チャイコフスキー作曲『イタリア奇想曲』をききました(小林研一郎指揮、日本フィハーモニー交響楽団、サントリーホール、2015.3.7)。チャイコフスキーはイタリア旅行をしたときにこの曲の着想をえたそうです。
奇想曲(カプリチョ)とはイタリア語で「気まぐれ」を意味し、『イタリア奇想曲』にはイタリアの愉快な旋律が自由にちりばめられています。イタリアの開放的な雰囲気を反映して、チャイコフスキーのほかの作品とくらべると非常にあかるい雰囲気が印象的でした。
チャイコフスキーは、1979年の暮れから1880年の4月にかけてイタリアに滞在、イタリアの風土・文化・芸術に魅了されて大きな感銘をうけ、その感銘がさめないうちにローマで作曲の構想をねりはじめました。
私は数日前から、民謡の旋律を基にして『イタリア奇想曲』のスケッチを書き始めました。この曲は輝かしい未来を持つであろうと思います。これらの旋律の一部は出版されている民謡集から拾い出したものであり、一部は街を歩いている時に私自身の耳で聴いたものです。(チャイコフスキー、1880年1月4日付けの手紙より)
仕事などで何かの構想をねるときには現地にいるあいだに構想をねるとよいとおもいます。リアルタイムで情報を感じとれますから。帰宅してしまうとあっというまに情報の鮮度がおちてしまいます。
構想をねるということは<インプット→プロセシング>に相当します。情報処理の絶好のチャンスとして旅行や出張を活用したいものです。