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東京国立博物館・東洋館 11室「クメールの彫刻」
(平行法で立体視ができます)
アンコール期(9-13世紀)のクメール彫刻がみられます。カンボジアでは、1〜7世紀にかけて、クメール人の最初期の王朝がさかえました。7世紀中頃以降には、ヒンドゥー教と仏教が信仰されます。アンコール王朝が9世紀初期にはじまると、クメール文化は最盛期をむかえます。
東京国立博物館・東洋館(アジアギャラリー)第11展示室(地下)は、10~13世紀に、アンコールの寺院をかざった仏教およびヒンドゥー教の彫像と、浮彫の建築装飾をはじめとする石造彫刻を展示しています(注)。いずれも、第2次世界大戦中におこなわれたフランス極東学院との交換品です。



アンコール・ワットの位置



ステレオ写真はいずれも平行法で立体視ができます。
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -



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ナーガ上のガルダ(アンコール時代・12〜13世紀)
ガルダは、鷲の頭に人間の体をもち、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の乗り物です。



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ガネーシャ坐像(アンコール時代・12〜13世紀)
ガネーシャは、象の頭に人間の体をもつ、ヒンドゥー教のシヴァ神の子です。



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男神立像(アンコール時代・12世紀)



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ヴィシュヌ立像(アンコール時代・12世紀)
カンボジアでは6世紀ごろから、ヒンドゥー教の神ヴィシュヌ神像がつくられはじめ、12世紀にその造像が流行しました。手にホラ貝・林宝・宝珠をもちます。欠けた手には杖をもつのが定型です。



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女神立像(アンコール時代・11〜12世紀)



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観音菩薩立像(アンコール時代・12〜13世紀)
都城アンコール・トム(おおきい都という意味)の東門のひとつ「死者の門」で発見されました。都城の中心にある仏教寺院バイヨンの真東に位置します。



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ナーガ上のブッダ坐像(アンコール時代・12世紀)
禅定にはいるブッダをふりつづく雨からまもるために、蛇神ナーガが、とぐろをまいた体を台座にし、7つの頭をさしかけます。カンボジアでは、水をつかさどる神ナーガの信仰があつく、仏教とむすびついてこの形の像が多数つくられました。



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獅子(アンコール時代・12〜13世紀)
寺院の階段の上、参道の脇などにおいて守護神としました。



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▼ 注
東京国立博物館・アジアギャラリー(東洋館)
東洋館11室(地下):クメールの彫刻
※ 写真撮影が許可されています。