発想法 - 情報処理と問題解決 -

情報処理・学習・旅行・取材・立体視・環境保全・防災減災・問題解決などの方法をとりあげます

タグ:取材法

特別展「古代ギリシャ」では、古代オリンピックの起源についても知ることができます。起源を知ることは、その分野をトータルにとらえるために役立ちます。

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対象を観察し記録をとるときには、定性的な記録(データ)をまずとり、それに定量的なデータをかさねていくようにします。
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160528 4注記
図1 記録をとるときには、その時その場の状況や背景も明記する

記録をとるときには、その時その場の状況や背景も明記すると情報が生きてきます。そのためのもっとも簡単な方法が4注記です。
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その時その場でとった新鮮な記録が、思い込みや偏見をふせぎ、真実にちかづくことにつながります。
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問題解決の第2段階の情報収集は探検の精神をもってすすめるとよいです。
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160524 情報収集
図1 情報収集をしたら要約・要点を書き出す
 
問題解決の第2段階では、主題にかかわる情報収集をすすめます。
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〈1. 大観 → 2. 分析 → 3. 総合〉の3段階をふむと認識がふかまります。


たとえば目の前に象がいたとします。対象からある程度はなれて全体を見ればそれが象だと誰でもすぐにわかります。全体を見ることは大観とよんでもよいでしょう。

それに対してたとえば分子生物学者は、象の細胞をとりだしてくわしくしらべます。これは分析といえます。

もうひとつ別の方法があります。たとえば「群盲象を評す」というおしえがあります。
 

あるとき、目の不自由な人たち6人が象をさわりました。
 
足をさわった人は「柱のようです」と言いました。
尾をさわった人は「綱のようです」と言いました。
鼻をさわった人は「木の枝のようです」と言いました。
耳をさわった人は「扇のようです」と言いました。
腹をさわった人は「壁のようです」と言いました。
牙をさわった人は「パイプのようです」と言いました。


象のことなる部分をそれぞれにさわればたしかにこのように感じるとおもいます。

しかしこのままでは象の本当の姿はわかりません。そこでこれらの情報(データ)すべてを総合して、またそれぞれの部分の空間的な配置をとらえて象の姿(全体像)を想像することが必要になってきます。象の全体像がわかれば、象の部分を実はさわっていたのだということにも気がつきます。これは総合の方法です(注)。




このように何かを認識する基本的な方法として大観・分析・総合の3つの方法があります。

ここでよく混同されるのが大観と総合です。

大観は、対象の全体を瞬間的に見る方法です。見ることができれば わかるわけです。それに対して総合は、断片的情報(データ)を集積・構築して「こうではあるまいか」と全体を想像する方法です。 両者はことなる方法ですので注意が必要です。


* 


たとえば地球を認識するとき、近年では、地球の全体を宇宙からとらえた画像やデータが簡単に手にはいります。このような情報をつかって地球の全体像を見るのは大観です。

それに対して、特定の地域のフィールドワークをしたり、地球の火山を集中的にしらべたり、地球の物質を研究したり、現地住民の暮らしをしらべたりするのは分析です。

そして世界各地に存在する断片的情報(データ)を集積・構築して地球の全体像や本質を考察するのは総合の方法です。




けっきょく、大観・分析・総合の方法は、それぞれの利点をいかしながら時と場合によってつかいわけていくのがよいでしょう。そのときに、まず対象を大観し、つぎに分析し、そして総合するという手順をふむと認識がふかまります(下図)。

160229 認識の方法
図 認識の3段階


認識がふかまるということは、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)がすすむということであり、問題解決の道がひらけるということです。大観・分析・総合という3段階のそれぞれの段階の内部で情報処理をくりかえしておこなうようにします。問題解決とは情報処理の累積です。


▼ 注
「KJ法」とよばれる方法は総合の方法を技術化したものです。



歴史の大きな流れをつかんだら、「掘り下げポイント」を決めてそこをくわしくしらべると考察がすすみます。


角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』全15巻(注1)を最後まで一気にみると日本史の大きな流れをつかむことができます。

大きな流れをつかんだら、次は、興味のある時代や時期を「掘り下げポイント」として選択し、その部分をくわしくしらべてみるとおもしろいです。

そして、大きな流れと掘り下げポイントとをくみあわせると考察がすすみます。




わたしは全巻を一気に見たうえで、古墳時代末期(あるいは飛鳥時代初期)と平安時代末期を「掘り下げポイント」として選択しました。そしてつぎの出来事にとくに注目しました。


  • 587年 蘇我馬子・聖徳太子らが、物部守屋をほろぼす
  • 1156年 保元の乱


587年、蘇我氏らが物部氏をほろぼしてから、先進文明を「模倣」する流れが決定的になりました。1156年の「保元の乱」以後、武士団の流れが支配的になりました。そしてこれらの結果「重層文化」が形成されていき、この大きな潮流は1980年代までつづきました。しかし1990年代に入ってから潮流が変わり、時代は大きく転換しました。1990年代からの潮流はグローバル化です(注2)。

