・イヤホンをつかって難聴を予防する





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異国に行って日常を見なおす - 野口悠紀雄著『「超」旅行法』(1)-
旅先で体験をふかめる -『「超」旅行法 』(2)-
空の旅をたのしむ - 『「超」旅行法 』(3)-
レストランで一人で食事をたのしむ -『「超」旅行法 』(4)-
ガイドブックで概観してから、気に入った作品をじっくり鑑賞する - 海外の美術館・博物館めぐり /『「超」旅行法 』(5)-
単語をならべるだけでもかなりのコミュニケーションができる -『「超」旅行法』(6)- 
海外旅行のトラブルに対処する -『「超」旅行法』(7)-
Google Earth とストリートビューをつかってバーチャルツアーをする -『「超」旅行法(8)』-
海外旅行にでかけてこれまでの生活をとらえなおす -『「超」旅行法』 のまとめ -




GPS つきカメラと「写真」アプリをつかうと、体験や思い出、あるいはある情報に最初にであった地点を地図からたどることができてとても便利です。

iPhone などに装備されている GPS つきカメラで撮影した写真は、たとえばアップルの「写真」アプリをつかうと、「マップ」上に撮影地点が自動的に表示されます。たとえばわたしが先日旅行したルンビニで撮影した写真は「マップ」の「航空写真」上に下図のように表示されます(図)。

Lumbiniスクリーンショット
 図 「マップ」の「航空写真」場に撮影地点が表示される

「写真」アプリで撮影した写真を表示し、グレー色でしめされた地名をクリック(iOS の場合はタップ)すると、「マップ」の地図あるいは航空写真に撮影地点が表示されます。

「マップ」上の撮影地点をクリック(あるいはタップ)すると、その地点で撮影したすべての写真が自動的に表示されます。こうして体験や思い出がマップからたどれます


この仕組みは、写真を整理するために非常に便利です。これは、写真を検索する役割を地図がはたしていて、地図がインデックス・マップになっているわけです。

この、地図をインデックス・マップにするという仕組みは記憶法や情報処理全般に応用することが可能です。

写真が撮影地点にむすびつけられているように、あらたな情報を、その情報にであった地点(インプットされた場所)にむすびつけて記憶し、地図や航空写真上でその地点を見てその情報をおもいだす訓練をします。

これは、その情報に最初にであった地点にその情報をむすびつけて記憶する、情報を場所記憶にしてしまうという一種の空間記憶法です。個々の場所に情報をむすびつけて記憶するということは、情報や体験を場所で想起するということです。

* 

これをさらに応用するならば、何か重要なことをおぼえたい(記憶したい)とおもったら、そのためにあらたな特定の地点をつかってもよいわけです。たとえば重要な専門書をはじめておとずれる場所で読んでみるのです。その重要事項をその地点にむすびつけて記憶しておけば、地図上でその地点を見るたびに、その本を読んだことあるいはその重要事項を思い出としておもいだせるわけです。

ここでも、地図あるいは航空写真がインデックス(検索)の役割をはたします

このように、iPhone と「写真」アプリ、「写真」と「マップ」の連動は、場所記憶(空間記憶法)を実践するために大いに参考になり、この仕組みは、空間をつかった情報処理へとさらに発展させることができます。


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Google Earth 画像を iPad でみながら現地をあるく


『アップルのデザイン戦略』は、iPhone をはじめとするアップル製品を分解するなどしてアップルのデザイン面での挑戦を分析しています。デザインの力を信じてそこに投資するアップルのものづくりの姿勢がわかります。

本書は、雑誌『日経デザイン』の過去の記事をもとに加筆・修正して再編集した本です。

目 次
第1章 分解
 iPhone 5 恐ろしく洗練されたが、挑戦はない
 iPod touch「一見普通」に隠された恐るべき金属加工 
 iPad mini、iPodtouch 問われる設計者のデザインセンス
 iPhone 5c「樹脂らしさ」を消す工夫と努力
 iPhone 5s 洗練に次ぐ洗練を重ねたデザイン
 MacPro 繊細さは工芸品の域

