受け答えします。インプットとプロセシングを記憶がつなぎます。人間主体の情報処理がすすみます。
NHK ラジオ英会話、今月は、「応答」などに関する台本を練習しています。台本をまなぶことによって、状況に即応できる英会話力が身につきます。





Lesson 181 知識 ①:知識レベル

Well, I know of him.

「know of」は「~の名前や評判を聞いたことがある」程度の間接的でかぎられた知識をしめします。




Lesson 182 知識 ②:伝聞による知識

I hear that you like to go shopping.

現在形は、「広く・一般的に成り立つ状況」を表す形であり、1回かぎり耳にしたのではなく、「ちょくちょく・しばしば聞いている」というニュアンスです。




Lesson 183 知識 ③:法則

Accidents will happen.

will は、出来事がおこることを確信をもってのべる助動詞です。




Lesson 184 知識 ④:常識

People say you enjoy good health for a year if you eat it.

say が現在形であることに注意、いつも・ふだん・習慣的にいう内容であることをしめします。




Lesson 186 思考:婉曲 表現

I think you should add a bit more salt and some lemon.

断定をさけ、アタリのやわらかい文をつくることができます。




Lesson 187 信念:驚きを表す表現

I can’t believe it. How did you know that?

何が信じられないのか、その内容をくみあわせたこのフローになれておきます。




Lesson 188 理解:誤解を正す

I think many people have misunderstood the movie, though. It’s not meant to be a comedy.

誤解を指摘し、ただしい筋道にもどります。




Lesson 189 応答 ①:誘いに気軽に応じる

Sure. Suits me fine.

相手のさそいに気軽にのる、会話のテンポが要求される場面です。




Lesson 191 応答 ②:賛成・支持を示す

I’m not sure if acupuncture will help, but it’s worth a try.

相手の発言に賛成・支持など、肯定的な反応をしめします。




Lesson 192 応答 ③:誘いを断る

Sorry, I’d love to help, but I’m already running late for a doctor’s appointment.

相手の誘い・依頼などをことわる状況では「謝罪→できない理由」とすすむのが定石です。




Lesson 193 応答 ④:意見・提案を却下する

I take your point, but I think you’ve misunderstood what I meant.

ポイントは「引いて押せ」です。




Lesson 194 応答 ⑤:意見を強く却下する

You can’t be serious! Look at the price.

ガツンと却下します。




Lesson 196 応答 ⑥:申し出に対して応答する

I recommend you try the calzone. It’s amazing. — OK, thanks. I’ll try it.

ポイントは「相手の好意に対する配慮」です。




Lesson 197 興味:隠された勧誘

Would you be interested in buying a new condominium? — I’m sorry, but I prefer to rent.

「買ってもらいたい」とおもって、「~に興味がありますか」とたずねます。




Lesson 198 心に思い浮かべる

It reminds me of my high school days.

記憶に関わる重要動詞のひとつは remind です。「re(再び)+ mind(気をつける)」から意味がわかります。




Lesson 199 慰める

I know he’s going through a rough patch, but everything is going to turn out all right.

相手を慰めなくてはなりません。決まり文句がうかびます。









今月は、「応答」などの台本を練習しています。応答とは、問いかけや呼びかけに答えることであり、受け答えといってもよいでしょう。人間主体の情報処理(人間がおこなう情報処理)の観点からみると受けるとはインプット、答えるとはアウトプットであり、相手の言葉を耳からインプットしたら、みずからの声をつかってすばやくアウトプットするようにします。そのためには、今月の台本(キーセンテンス)をあらかじめ記憶しておくとよいです。台本がうかんでくればすぐにアウトプットできます。会話がはずみます。

このように記憶とは、インプットとアウトプットをつなぐものであり、プロセシングの方法のひとつであるといえます。記憶のまえにはインプットが、記憶のあとにはアウトプットが位置づけられます。

したがってやみくもに何でも暗記すればよいというのではなく、〈インプット→プロセシング→アウトプット〉、すなわち人間主体の情報処理の一環としてとして記憶することが大事です。

わたしはかつては、一生懸命 英文をかきうつしながら暗記するというやり方をしていましたが、それはあまりよい勉強法ではありませんでした。それでは、一生かかっても英会話はできません。

やはり、ラジオ英会話を活用して、情報処理の3場面を自覚しながら練習をくりかえしたほうがよいでしょう。そうすれば、筆記試験のための暗記をのりこえて、実際につかえる英語へすすんでいけます。情報処理がすすみます。

ラジオ英会話は、記憶法をとらえなし、情報処理をすすめるよい機会でもあります。



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▼ 参考文献
『NHK ラジオ英会話』(2021年1月号テキスト)NHK 出版、2021年
2021-01-29 3.57.41


▼ CD


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2018年度の復習をしたい人、2018年度の番組をきけなかった人のために!
大西泰斗先生が講師をつとめる NHK ラジオ英会話の全講義を収載しています。
本書は、NHK ラジオ英会話の2018年度の内容を再構成してまとめたものです。音声は、NHK ラジオ英会話の CD の2018年度のものを再編集してまとめたもので、NHK 出版サイトからダウンロードできます。コンパクトに録音されているので効率的に学習できます。


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2019年度の復習をしたい人、2019年度の番組をきけなかった人のために!


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