歴史は、それぞれの時代を生きた人々がつくってきたものです。

しかしこまかい事象にはとらわれないで大きな潮流を見てしまうと、むしろ、歴史が人々をうごかしてきたとでも言いたくなるような気持ちが生じてきます。大きな潮流のなかに「必然の糸」をみとめることはできないでしょうか。それぞれの時代のもとで人々は生かされていた。それぞれの時代の転換点が人材を生みだしてきたと。




『日本の歴史』全15巻をみて歴史の流れをつかむ方法を第1の方法、「掘り下げポイント」をくわしくしらべる方法を第2の方法とするならば、これらのどちらがすぐれているかではなくて、両者はつかいわけ、そして組みあわせていくのがよいでしょう。

アナロジーをもちだすならば、たとえば東京から大阪へ移動するとき、飛行機で一気に飛んで上空から見わたすと東京から大阪までの全体像がよくわかります。しかし「掘り下げポイント」としてたとえば静岡を選択し、静岡に実際に行ってみて市内をあるいてみると、時間は非常にかかりますが都市や街の様子、人々の暮らしなどがくわしくわかります。

第1の方法と第2の方法とでは見え方が根本的にちがうことに気がつくべきでしょう。

第1の方法は大観の方法であり、なるべく短時間で高速でおこなったほうがうまくいきます。時間をかければかけるほど細部が見えてきてしまいます。一方の第2の方法では時間をかければよいのです。

第1の大観の方法で漫画をつかう利点がここにあります。全15巻といっても漫画ですから3時間もあればすべてを見ることができます。そしてここぞとおもう「掘り下げポイント」については時間をかけます。すると考察がすすみます(下図)。個々の事象を個別に分析的に見ているだけだと潮流は見えてこないとおもいます。


160219 ポイント
図 歴史をまなぶ3段階モデル(注2)




▼ 注1
山本博文監修『日本の歴史』(角川まんが学習シリーズ 全15巻)KADOKAWA、2015年8月6日
角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全15巻定番セット

▼ 注2
歴史の潮流をよみとることは、わたしたちが生きていく21世紀が今後どのようになるかを予想するためにも必要なことです。

▼ 関連記事
歴史の大きな流れを漫画でつかむ - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(1)-
移植・模倣・改善の潮流をよみとる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(2)-
武士団の潮流をよみとる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(3)-
大きな流れをみて、掘り下げポイントをきめる - 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(4)-
日本の受容の文化をいかす 角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』(5)-

世界史を概観 → 特定の時期に注目 → 考察  - 大英博物館展 ―100のモノが語る世界の歴史(9)-

▼ 注2
歴史をまなぶ3段階モデルは世界史や地球史をまなぶためにもつかえます。




皮膚はセンサー、脳はプロセッサーととらえると皮膚感覚の仕組みがよく理解できます。


わたしたちは、誰かにさわられられたり熱いものをさわったり棘が刺さったりするとすぐにわかります。接触や熱さ・冷たさ・痛みなどは皮膚を通して検知します。皮膚は、わたしたちの全身をおおっている重要な感覚器官です。このような皮膚感覚はどのようにな仕組みで生じるのでしょうか?

『ニュートン 2016年3月号』(ニュートンプレス)(注) ではシリーズ「感覚のしくみ」第5回(最終回)として皮膚感覚をとりあげています。


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たとえば指先には、「メルケル細胞」と「マイスナー小体」というの2種類のセンサーがあります。メルケル細胞とは圧力に反応するセンサーであり、マイスナー小体は振動に反応するセンサーです。物をさわったときに圧力とともにわずかに振動が皮膚には生じます。その振動に皮膚は反応します。

メルケル細胞の表面には、電気をおびたイオンの通り道(イオンチャンネル)が複数あります。皮膚に圧力がかかるとイオンチャンネルがひらき、プラスの電気をおびたナトリウムイオンなどが細胞の中にながれこみます。そしてメルケル細胞に接続している「神経終末」にイオンがながれこみ電気信号が発生します

その電気信号は「神経繊維」によって脊髄そして脳につたえられます。神経繊維いわば "電線" です。

そして脳で電気信号が処理されて手触りやさわりごこちが認知されます。

つまり皮膚感覚の「感じ」とは、皮膚ではなくて脳でひきおこされているのです。皮膚はセンサー、脳はプロセッサーであり、皮膚から情報がインプットされ、脳でプロセシングがすすむとかんがえるとわかりやすいでしょう(下図)。

160208 皮膚感覚
図 皮膚はセンサー、脳はプロセッサー
 

皮膚感覚には、 圧力や振動を感じとる「触覚」にくわえて、温度を感じとる「温冷覚」や組織の損傷などを感じとる「痛覚」などもあります。これらも同様な仕組みになっています。




