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Amazon:恐竜3D図鑑
『恐竜3D図鑑』は、さまざまな恐竜を3D(立体)イラストでみられる図鑑です。立体画像をつかうと通常の平面画像よりもたくさんの情報を一度にインプットすることができます。

目 次
ティラノサウルス
ステゴサウルス
ハドロサウルス
パキケファロサウルス
ブラキオサウルス
プテラノドン
ステノニコサウルス
ディノニクス
アンキロサウルス
ほか

本書の内側にたたまれているレンズをおこし、レンズと平行になるように本をおこしてレンズをのぞくと恐竜が立体的にとびだしてみえます。平面(2D)画像ではよくわからない奥行きが立体(3D)画像でははっきりわかるので、恐竜がせまってくる感じが味わえます。

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レンズをつかって立体視する


立体視は2枚の画像の視差をつかっています。左の画像は左目でみて、右側の画像は右目でみます。これは平行法(パラレル法)とよばれる方法です。

一般の画像や写真は2D(平面)ですが、3D画像は、みればあきらかなように奥行きの情報がくわわりますので2Dにくらべて情報量が圧倒的にふえます。3D画像をつかえるようになるとみえる世界がかわります。

本書では、レンズ(眼鏡)をつかって立体視をするように説明していますが、実は、レンズ(眼鏡)をつかわなくても(裸眼でも)立体視ができます。

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ハドロサウルスの画像、平行法で立体視ができる(59ページ)
 
ボーッととおくをみるようにして、左の絵は左目で、右の絵は右目でみるようにします。上の絵では、立体視をしてみると子供の恐竜もいることがはっきりとわかります。

裸眼で立体視ができるようになるにはいくらかの訓練が必要ですが、一旦できるようになるとあとは簡単です。立体写真集も売っていますし、自分で立体写真をとってたのしむこともできます。

情報のインプットや処理をするときには1次元よりも2次元、2次元よりも3次元の方が効率があがります。おなじ時間おなじ労力をかけるならなるべく次元をあげておこなったほうがよいのです。

また、1次元(前後関係あるいは時系列)にとらわれていると、どこかでいきづまると先にすすめなくなります。1次元的な生き方よりも2次元さらに3次元的な生き方の方がスムーズに情報処理をすすめることができます。



▼ 引用文献
泊明 原画・インフォマックス CG制作『恐竜3D図鑑』雷鳥社、2002年9月
恐竜3D図鑑


▼ 関連記事
自然の写真を立体視して眼力を高める - 栗田昌裕著『眼力を高めるパワード・アイ』-
立体視訓練で眼力を高める -『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』-
立体視をして目をよくする 〜 栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本【動物編】』〜 
立体視の訓練をする - 明治時代からあった3D写真 -


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写真1 明治時代の3D写真(ステレオ写真/ステレオグラム)
(平行法で立体視ができます)

東京・上野の国立科学博物館で開催中のミニ企画展「はい、チーズ! 写真の歩み」(注1)では「明治時代からあった3D写真」の展示もありました(写真1、2)。

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写真2 明治時代の3D写真(ステレオ写真/ステレオグラム)
(平行法で立体視ができます)

3D写真(ステレオ写真)は、左右の2枚の写真をカメラで撮影し、2枚の写真を専用のビュアーで同時にみることにより、左右の目から見えるわずかなちがい(視差)を利用して立体的な像を再現するものです。下のようなレンズが2つあるカメラをつかっていたそうです(写真3)。

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写真3 ステレオ写真用カメラ


3D写真は、2D写真よりも情報量がはるかに多くなり、しかもおもしろいために当時から活用されていたようです。

当時は、立体視をするために専用ビュアーをつかっていたようですが、ビュアーをつかわなくても訓練をすれば誰でも立体視ができるようになります(注2)。立体視ができるようになると写真の世界が一気にひろがりますし、眼力を強化することにもなるので、是非トライしてみてください。

また被写体が静止していれば、ステレオ写真用カメラあるいはカメラ2台をつかわなくても、普通のカメラ1台で3D写真をとることができます。被写体を、自分の左目の位置から1枚とり、つぎに右目の位置から1枚とります。それらの写真を左右にならべて平行法をつかえば立体視ができます。3D写真は両目の視差を利用しているわけです。

このようなことをくりかえしていると、3D写真を撮影したり見たりする以前の問題として、わたしたちが自分の目で外界を普通に見て、立体的に(3Dとして)見えているというのはどういうことなのかについて問題意識がふかまってきます。


▼ 注1
アウトプットの手段として写真を意識する - ミニ企画展「はい、チーズ! 写真の歩み」-

▼ 注2
自然の写真を立体視して眼力を高める - 栗田昌裕著『眼力を高めるパワード・アイ』-
立体視訓練で眼力を高める -『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』-
立体視をして目をよくする 〜 栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本【動物編】』〜

▼ 参考文献
 

▼ 関連記事
脳の情報処理の仕組みを理解する 〜DVD『錯覚の不思議』〜

驚異のネイチャー3D 写真集です。風景や動物などの自然写真を(3D眼鏡をつかわないで)立体視することで眼力を高めることができます。目の前に空間がひろがる体験を是非たのしんでください。