第2章 箱
 アップルが見せる「シャープな角」への執念
 1箱600円。「豆腐型」パッケージの革命
 Column 箱に込めた思いは昔から同じ

第3章 対決
 VS. ソニーほか iPhone は、もはやファッションアイテム
 VS. マイクロソフト Surface RT 前編 周辺機器はアップルを超えたか
 VS. マイクロソフト Surface RT 後編 見習いたい「技術を生かすセンス」
 VS. サムスン電子 “模倣”の代償は売上げの2割

第4章 未来
 ワイヤレス充電はアップルストアで生きる
 圧力センサー搭載デバイスで広がるジェスチャー操作の可能性
 次世代樹脂製 iPhone は光をまとう?
 ウエアラブル端末向け素材はレーザーカットで作る
 腕時計型端末の特許から分かった iPhone 後のデザイン
 アップルが持つ夢の技術「金属ガラス」とは何か
 iWatch で変わるアップルの素材。次はセラミックスか?

第5章 識者が見るアップル
 インタビュー1 ブランド作りの多くをアップルから学んだ
 インタビュー2 アップルの思想は、ジョブズ後さらに先鋭化した

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丸みをおびた形で統一された部品、色によって加工方法がことなるロゴ、高い精度でつくられた筐体など、工芸品の域に達した繊細な技術をみせてくれます。iPhone などのアップル製品の中身を写真でみることができ興味ぶかいです。

また iPhone などをいれる箱(パッケージ)も分解してしらべています。ずいぶん立派な箱にいれて売っているとは以前からおもっていましたが、アップルがここまでこだわりをもって箱もつくっているとは知りませんでした。

アップルは従来のいわゆるメーカーとはちがうことがよくわかります。日本のメーカーともちがいます。本書は、

我々がやるべきことは、テクノロジーとリベラルアーツの交差点に経ち、そこからモノを作っていくことだ

というアップルの思想を確認することができる一冊です。モノづくりには思想が反映されています。
 
そしてアップルはモノづくりにとどまらず、ハードとソフトとインターネットをくみあわせた総合的なシステムを構築し、そこからあたらしいライフスタイルを創出しようとしています。

システムとはやや抽象的ですがこのようなモノを通して具体的に知ることができます。モノをみたらその背後にあるシステム全体を想像することが重要でしょう(図)。
150708 モノとシステム
図 モノをみてシステム全体を想像する



▼ 引用文献
『アップルのデザイン戦略 カリスマなき後も「愛される理由」』日経BP社、2014年5月19日
アップルのデザイン戦略

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全体像をイメージしてから作業を実施する - 東京国立博物館・考古展示(3)-

ビジョンをえがき、全体をデザインし、自分らしいライフスタイルを生みだす - 映画『スティーブ・ジョブズ』-



定額制音楽配信サービス「Apple Music」はストリーミングをつかったサービスですので、Wi-Fi につながっていないときのために、とくに気に入った曲はスマートフォンなどにダウンロードしておくとよいでしょう。

Apple Music は、スマートフォンや Mac/PC が Wi-Fi とつながっているときは問題はありませんが、つながっていないときには、Wi-Fi につながっているときに楽曲をダウンロードしておいてオフラインできくか、データ通信を利用してストリーミングできくという2通りの方法があります。


ダウンロードをする場合は、iOS のときは、「三点リーダー」(・・・)をタップしてオプションを表示させ「オフラインで再生可能にする」を選択します。ダウンロードされオフラインでもきけるようになると iPhone の場合は アルバム・ジャケットあるいは楽曲に iPhone マークがつきます。また「My Music」のアルバム/プレイリストの項目に「オフライン再生可能な項目を表示」が用意されていので、これを有効にすると iPhone 内に保存された曲のみを表示できます。