このような皮膚感覚はほかの感覚とくみあわさって認識がふかまります。

たとえば目をつぶって布などをさわるだけのときよりも、見ながらさわったほうが質感がわかりやすいです。視覚と触覚の間で情報交換をして認識しているのです。

また手をこすりあわせたときの音を聞きながら実際に手をこすりあわせる実験をしたところ次の結果がえられました。
  • 高音を強調した音を聞きながら手をこすりあわせる → 乾燥肌が感じられた
  • 高音を弱めた音を聞きながら手をこすりあわせた → 湿った肌が感じられた
皮膚感覚と聴覚とはおたがいに影響しあっているわけです。

これらのことから、いくつもの感覚が複合されて認識がおこっていることがわかります。




『Newton』では5回にわたって「感覚のふしぎ」を連載していました。これらを見ればあきらかなように、わたしたち人間がもっている眼・耳・鼻・舌・皮膚はいずれも外部からの情報をうけるセンサーであり、脳はそれらの情報を処理するプロセッサーです。わたしたち人間は、外界(環境)から意識の内面に情報をインプットし、内面でプロセシングをすすめて認識したり判断したりしているということです。

人間を、情報処理をする存在であるととらえなおすことは、これからの情報化時代に非常に重要な意義をもってくるとわたしはかんがえています。


▼ 注

自分としては何をどのように撮影したいのか。課題を決めて写真を撮るときにデジタル一眼レフカメラがとても役立ちます。

上田晃司著『写真がもっと上手くなる デジタル一眼撮影テクニック事典 101』(インプレス)は、デジタル一眼レフカメラをつかった撮影テクニックの基本を解説しています。101 すべての項目について、実写をしめして説明しているのでとてもわかりやすく、掲載されている写真を見ているだけでもたのしめます。

一眼レフの購入を検討している人にとっては一眼で何ができるのか、コンパクトデジタルカメラとの違いなどがよくわかります。一眼レフをすでにつかっている人にとっては、本書をつかって練習することよって撮影テクニックを何歩も前進させることできます。


目 次
1 絞り・ボケ
2 シャッタースピード
3 光
4 色温度・色調
5 レンズ
6 構図


本書は事典形式の解説になっていますので、101の項目について自分の興味のあるところから順不同で読むことができます。




デジタル一眼レフの特徴のひとつはボケのある写真が撮れるところにあります。コンパクトデジタルカメラではボケを出すのはむずかしいですが一眼レフなら容易です。

ボケの効果により奥行きを表現することができ、結果として写真を立体的にみせることができます。平面的な写真にくらべて立体的にみえる写真の方がインパクトが大きいことは誰の目にもあきらかです。
 
ボケをだすためには絞りをコントロールする必要があります。光の量やピントのあう範囲を調節しているのが絞りとよばれる機構です。


 

もうひとつの特徴はレンズ交換ができることとです。レンズ交換はデジタル一眼の醍醐味です。これができるだけでカメラを一生たのしみつづけることができます。次のような交換レンズがあります。
  • 望遠レンズ:遠くのものを大きくうつせる。
  • 標準レンズ:スナップむき。その時その場の瞬間をとらえる。
  • マクロレンズ:花や昆虫などをうつす。

自分は何を撮りたいのかを明確にするとよいです。膨大な数の交換レンズがありますから目的に応じたレンズがかならず見つかります。レンズは低価格なものから高価なものまで様々ですが、低価格なものの中にも非常にすぐれたレンズがあり、かならずしもお金をかけなくてもレンズ交換のたのしみを味わうことができます。

自分のイメージにあったレンズをえらびだしていけば肉眼をこえた大きな世界がひろがってきます。カメラの世界は奥深いです。




本書は実用書なので、作例を参考にしながら実践的に練習してみるとようでしょう。タブレットなどにダウンロードして撮影現場にもっていき、本書を見ながら実際に撮影をためしてみるとおもしろいとおもいます。



▼ 引用文献
上田晃司著『写真がもっと上手くなる デジタル一眼撮影テクニック事典 101 』インプレス、2012年3月9日
写真がもっと上手くなる デジタル一眼 撮影テクニック事典101 写真がもっと上手くなる101シリーズ

▼ 関連記事
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▼ おすすめデジタル一眼レフカメラ "キャノン EOS Kiss X7i"わたしはこれをつかっています。コストパフォーマンスは完全に他を圧倒しています。このモデルの上位機種 "EOS Kiss X8i"(新モデル)もありますが性能はほとんどおなじです。


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旅先や取材先での体験のひとまとまりを圧縮・統合してメモを書きだし、体験のファイルをつくり記憶するとよいです。

昨日のブログ記事で、情報を圧縮・統合してファイル名をつけることをのべました。

情報を圧縮・統合してファイル名をつける >>


この方法は、旅先・取材先などでメモをとるときに応用できます。
 
メモをとるとはどういうことでしょうか。メモとは、見たり聞いたり味わったりしたこと(インプットした情報)の中で特に重要だと感じた情報についてキーワードなどを書きだして記録することです。つまりメモをとるとはアウトプットをするということです(図1)。