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つぎのように解説されています。

眼力が高まれば、目がどんどんよくなるだけでなく、「ものを見る」判断力が高まり、脳の力も高まります。

さらに、眼精疲労が減ったり、癒し効果も生まれます。視力や知力を含めた総合的な「ものを見る」力である眼力を向上させ、人生を何倍も面白く生きることができます。


立体視のやり方については本書は説明が若干簡単なようですので、下記の本の説明もあわせて見て練習するるとよいでしょう。


また『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』は図や絵の図版集ですが、『眼力を高めるパワード・アイ』は実際の野外の写真をつかっていますので、立体視の訓練になるだけでなく自然の見方をするどくすることができます。わたしも両書を併用してみたところ効果が倍増しました。自然の立体視ができるようになると自分の内面の世界がひろがって、風景のうつくしさをあらためて実感することができます。


▼ 文献
栗田昌裕著『 眼力を高めるパワード・アイ』健学社、2003年11月25日
眼力を高めるパワード・アイ


▼ 関連記事
立体視のやりかた
立体視訓練で眼力を高める -『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』-
立体視をして目をよくする 〜 栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本【動物編】』〜

『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』は、(3D眼鏡をつかわないで)多数の図と絵を立体視することをとおして「眼力」を高め、結果として視力も改善できる立体視訓練図版集です

本書では、見るということについてつぎのように解説しています。

目は最も優れた感覚器官です。周囲から受け取っている情報の8割が目から入ってきます。目はまさに情報の正面玄関と言えます。

その目の働きを通常は「視力」としてとらえますが、目の働きの重要な点は、目を通して入った情報を脳で解釈して、知的情報処理能力(略して知能)を発揮することです。

見るということは情報をインプットすることであり、本書をつかって訓練をすれば、このインプットとそれにつづく情報処理の能力を高めることができます。

具体的には、「眼球レベル」での改善と「脳のレベル」での改善がなされます。

立体視では、① 目線を調節して、画像を脳にきちんと届ける段階【=眼球レベル】と ② 脳に届いた画像が立体的に解釈される段階【=脳のレベル】の二段階があります。

第一段階目はインプットの段階、第二段階目はプロセシングの段階ととらえるとわかりやすいでしょう(図1)。
150228 眼力
図1 目で見て知的情報処理をする
(インプット→プロセシング→アウトプットは情報の流れ)


立体視には、交差法(クロス法)平行法(パラレル法)の2種類があります。本書の4-5ページでは、立体視のやり方についてとてもわかりやすく説明しています。

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写真1 立体視には、交差法と平行法の2種類がある

各図の上部に補助点がついていますので2つの補助点が3つに見えるように練習します。補助点が3つに見えたらその状態を保持するようにし、周辺視野をつかって図や絵の全体に意識をくばるようにします。立体視が成立するようになるまで根気よくつづけてみてください。

立体視は、できるようになるまでにはある程度の時間がかかる場合がありますが、一度できるようになると、あとはつぎつぎにできるようになり立体視の世界が大きくひろがっていきます。平面(2次元/2D)よりも立体視(3次元/3D)の方がはるかに情報量が多く、奥深い世界になっていることが体験できます。


▼ 文献
栗田昌裕監修『視力回復トレーニング ミラクル・アイ』辰巳出版、2013年8月25日
視力回復トレーニング ミラクル・アイ (タツミムック)


▼ 関連記事
立体視をして目をよくする 〜 栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本【動物編】』〜

立体視をしながら目をよくするための本です。立体視のやり方と立体視の効果の説明とともに、動物の3D写真が数多く掲載されています。

立体視のやり方は、36〜49ページにでています。まずは、ここを見て立体視の練習をはじめるとよいでしょう。

本書の要点はつぎのとおりです。
「眼力は「眼球(目)」と「脳」の2段階で成立しています。立体視訓練は、2対の画像を融合して一気にみる訓練であり、第1段階は眼球の訓練、第2段階は脳の訓練になっています。

立体視で生じる内面空間は「仮想現実の空間」(バーチャル・リアリティの空間)であり、これは、平面に表示された図や写真から、大脳の働きによってより高次の空間が仮想的に構築されることで生ずるものです。

立体視は、それができれば終わりというのではなく、それをスタート地点としてさまざまなヒーリング効果や能力開発効果を得ることを目標にしています。


66ページからは、たくさんの動物の3D写真が掲載されています。シンガポール動物園にはわたしも行ったことがあり、そのときの体験をたのしくおもいだしました。

立体視はすぐにできなくても、毎日練習しているうちに次第にできるようになります。立体視が一瞬できたとおもったら、しばらくの間それを保持するように努力してみてください。ずーっと見つめているとよりよく見えてきます。

また、動物をみながら、同時に、その周辺の様子も周辺視野をつかって立体的に見ることができるように努力していきます。

本書の3D写真を毎日すこしずつ見て、まずは、立体視になれるところからはじめるのがよいでしょう。

文献:栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本【動物編】』(王様文庫)三笠書房、2002年4月20日
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