Mac/PC の iTunes の場合はクラウド・ボタンをクリックします。ダウンロードされるとクラウドマークがきえます。

一般的には、気に入った曲については Wi-Fi につながっているときに iPhone などにダウンロードしておくのがよいでしょう。

* 

一方、モバイル利用時にデータ通信(4G/3G通信)をつかう場合は、キャリア(通信会社)のプランにもよりますが、パケット通信料が圧迫され、データ容量が大きくなると課金されますから注意が必要です。

Apple Music をデータ通信ではつかわない場合は、iPhone の[設定]→[iTunes & App Store]でモバイルデータ通信を OFF にしておきます。この設定は、App の自動ダウンロードにも適応されるので注意してください。


▼ 追記 
アップル上級副社長のエディ=キュー氏は、「Apple Music のビットレートは接続環境(Wi-Fi か 3G/4Gか)によって変わる」と発言しています。Apple Music のビットレートは公式には 256kbps と発表されていますが、3G/4Gをつかってきくときにはもう少し低くなるようです。つまりデータ通信ではやや音質がおちるということです。

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アップルの定額音楽配信サービス「Apple Music」がスタートしました。これで、ストリーミングとクラウドをつかって膨大な楽曲を手軽にたのしめるようになりました。


Apple Music をつかうためには iOS(iPhone/iPad/iPod)と iTunes(Mac/PC)を最新バージョンにアップデートしなければなりません。Android には現段階では対応していませんが今秋から対応するとのことです(注1)。


つぎに、iOS でしたら「ミュージック」アプリ、Mac あるいは PC でしたら iTunes をたちあげます。初期設定画面がでてきて Apple Music のトライアルメンバーに登録するかどうかきいてきます。

3ヵ月間は無料トライアルで利用できます。3ヵ月たつと自動的に下記の課金がはじまります。利用を継続しない場合は課金前に登録を解除することができます。

 個人メンバーシップ:980円/月
 ファミリーメンバーシップ(最大6人):1480円/月


メンバーシップに登録すると、「お気に入りジャンル」の初期設定画面になります。これはあとで、「アカウント設定」→「好きなアーティストを選択」で変更できますから、ふかくかんがえずにタップ(クリック)して先にすすみます。


あたらしい「ミュージック」アプリあるいは iTunes の画面になり、いくつかのタブがでてきます。

For You」:自分の検索や好みのアーティストを反映した楽曲やアルバムが自動的に表示されます。Apple Music をつかえばつかうほど「For You」の提案がよくなっていくとのことです。

New」:楽曲やアーティストをあらたに自分でみつけることができます。検索をつかっていろいろさがしてみるとよいでしょう。膨大な数の楽曲がでてきます。

あとはタップ(クリック)してきくだけです。これだけたくさんの曲が自由にきけるのというのは正直いっておどろきです。

Radio」:インターネットラジオをジャンル別できけます。BGM にはいいのではないでしょうか。

Connect」:自分がフォローしたアーティストから、日々の活動や新譜、ライブ情報、写真やビデオなどのアップデートがとどく仕組みで、すきなアーティスト専用のソーシャルメディアのような仕組みだそうです。アーティストのページには「Follow」ボタンがあり、これをクリックすると「Connect」に新規投稿が表示されるようになります。


プレイリストや楽曲には、「」ボタンと「ハート」ボタンが用意されていて、「+」ボタンをおすと、プレイリストや楽曲を「My Music」に追加できます。「ハート」ボタンは音楽の好みを Apple Music に記録する役割があります。

My Music の音楽は、オフラインできくためにデバイスにダウンロードすることもできます。インターネットにつながっていない場面でも音楽をたのしめます。iOS の場合は「三点リーダー」をタップしてオプションを表示させ「オフラインで再生可能にする」を選択します(各曲にマークがつきます)。iTunes の場合はクラウド・ボタンをクリックします。