 
160113 メモ
図1 インプット→プロセシングの結果を
アウトプットしてメモを書きだす


見たり聞いたりしたことの全体を体験とよぶならば、メモは、体験のひとまとまりをうまく圧縮・統合したものの方がよいです。キーワードやキャッチフレーズなどをつかった適切なメモは、メモを見ただけで、体験のひとまとまりをすぐにイメージとしておもいおこすことができます。

旅先や取材先でメモをとるときには、現場での行動の区切りなどをうまくとらえて、体験のひとまとまり(ひとかたまり)を意識しイメージすることがポイントです。

こうして体験のひとまとまりに適切なメモをつけるとメモはその体験の見出しになり、それは情報の一単位になって一種の ”ファイル" としてあつかえます。メモは "ファイル名" です。メモを書きだすと同時にファイルができるというわけです(図2)。
 

160113 体験ファイル
図2 体験とメモとがセットになってファイルができる
(体験は情報の本体、メモはファイル名である)


ファイルを図2では球でモデル化しています。そしてこのファイルは、自分の心(意識)の中に記憶という形で保存されます。




たとえば旅先のある1日に10個のメモを書きだしたとしましょう。するとそれは10個のファイル名をつくったことになります。10個のメモは10個のファイル名であり、10個のファイルができたことになります。

そしてそれぞれのメモ(ファイル名)を見れば、そのメモがしめす体験のひとまとまりをイメージとして想起できるわけです(注)。これは、コンピューター・ファイルにおいて、ファイル名をダブルクリックあるいはタップして情報の本体を閲覧することと似ています。

  • 体験を圧縮・統合してメモを書きだす。
  • メモを見て体験を想起する。

単なるメモであってもこのようなことをちょっと意識するだけでそれは情報処理の訓練になります。メモをとるその瞬間に情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)はおこっているのです。たったひとつのメモにも情報処理やファイルの原理がふくまれています。メモはバカにできません。




このような体験のファイルは、コンピューターのファイル・システムと類似しています。コンピューターではストレージにファイルを保存しますが、わたしたち人間は心の中に記憶し保持します。

いずれにしても情報のアウトプットによりファイルができ、ファイルは情報の本体と表面構造とから構成され、ファイルは保存されるという仕組みを理解してつかっていくとよいでしょう。



▼ 注:メモのつかいかたの例
メモ(ファイル名)を見ながら体験を想起して文章を書いたり、複数のファイルを編成、統合しながら文章化をすすめるといったつかいかたがあります。

▼ 関連記事
その時その場で点メモをつける - 取材法(11)-
取材法をつかって現場をとらえる - 取材法のまとめ -


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ワインの色をたのしむ


国立科学博物館で開催されている「ワイン展 - ブドウから生まれた奇跡 -」は、味覚・臭覚・視覚・色覚などが複合されてワインのゆたかな味わいが生みだされることをおしえてくれます。

「ワイン展 - ブドウから生まれた奇跡 -」はワインをテーマにした国内初の大規模展覧会です。うつしい色と香りでわたしたちを魅了するワインは一体どのような過程をへてできあがっているのでしょうか。ひとしずくにかくされたストーリーを、多彩な資料と映像で科学的かつ歴史的にときあかしています。

 
■ ワインを味わう
赤ワインは、軽やかで飲みやすいタイプから重厚なタイプまであり、渋みもワインによってさまざまです。白ワインは、辛口から甘口まであり、すっきりしたタイプあるいはしっかりしたタイプ。ロゼは、辛口のものは色がきれいで食べ物にも幅広くあいます。


■ 色をたのしむ
ワインカラーというだけで何か高級な感じをかもしだします。ワインの魅力は味だけにとまりません。

ワインは、発酵・熟成の過程で色・香り・味が決まってきます。熟成がながければ高級になるというわけではなく、ワインによって適切な熟成期間があります。

赤ワインの場合、わかいワインでは青や紫色がつよく、熟成がすすんだワインは黄色み(レンガ色やオレンジ色)がつよくなります。白ワインでは、緑色がつよいほどわかく、黄色み(金色や琥珀色など)がつよいほど熟成がすすんできます。


■ 香りをたのしむ
香りも、花や柑橘やベリーなど、実に奥深い世界がひろがっています。

ワインの香りはたくさんの香気成分からできた複合的な香りです。ワインの香りの要素はアロマホイールに系統ごとにまとめられています。

会場の体験コーナーでは、これらの中のいくつかを実際にかいでみることができます。3割の人は感じないスミレの香りもあります。

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 香りの体験コーナー


■ 視覚効果
ワインボトルにもさまざまなものがあります。グラスにそそぐ際に澱(おり)をとめるという実用性もありますが、ボトルはビジュアル要素でもあります。下の写真は交差法ですべて立体視ができます。


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さまざまなワインボトル


デカンタは、ワインを供出する際に使用するガラス製の容器です。ボトルからデカンタにワインをうつしいれることをデカンタージュ(デカンティング)とよびます。デカンタにはワインの香りを引き出したり、ワインの澱(おり)を分離するという効果もありますが、デザインや造形による視覚的演出もあります。
 

