情報のインプットがまず必要です。相手とふかくむきあいます。情報処理がすすみます。
NHK ラジオ英会話、今月は、「批判する」「褒める」など、正面から相手とむきあうための台本を練習しています。






Lesson 201 批判 ①:言いつけを守らないことへの批判

I told you not to drive without snow tires. Now you know why!

tell は「情報や指示を伝える」という動詞です。




Lesson 202 批判 ②:やっていることに対する批判

What are you doing, Roxy?

相手の行動に対する批判を台本化しておきます。通常の疑問文「あなたは何をやっているのですか?」でもつかわれるため、フラストレーションを音にこめます。




Lesson 203 批判 ③:場違いな行動への批判

Don’t be so rude. Apologize to him right now.

礼を失した態度をたしなめる典型的な表現です。




Lesson 204 批判 ④:気になる習慣に対する批判

Why do you never say you love me anymore?

相手を責める際によくつかわれます。




Lesson 206 批判 ⑤:言行不一致を批判する

You promised you wouldn’t tell anybody, but you couldn’t keep your mouth shut.

相手の言動をとりあげ、それに反する行動を but で展開します。




Lesson 207 批判 ⑥:あるべき姿からの逸脱を指摘する

Why did you blow your top at the marketing manager? It’s not like you at all.

ほがらかな人がおちこんでいたり、真面目な人がギャンブルにのめりこんでいたり、そうした状況を打開します。




Lesson 208 批判 ⑦:言葉遣いを正す

Hey, watch your mouth! Someone will hear you.

watch のもつ「ジィッと見る」が「注意する」につながります。




Lesson 209 批判 ⑧:批判を和らげる

No offense, but don’t you think you’re overreacting?

No offense, but ~(気を悪くしないでほしいのですが)は批判のカドをまるめるたいへんポピュラーなクッションです。




Lesson 211 仲直りする

Can we let bygones be bygones?

bygone は「過ぎ去ったこと」です。




Lesson 212 真意をただす

Will you stop beating about the bush and just say what you want to say?

beat about/around the bush(遠回しに言う・はっきり言わない)が stop とくみあわされ「はっきり言ってください」となります。




Lesson 213 見直しを求める

Have you forgotten you have your health check tomorrow?

疑問文の体裁はとっていますがたずねているわけではなく、遠回しにアドバイスします。




Lesson 214 決断をうながす

If not now, when? Seize the day!

「機会は今しかない」とつよく主張します。




Lesson 216 同情する

I understand how you feel, but it’s over. Now try to put it behind you, OK?

相手がガッカリしているときにかける言葉です。




Lesson 217 相手をリラックスさせる

Don’t be too hard on yourself. Everyone makes mistakes.

相手をリラックスさせます。




Lesson 218 褒め言葉 ①:基本的な褒め言葉

You did an awesome job. Congratulations!

You did an awesome job.(よくやりましたね・頑張りましたね)がつかえます。




Lesson 219 褒め言葉 ②:相手の資質を褒める

I knew I could count on you.

頼りになることを「知っていた」ことが相手の資質を見通し信頼していたことにつながります。








今月は、相手とふかくむきあう台本にとりくんでいます。リアルなやりとりでつかえる表現が身につきます。

相手とのリアルなやりとりでは、まず、相手の表情をみて相手の話をきく、つまり、情報のインプットが重要です。批判をするときも真意をただすときも ほめるときも情報のインプットをまずはしなければなりません。しかしなかには、一方的にしゃべったり自己主張ばかりしている人がときどきおり、その人たちはインプットがよくできていません。インプットができなければ情報処理はすすまず、よくできたアウトプットもできないでしょう。

やはり、情報のインプットをまずはして、かんがえて(プロセシング)、発言(アウトプット)するのがよいです。このような情報処理を自覚すれば今月の台本がさらに有効につかえます。

具体的な相手と一対一で はなすときは、わからないところがあってもすぐにききかえすことができ、こちらが一生懸命はなせば、相手も懸命にきいてくれるので、コミュニケーションは意外に容易です。簡単な言葉でも通じてしまいます。日常的な会話にはむずかしい言葉は必要ありません。

しかし今月の台本をおぼえておけばもっとふかく相手とむきあうことができるでしょう。

あたらしい NHK ラジオ英会話は3年目の終盤にはいり、内容がかなり高度になりました。コミュニケーションの本質にアプローチする濃密な番組に成長しました。





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▼ 参考文献
『NHK ラジオ英会話』(2021年2月号テキスト)NHK 出版、2021年
2021-02-27 21.05.55


▼ CD

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2018年度の復習をしたい人、2018年度の番組をきけなかった人のために!
大西泰斗先生が講師をつとめる NHK ラジオ英会話の全講義を収載しています。
本書は、NHK ラジオ英会話の2018年度の内容を再構成してまとめたものです。音声は、NHK ラジオ英会話の CD の2018年度のものを再編集してまとめたもので、NHK 出版サイトからダウンロードできます。コンパクトに録音されているので効率的に学習できます。


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2019年度の復習をしたい人、2019年度の番組をきけなかった人のために!


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