「iTunes Store」はこれまでどおり のこっていて、1曲ごとにあるいはアルバムごとに購入できますが、1曲150円とかアルバム2000円とかで購入することは今後はなくなるのではないでしょうか。ひと月に1枚以上のアルバムを買っていた人にとっては Apple Music の方が割安です。

また「iTunes Match」は一般的には必要ないとおもいます。「使わない」をクリックするとタブそのものが消えます。

 
Apple Music の特色は、ストリーミングサービス音楽ライブラリーのクラウド化です。楽曲を買うという今までの仕組みからは大きく変化することになります。

米国では3700万曲(日本国内向けは数百万曲)ともいわれる膨大な楽曲に自由にアクセスできるようになり、また、自分のライブラリ全体が「iCloudミュージックライブラリ」に自動的にアップロードされ、同一の Apple ID をもつデバイスでいつでもどこでもきけるようになります(注2)。

Apple Music をつかって集約的に手軽に音楽がたのしめるようになったことは、クラウドの時代が本格化してきたことをしめす一例といえるでしょう。今後、クラウドをどうつかいこなし、クラウドとどうつきあっていけばよいのか、よくかんがえて準備をしておかなければならないとおもいます。


▼ 注1
2015年秋には、Android にくわえて Apple TV でも Apple Music がつかえるようになる予定です。

▼ 注2
iOS デバイスで Apple Music を利用するかしないかは「設定」で操作できます。「設定」→「ミュージック」にはいり、「Apple Music を表示」をオン、「iCloudミュージックライブラリ」をオンにすると利用できます。利用しない場合はオフにします。

なお「iCloudミュージックライブラリ」は「iCloud Drive」とは別物でありリンクはしていません。

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米アップルは、ストリーミングを利用した新サービス「アップルミュージック」(注1)を6月30日からはじめると発表しました。月9.99ドル(約1200円、最初の3ヶ月は無料)で3000万曲がきき放題になるそうです。

6月8日(日本時間の9日未明)、アップルが自社製品に対応するソフトウェアやサービスなどの開発者向けに発表するWWDC(ワールドワイド・デベロッパー・カンファレンス)が開催され基調講演がありました。

あたらしい「アップルミュージック」は定額制の音楽配信サービスであり今度の方式はストリーミング方式になるのが最大の特徴です。これはダウンロード方式(スマートフォンやパソコンなどのデバイスにいろいろな楽曲を購入して保存する方式)とはことなり、ききたい音楽をサーバーから受信しながら逐次再生する仕組みです。

楽曲やアルバムを購入して自分のライブラリ(ストレージ)に追加していく必要はなくなり、毎月の加入料を支払うことで、音楽配信サービスに登録されているすべての楽曲を自由にたのしめるようになります。「アップルミュージック」は加入型音楽配信サービスです。


このような加入型音楽配信サービスが出現してきた背景にはクラウドの発展があります。クラウドでは、データはストレージにではなくクラウドにおいておき、インターネットをつかっていつでもデータにアクセスすることがきます。

そもそも、アップルの音楽ダウンロードサービスの iTunes music は売上を落としつつありました。ダウンロード型サービスにかわってストリーミングの加入型サービスが台頭するのは時代の潮流でしょう(注2)。

「アップルミュージック」をみてもクラウドが本格化しつつあることがわかります。


▼ 注1

▼ 注2
ストリーミング型の音楽配信サービスということでは、アップルの iTunes でもインターネットラジオがすでにありました。インターネットにつながっていれば、iTunes でインターネットラジオを無料で利用できます。

非常に多数のラジオ局があり、あらゆる分野の膨大な楽曲が放送されています。作曲家別・楽器別の放送もたくさんあります。Mac の場合は iTunes をたちあげてインターネットラジオのアイコンをクリックすればすぐに利用できます。iPhone や iPad の場合でしたら、インターネットラジオ・アプリを App Store から入手(無料)すればきくことができます。ただしあくまでも放送ですから一方的に楽曲がながれてきます。バックグラウンドミュージック用にはいいのではないでしょうか。