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さまざまなデカンタ


グラスによっても味わいの感じ方がかなり大きく変わります。


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さまざまなワイングラス



味覚・色覚・臭覚にくわえ、ボトルやデカンタやグラスの視覚効果も作用してワインのゆたかな味わいが生じます。

わたしたちは、味覚・臭覚・視覚・色覚など感覚器官をつかってさまざまな情報を日々とりいれています。それぞれの感覚を単独でつかうよりも、たくさんの感覚をつかって複合的に情報をインプットしたほうが味わいや印象がふかまり、また記憶にものこりやすくなります(下図)。

151224 複合
図 複合的にインンプットする 


「ワイン展」は 2016年2月21日までです。


▼ ワイン展 - ブドウから生まれた奇跡 -



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東京・上野の国立科学博物館で開催されている「ワイン展 - ブドウから生まれた奇跡 -」にいってきました。

ワインの味はワインそのものの味だけでなく、ワインの色や香りそしてグラスまでもがかかわって複合的に決まることや、ワインがつくられ多くの人々に飲もれるようになったことは古代都市の形成や古代文明のはじまりと関連していることなど、興味ぶかい展示がありました。くわしくは後日レポートします。

博物館にいながらワイナリーを散策しているような雰囲気をたのしめます。ワイン好きの方におすすめします。


▼ ワイン展 - ブドウから生まれた奇跡 -(2016年02月21日まで)
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情報をインプットするときには総合的に丸ごとインプットした方がプロセシンがすすみます。

『Newton』2016年1月号(注1)では「臭覚と味覚のしくみ」について解説しています。ここでは、臭覚と味覚のそれぞれの仕組みについて分析的に説明していますが、一方で臭覚・味覚・触覚・視覚・記憶などの情報が総合的にくみあわされておいしさや風味を脳が判断しているとものべています。

大脳の前頭野では、臭覚・味覚・触覚・温度感覚が統合されて「風味」を認識する。

大脳の二次味覚野では、臭覚・味覚・触覚の情報が組み合わされてたとえば私たちが経験する「焼肉の味」が形成される。

私たちが普段料理を味わうとき、実は臭覚の影響も大きく受けているのだ。試しに、鼻をつまんでお茶やジュースを飲んでみると、かなり単純な味に感じられるはずである。

あざやかな色のキノコを“毒々しい”と感じることがあるように、見た目の印象もおいしさにかかわっている。どんな大好物の料理でも、もし水色だったら食べたくなくなってしまうだろう。

臭覚と味覚に加えて記憶にもたよって、安全で栄養が多いかどうかを脳は判断している。


このように臭覚・味覚・触覚・温度感覚・視覚などによりインプットされた情報は単独でつかわれるのではなく記憶もあわさって総合されて認識にいたるのです。(下図)。

151208 感覚器
図 各感覚器官からの情報は総合されて認識にいたる


同様なことは聴覚についてもいえるでしょう。

わたしは、クラシック音楽がすきでコンサートホールによくいきます。ホールできくライブ演奏は本当に感動的で印象にのこります。

ライブが感動的で印象にのこりやすいのは音楽が耳できこえるだけでなく、楽器が発する空気振動もつたわってくるからです。また床からも振動がつたわってきます。コンサートホールでは、耳で音波を感じながら空気振動や床振動を皮膚で体で感じることができます。つまり、聴覚・皮膚感覚・体性感覚などが総合されて音楽を味わうことができるのです(注2)。

こうして音波・空気振動・床振動などのすべての波動がホールの空間全体で共鳴して圧倒的な効果が生じるのです。ここにはイヤホンで音楽をきくのとはまったくちがう世界がひろがっています。


このように、情報のインプットとプロセシングについては、その仕組みを知るために各感覚器官をとりあげて分析的に理解することも重要ですが、インプットとプロセシングが実際の生活のなかでは分析的にではなく総合的におこっていることを知ることも大切です。

したがって情報をインプットするときには、わたしたちがもっているすべての感覚を大きくひらいた方がよく、その方がプロセシングもすすみやすいといえるでしょう。


▼ 注1:引用文献
『Newton』(2016年1月号)、ニュートンプレス、2016年1月7日
Newton(ニュートン) 2016年 01 月号 [雑誌]

▼ 注2
指揮者や演奏者の体のうごきをが見えるという視覚効果もくわわって印象がよりつよくなります。

▼ 関連記事
感覚器をつかって情報をインプットする 〜 岩堀修明著『図解・感覚器の進化』〜
臭覚系の情報処理の仕組みを知る - Newton 2016年1月号 -
おいしさが大脳で認識される仕組みを知る -『Newton』2016年1月号 -
総合的に丸ごと情報をインプットする


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メモや取材記録・写真・ビデオの保存はクラウドに一本化し、クラウドをデータバンクとしてつかうと便利です。

わたしは最近は、メモをとるときにそこらにある紙の余白などに走り書きをして iPhone のカメラで撮影することが多くなりました。そうすると「iCloud フォトライブラリ」に自動的にメモが保存され、すべてのデバイスで同期されて「写真」アプリですぐに閲覧できるようになります。

「iCloud フォトライブラリ」をオンにするにはつぎのようにします。

iOS:「設定」→「写真とカメラ」→「iCloud フォトライブラリ」をオン

Mac OS :「設定」→「iCloud」→「写真」→「オプション」→「iCloud フォトライブラリ」にチェック

手元に紙がないときは、たとえば iOS のアプリ「最速メモ」をつかえば手書きでメモができ、これも自動的に「iCloud フォトライブラリ」に保存されます。

その他、新聞記事やパンフレット、本の重要なページ、レシートにいたるまで何でも撮影すれば自動的に「iCloud フォトライブラリ」に保存され、すべてのデバイスあるいは iCloud のウエブサイトで閲覧できるようになります。

ビデオも記録用としてつかえます。観察地点の周辺をビデオで撮影したり重要事項はその場でふきこんでおくと、これも「iCloud フォトライブラリ」に自動的に保存されます。

「iCloudフォトライブラリ」にメモや記録のすべてが時系列で一本化されて保存されているというのがミソです。日時と場所も自動的に記録されます。取材とその記録・保存のやり方が本当に変わりました。

ただし書店やその他のお店、美術館など写真撮影ができない所もありますので注意してください。その場合は「音声メモ」や「手書き」をつかうようにします。


わたしのおすすめは取材データの保存場所としてあくまでもクラウドをつかうことであり、ローカルなデバイスには保存しないようにするということです。

たとえば iPhone に保存しておくと Mac では閲覧できませんし、iPad もつかっているならなおさらクラウドをつかった方がよいです。メモがどこにいったのかさがす手間もなくなります。

これによってメモ帳をもちあるく必要はなくなり、紙はすてられデスクまわりもスッキリしました。


同様なことは、iOS と Mac OS に標準装備されている「メモ」アプリについてもいえます。保存場所を iCloud のみにするにはつぎのようにします。

iOS :「設定」→「メモ」→「"iPhone (iPad)" アカウント」をオフ
 
iPhone (iPad) 上に保存されているメモがある場合、それを削除しなければスイッチをオフにできないので注意してください。

あたらしい「メモ」アプリは、手書き対応のペンや定規ツールが用意されたイラスト機能のほか、チェックリスト作成機能、写真や地図など添付要素を一覧する機能が追加され、デジタル雑記帳的な存在へと大きな進化をとげています。

* 

わたしは iCloud をつかっていますがほかのクラウドサービスでも同様なことができるともいます。クラウドをつかうと情報が一本化されて保存され、いつでもどこでも移動しながらでも取材状況をチェックすることができて便利です。


▼ アップル iCloud
iCloud

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安価になったアップル iCloud ストレージをつかってみる


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料理を食べておいしいと感じることは、食べ物を舌がうける場面と脳が味を認識する場面の2つの場面があるということから理解できます。

『Newton』2016年1月号(注1)では「臭覚と味覚のしくみ」について解説しています。今回は味覚についてみてみましょう。

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わたしたちは焼肉を食べたとき本当においしいと感じます。一方で変な物が口に入ってきたときは嫌な味を感じすぐにはきだします。あるいは料理をつくっていて味見をして「いつもの味になった」とわかります。このような味覚はどのようにして生じるのでしょうか?

口のなかに食べ物が入ってくると舌などにある「味細胞」(注2)で食べ物の分子が感知されます

味細胞が味物質をうけると、その情報が味細胞の内部で電気信号に変換されます。

その電気信号は、味覚神経によって脳の下部にある「延髄」の「弧束核」という部分につたわり、ここで中継されて電気信号は大脳におくられます

たとえば大脳皮質の二次味覚野につたわると匂いや食感の情報と統合されて味が認識されます。あるいは扁桃体では、味の好き嫌いの判断がなされます。海馬では、記憶をもとに何の味かが認識されます。

基本的には、栄養になるものはおいしいと認識し、有害なものはまずいと認識し、消化できずに栄養にならないものは味は感じません。

ただし大脳には「学習」という機能があります。苦味や酸味は「嫌な味」で本来はあって、それは「毒」や「腐敗物」のサインですが、グレープフルーツの酸味や苦味やコーヒーの苦味が好きだという人は多いです。これらの味を「おいしい」と感じるのはそれらが安全な食べ物であり、体によい作用をする物だと大脳が「学習」した結果なのです。


このように味覚系には、舌のはたらきと脳のはたらきという2つの機能があり、食べ物をうけとる場面と味を認識する場面、インプットの場面とプロセシングの場面という2つの場面があることがわかります。(下図)。食べ物の分子が舌にとどいているのであって、味情報そのものが舌で認識されているのではないことに気がつくことが大事でしょう。