今度の「アップルミュージック」は有料ですからインターネットラジオよりもつかい勝手がよくなり、これまでよりも音楽がたのしみやすくなるのだとおもいます。

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Mac OS X「Yosemite」付属のあたらしい「写真」アプリをためしてみました。ひとことでいえば「写真」アプリは「iCloud」(アップルのクラウド)の使用を前提としてつくられたアプリでした。

iCloud フォトライブラリ」という機能が「iCloud」にあらたにくわわり、これをオンにしておけばに写真と動画のオリジナルのすべてが「iCloud」に保存されます。

また、もっているすべてのアップル・デバイスで写真と動画が同期され、それぞれのデバイスには最適な画像メモリで保存・表示されます。

デバイスが手元になくても、ネットで「iCloud」に接続できればどこからでも「写真」にアクセスできます。

これらのすべての機能が全自動でおこなわれるのできわめて簡単、つかいやすさは抜群です。ケーブルでいちいちつないだり、「フォトストリーム」というわかりにくくエラーのあるアプリをつかう必要はもうなくなります。

問題は、「iCloud」のストレージ「iCloud Drive」の容量を増量しなければならないことです。5 GB までは無料ですがこれでは足りないことはあきらかであり、それをこえる場合は料金がかかります。

わたしはクラウドをためしている(実験している)ので 200 GB をあらたに購入しましたが、「iCloiud のストレージ」料金はあきらかに割高です。

しかし将来的には料金がやすくなるかもしれません。あるいは同料金でストレージ容量が倍増になるかもしれません。


今回は「写真」アプリについてためしてみましたが、本当の課題は「写真」アプリをつかうかどうかよりもクラウドになれることです。時代は、いよいよクラウドの時代に突入してきました。

クラウドが本格化する将来は、写真や動画のみならずすべてのデータをクラウドに保存しておくようになります。手元のハードディスクに自分のデータを保存しておくのではなく、外部サービスにデータをあずけておくようになるということです。

これは、自分のお金を銀行にあずけておくのと似ています。銀行をつかえば、必要なときに必要な金額のお金をあずけたり おろしたり送金したりすることができます。自分のお金をつねに手元においておく必要はありません。

この銀行のシステムと似ているのでクラウドは「データ・バンク」のシステムであるといってもよいでしょう。クラウドつまり「データ・バンク」をつかえば、必要なときに必要なデータをアップロードしたりダウンロードしたり転送したり共有したりすることが簡単にできるようになります。

すると Mac や iPhone や iPad は単なる端末にすぎなくなります。銀行でいえば ATM やインターネットバンキング・サイトです。

したがって Mac や iPhone や iPad などの端末にとらわれすぎずにクラウド(データ・バンクのシステム)をつかいこなすことをかんがえた方がよいでしょう。

クラウドの時代に重要なのは端末よりも情報処理の主体である人間(自分自身)の情報処理能力です。このようなシステムを道具としてつかって人間(自分)自身が情報処理能力を高めていくことが大きな課題になります。

このようなクラウドの時代に今からそなえておくことは重要なことだとおもいます。

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アップルのあたらしい「写真」アプリでは、「iCloudフォトライブラリ」あるは「自分のフォトストリーム」のどちらを使用するか選択しなければなりません。

「iCloudフォトライブラリ」を有効にすると撮影した写真は iCloud にアップロードされていき、そこにオリジナルが保存されます。「自分のフォトストリーム」は必要なくなり表示されなくなります。

「iCloudフォトライブラリ」についてはストレージ容量が5GBまでは無料ですがそれ以上の場合は有料になるので注意が必要です。一般的には容量は5GBではたりないことが多いので、「iCloudフォトライブラリ」は iCloud ストレージを購入することを前提としたシステムとかんがえてよいでしょう。

したがって、外付けストレージや Flickr などの外部サービスに写真を保存したりバックアップするのでしたら「iCloudフォトライブラリ」は使用しないことになります。

一方、「iCloudフォトライブラリ」はつかわずに従来からある「自分のフォトストリーム」を有効にしておくと、iOS デバイスで撮影した写真やコンピュータによみこんだ写真が「自分のフォトストリーム」に自動的にアップロードされ、すべてのデバイスで表示できるようになります。「自分のフォトストリーム」にアップロードされた写真の容量は、iCloud ストレージの消費量としてカウントされませんが、アップロードされた写真は 30 日間あるいは直近の1000枚しか保存されないことに注意してください。また、iPhone などで撮影した写真の一部がアップロードされないというエラー(いわゆる歯抜け現象)がときどきおこることが報告されていてわたしも経験しています。

結局、 「iCloudフォトライブラリ」は大変便利であるが割高であるといえます。「iCloudフォトライブラリ」を導入するか従来の方法でしばらくやるかは用途とコストを勘案してきめることになります。


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写真1 Apple Watch の展示(アップルストア表参道店)

アップルの Apple Watch新 MacBook が 2015年4月10日に予約注文の受け付け開始になりました(注)ので、アップルストア表参道(実店舗)にいってきました。

新 MacBook については、現時点ではオンライン限定販売ということで残念ながら店頭展示はしておらず、どのような製品なのかをさわってたしかめることはできませんでした。

Apple Watch は店頭展示をしていました(写真1)。普通の時計よりもかなり分厚くごっつい感じでした。

Apple Watch の試着をしたい場合は、オンラインあるいは店頭で試着予約をしてからということになります。オンラインであらかじめ予約してから出かけたほうがよいでしょう。

一方、Apple Watch の動作をためしたいだけの場合は、表参道店でしたら地下へいくと体験キットがおいてあるので誰でも自由に操作することができます(写真2)。白い箱に Apple Watch とiPad がうめこまれていて、Apple Watch を操作すると左側のディスプレーに説明が表示されます。体験キットの利用は予約の必要はありません。ただ台数がすくないのでこんでいるときは順番まちになります。はやめに行ったほうがよいです。

150410 Apple Watch
写真2 Apple Watch 体験キットをつかって動作をためすことができる
(アップルストア表参道店)


Apple Watch はバッテリー持続時間が約18時間しかないということなので、わたしには買う予定はありません。

しかし購入するかどうかよりも、アップルあるいは情報技術の進歩の最先端がどのような状況になっているのかを知ることには大きな意義があります。情報技術にかぎらず最先端を知ることはその分野の全体像をとらえるためにとても役立ちます

全体をとらえることは、あらたな購入計画や対策の立案などのつぎの一手をかんがえるときの参考になります。また iPhone や iPad ・MacBook Air ・ MacBook Pro などの既存の商品を全体のなかにあらためて位置づけてとらえなおすこともできます。


▼ 注
アップル(公式サイト)

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▼ 追記
最先端を知ることはその分野の極端を知ることです。極端には、空間的あるいは地理的な極端もありますが、本項のような時間軸にそった極端もあります。いずれにしても極端を知ることは全体像をつかむためにとても役立ちます。なお進歩の最先端の反対側の極端はその分野の始まり(起源)です。起源を知ることもその分野をトータルにとらえるために役立ちます。

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極端を知って全体をとらえる - 本多勝一著『極限の民族』-

iPhone などのスマートフォンが普及したためにイヤホンの市場が爆発的に拡大し、イヤホンの試聴ができる実店舗も増えてきました。わたしは出張・旅行が多く、旅先で音楽をたのしむためにイヤホンを長年つかっています。

実店舗でイヤホンを試聴するときには、最低価格のイヤホンと最高価格のイヤホンとを最初に聞きくらべて、イヤホンの世界の両極端をまず知ってしまうのがよいです。そのうえでよさそうなほかのイヤホンを試聴します。