151207 味覚
図 味覚系の情報処理の仕組み


したがってもし、味覚を強化しようとおもったら舌や口をきれいにするだけでなく認識能力も強化しなければならないということになります。インプット能力だけでなくプロセシング能力も訓練しなければならないということでしょう。



▼ 注1:引用文献
『Newton』(2016年1月号)、ニュートンプレス、2016年1月7日
Newton(ニュートン) 2016年 01 月号 [雑誌]

▼ 注2
「味細胞」は、数十個あつまって「味蕾」(みらい)という構造をつくっています。味蕾は、舌の表面のほか、上あごの奥の「軟口蓋」という部分や喉の部分にも分布しています。

▼ 関連記事
情報処理をすすめるて世界を認知する -『感覚 - 驚異のしくみ』(ニュートン別冊)まとめ -
感覚器をつかって情報をインプットする 〜 岩堀修明著『図解・感覚器の進化』〜
臭覚系の情報処理の仕組みを知る - Newton 2016年1月号 -
おいしさが大脳で認識される仕組みを知る -『Newton』2016年1月号 -
総合的に丸ごと情報をインプットする


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匂いも重要な情報の一種です。臭覚系の情報処理の仕組みを知ると匂いは脳が認識していることがわかります。

本ブログでは、情報処理をする存在として人間をとらえなおし、インプット・プロセシング・アウトプットのそれぞれについて考察をすすめています。インプットではとりわけ視覚を重視していますが、わたしたちは、視覚以外にも臭覚や味覚や聴覚や皮膚感覚などもあり、さまざまな感覚器から情報をとりいれて生きています(注1)。

『Newton』2016年1月号(注2)では「臭覚と味覚のしくみ」について解説しています。まず臭覚についてみてみましょう。


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わたしたちは縁日に行っていい匂いをかいだだけで「焼きそばだ」とわかります。これはどうしてでしょうか?

匂いは、鼻からすいこんだ空気とともにはいってきます(注3)。匂いの正体は、空気中をただよっている目には見えない微小な分子です。その匂い物質をとらえるのは、鼻の奥の「嗅上皮」(きゅうじょうひ)とよばれる部位の細胞(臭細胞)の表面にある「受容体」というタンパク質です。

その受容体が匂い物質をとらえると臭細胞の内部で電気信号が生じます。

その電気信号は脳のさまざまな場所につたわり識別・解釈されます。たとえば記憶をつかさどる海馬につたわると、「学生時代によく通ったカレー屋の匂いだ!」などと記憶とつきあわせて解釈されます。情動をつかさどる扁桃体につたわると「いい匂い」「いやな匂い」などの評価がくだされます。


このように、わたしたちの鼻には微小な分子がインプットされて、それが電気信号に変換されて脳におくられて解釈や評価つまり認識がなされるということです。認識はプロセシングの結果であるとかんがえてよいでしょう。つまり匂いは鼻で認識しているのではなく鼻はセンサーであり、認識は脳がおこなっているということです(下図)。

151206 臭覚
図 臭覚系の情報処理の仕組み


匂いも重要な情報の一種です。臭覚系の情報処理についても理解をふかめることはとても意義のあることだとおもいます。


▼ 注1
岩堀修明著『図解・感覚器の進化 原始動物からヒトへ 水中から陸上へ』(ブルーバックス)講談社、2011年1月20日
図解 感覚器の進化 原始動物からヒトへ 水中から陸上へ (ブルーバックス) 

▼ 注2
『Newton』(2016年1月号)、ニュートンプレス、2016年1月7日
Newton(ニュートン) 2016年 01 月号 [雑誌]

▼ 注3
食べている物の匂いは喉からもはいってきます。

▼ 関連記事
情報処理をすすめるて世界を認知する -『感覚 - 驚異のしくみ』(ニュートン別冊)まとめ -
感覚器をつかって情報をインプットする 〜 岩堀修明著『図解・感覚器の進化』〜
臭覚系の情報処理の仕組みを知る - Newton 2016年1月号 -
おいしさが大脳で認識される仕組みを知る -『Newton』2016年1月号 -
総合的に丸ごと情報をインプットする




雑談のなかにあらわれる本音を聞きとることはフィールドワーク(取材活動)のときのひとつのポイントです。

わたしは今から約20年前に、ある水力発電所の建設工事にともなう地質調査の仕事をしたことがありました。発注者はある大手電力会社でした。

あるとき電力会社関連の技術者が現場の視察におとずれました。ひととおり視察がおわって設計会社・調査会社・建設会社の技術者たちが立ち話をしていました。

雑談をしているうちに原子力発電所の話にいつかなりました。そのときの視察・仕事には関係のない単なる世間話でした。

電力会社の技術者「原子力発電所は絶対に安全ですから心配しないでください」
設計会社の技術者「だったら東京湾沿岸に原発をつくったっていいじゃないですか」
電力会社の技術者「そんなことできるわけないじゃないですか。何かあったらどうするんですか」
設計会社の技術者「そりゃそうだよね」