すると、それぞれのイヤホンを、最低と最高との両極端のあいだに位置づけてランクづけすることができます。ランクづけとは評価といいかえてもよいです。

このように試聴とは評価をすることです。そして極端を知るということは全体像(大局)をすばやくとらえるためにとても役立ちます。ということはそもそも評価とは全体像がとらえられていてはじめてできることだといえるでしょう。

そして全体像をとらえながら評価をしていると、つぎには、各製品が何をもとめているのかがわかってくることが多いです。 

このような手順をふまずに、やみくもに片っ端から試聴をつづけていると何がなんだかわけがわからなくなってきます。極端を知ることは評価のためには絶対に必要なことです。

これは極端なことを実行するということでは決してありません。極端は知るだけでよいです。最低と最高の極端を知って大局をつかみ、個々の製品を評価するということです。そして選択して購入します。

このような手順は、イヤホンにかぎらずほかの商品を購入するときにも役立つでしょう。



iPhone などのスマートフォンで音楽をたのしんでいる方は多いとおもいます。最近のスマートフォンは音質が非常によくなってきており、とくに iPhone 6 および 6 Plus は音質がとてもよいです。アップルは音づくりにも力をいれています。

その性能を生かすためにはよくできたイヤホンをあらたに購入したほうがよいです。付属のイヤホンでは性能が生かしきれません。

今回わたしは、東京・秋葉原にある eイヤホン(注1)という実店舗で、内外で定評のあるオーディオテクニカ(audio-technica)のイヤホンの試聴をしてきました。

おすすめのイヤホンはつぎの2点です。 

1. audio-technica IM Series ATH-IM50(アマゾンで 4,680円)
圧倒的なコストパフォーマンス、音質と音のバランスがよく聞きづかれしません。
 

このひとつ上位モデルあるである IM Series ATH-IM70 (アマゾンで 9,200円)は、解像度は ATH-IM50 よりも若干よくなるかもしれませんが音のバランスがわるいのでおすすめしません。


2. audio-technica IM Series ATH-IM01(アマゾンで12,500円)
もうすこし予算がある方にはこちらをおすすめします。音質・バランスにくわえて解像度も高いです。わたしは普段はこれをつかっています。



オーディオテクニカの IM シリーズは概して性能がよく、現段階では、オーディオテクニカのほかのシリーズよりもこのシリーズがおすすめできます。モニターイヤホンとされていますが、モニタリングでプロがつかうだけでなく一般の消費者がつかってもまったく問題はありません(注2)。

息づかいまで、再現する。 IM(イヤーモニター)シリーズ  >>

ただし、このシリーズにかぎりませんが価格と性能とは比例しません。これはほかの家電製品についてもいえることです。高性能でありながら量産されているために価格が低くおさえられているケースは非常に多いです。

IM シリーズで最上位モデルの ATH-IM04(アマゾンで 42,500円)は音質・解像度ともにたしかによいですが、価格が ATH-IM01 の3.4倍であるのに対して、性能は1.5倍もいかないのではないでしょうか。1.3倍程度。これだけお金をかけるならオーバーヘッドのヘッドホン(いわゆるヘッドホン)を買ったほうがよいとおもいます。

音楽をたのしむという観点からは ATH-IM50 あるいは ATH-IM01 をおすすめします。


まとめ
・オーディオテクニカのイヤホン ATH-IM50 あるいは ATH-IM01 がおすすめ。
・オーディオテクニカの IM シリーズは概して性能がよい。
・価格と性能とは比例しない。


▼ 注1
eイヤホン >>
このお店は、どこかの量販店とはちがって店内に大きな音楽がながれていないのでじっくり試聴することができます。

▼ 注2
オーディオテクニカでは、いわゆるイヤホンのことを「インナーイヤーヘッドホン」とよび、いわゆるヘッドホン(頭にかけてつかうレシーバー)を「オーバーヘッドヘッドホン」とよんでいます。本記事では、「インナーイヤーヘッドホン」を一般的なイヤホンと記述しました。

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