会話の要点はこんなことでした。これは現場での立ち話によるただの雑談、気楽な会話であり公式見解や発表ではありません。あくまでも時間があったので気楽に立ち話をしただけでしたが、「何かあるかもしれない」というのがその技術者の本心でした。

そして約20年たって「原発事故」となってしまいました。

「想定外」だったということにはなっていますが「何かあるかもしれない」「何かあったら」とおもっていた技術者もいたのです。

このように雑談のなかで本音があらわれてしまうことはよくあることです。アンケート調査や型にはまった聞き取り調査をしているだけでは本当のことはわからないものです。フィールドワークのときの注意点です。


『地形がわかるフィールド図鑑』(誠文堂新光社)は絶景を旅しながら地形について理解をふかめるためのガイドブックです。

日本各地で見ることができる興味ぶかい地形を全国から33ヵ所えらびだしてわかりやすく解説しています。見ているだけでもたのしいですが、気にいった所には実際に行ってみるとよいでしょう。アクセス情報もでています。

目 次
北海道
 礼文島/霧多布湿原/大雪山/東大雪山/洞爺湖・有珠・昭和新山

東北
 恐山/磐梯山と猪苗代湖

関東
 袋田の滝と男体山/筑波山/鹿島灘海岸/筑波台地/浅間山・草津白根山/高原山と那須野が原/秩父盆地と長瀞渓谷/養老渓谷/武蔵野台地/江ノ島/富士山・箱根火山・愛鷹火山/コラム 地形・地層の保護

中部
 大谷崩・赤崩/上高地/佐渡島/黒部川

近畿
 伊吹山/田上山/淡路島と六甲山

中国
 出雲平野/久ち井の岩海/コラム 風穴/秋吉台と秋芳洞

四国
 讃岐富士と屋島/吉野川

九州・沖縄
 阿蘇山/雲仙/沖縄島南部

日本の地形の基礎知識
空中写真の実体視
ブックガイド
用語集


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写真が豊富で地図がでています。また鳥瞰図も掲載されていて、これがいいです。鳥瞰図と写真・図・地図をあわせて見ると理解がすすみます。

地形を見るときのポイント(着眼点)としてはつぎの点をアドバイスしています。

  1. 傾斜が変わる場所を探そう
  2. 川の様子を観察しよう
  3. 地形と植生との関係を観察しよう
  4. 土地利用との関係を観察しよう
  5. 同じ場所を何度も訪れてみよう

書名は図鑑ということになっていますが旅行ガイドブックとしてつかえます。本書をもって出かければ、絶景がどのようにして形成されたのかを知ることができ、さらに一歩ふみこんだ旅をすることができます。

本書を通して、自然の仕組みのさらなる認識へとすすんでもよいですし、地形のうえでくらす人々に注目していってもよいでしょう。自然環境あるいは人間のどちらの方向へもすすめるのが地形のおもしろいところです。地形は風景や地域をながめるときのもっとも基本的な要素であり、地域を総合的に理解するための出発点としてつかえます。

本書は、著者らの調査・研究に裏打ちされた学術的にも立派なガイドブックです。情報は非常に正確であり、自信をもっておすすめします。


▼ 引用文献
青木正博・目代邦康・澤田結基著『地形がわかるフィールド図鑑』誠文堂新光社、2009年8月31日
地形がわかるフィールド図鑑


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問題意識を鮮明にして、課題や対象にしっかり心をくばると情報のインプットがすすみます。

心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず」(『大学』)という名言があります。

現代の情報処理の観点からこれをとらえなおすとどういうことになるでしょうか。視る(見る)、聴く(聞く)、食う(味わう)とは自分の意識の内面に情報をインプットすることです。「心ここに在らず」とは課題や対象にしっかりと心がくばられていない、意識がむけられていないということでしょう。

つまり問題意識が不鮮明で対象に心がくばられていない、意識がむけられていないと情報のインプットはうまくできずにその後の情報処理もすすまないということではないでしょうか。意識をしていないために見ているようで見えていないということは誰にでもおこっています。

このようにかんがえると情報のインプットとは自動的におこるというものではなさそうです。情報は、むこうからやってきて自分の意識の内面にどんなものでもそのままはいってくるというものではなくて、むしろ自分の方から意識をもっていく、心をしっかりくばってこそ情報はキャッチできる、インプットできるということでしょう。インプットとは自分の意識の問題であるわけです。

そうだとすると、どこに・何に・どのように意識をもっていくか、どこまで自分の意識の場をひろげるかといったことが大きな問題になってきます。おなじ場所にいておなじニュースに接しても、それぞれの人の意識の状態によってインプットされる情報はことなってきます。そしてその後の情報処理も当然ちがってきます。その人の意識(心)のくばりやりかたや意識(心)の大きさが重要だということでしょう。

このような心くばりをすすめるためには、まずは、自分自身の問題意識を鮮明にするところからはじめるのがよいとおもいます。


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