立体視をして眼力をつよめます。目から情報をとりいれ、脳が解釈します。風景や物をみるコツがつかめます。
栗田昌裕著『3D写真で目がどんどん良くなる本 -アメリカ旅行編-』(王様文庫)は、立体視ができる3D写真をつかって「眼力」をたかめ、視力をよくするための本です。眼力とは、目のシステムを最大限に活用して、スピーディに情報を吸収する力です。
人間は、情報の大半を目からとりいれている(インプットしている)ので、目のつかい方のよしあしは能力をたかめるうえでとても重要です。
目は、光をとりいれる場所にすぎず、認識や判断をするのは脳であり、眼力は、目によるインプットと脳によるプロセシングの2段階で成立します。立体視訓練は、これらの2つを同時にきたえる訓練です。眼力がつよくなると、すばやくみて、すばやく判断でき、能力が活性化します。
立体視には2通りの方法があり、第1は「クロス法」(交差法)、第2は「パラレル法」(平行法)です。
クロス法では、右目では左側の対象をながめ、左目では右側の対象をながめます。右の目からはいってきた情報と左の目からはいってきた情報を脳が融合して、立体的にみえるように解釈します。
パラレル法では、目をよせないようにして、紙(画面)のむこう側のできるだけとおいところをみるようにします。右目では右の対象をながめ、左目では左の対象をながめ、脳が解釈して立体的にみえます。
本書は、それぞれの3D写真について、自然・街の風景やさまざまな物を旅行をしながらみるときのコツも解説しています。立体視をして解説もよめばそのようなコツが身につきます。
情報処理は、インプットからはじまります。みることをきっかけにして五感が全開します。そのためには、周辺視野をきたえることが大事です。そして想像力をはたらかせれば心の世界がひろがります。日本の再発見もできます。
立体視をして、奥ゆきもしっかりみるようにようにすれば、対象の背景もとらえられます。
本書は、アメリカ西海岸を旅行しながら撮影した3D写真を多数掲載しているので、旅行法の教材としても有用です。地図もでているので、場所を確認しながら写真をみて(立体視をして)、解説文もよんでいけば、アメリカ西海岸の仮想現実の旅がたのしめます。
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人間は、情報の大半を目からとりいれている(インプットしている)ので、目のつかい方のよしあしは能力をたかめるうえでとても重要です。
網膜に入った光の情報は、具体的な筋道としては、視神経という神経を経由して、大脳の後ろにある視覚領という場所に行きます。視覚領は視覚野とも呼びます。
視覚領では、情報はまず、一次視覚野というところに行きます。そこは、網膜の情報がそっくり映されるスクリーンのような場所だと思えばよいでしょう。(中略)
一次視覚野の情報は、さまざまな特徴ごとに分解されて、周囲のより高いレベルの情報処理をする領域に広がって、判断が行われ、過去の体験や知識と照合されます。
その結果が総合されて、初めて、見ているものが何であるかが「わかる」のです。
目は、光をとりいれる場所にすぎず、認識や判断をするのは脳であり、眼力は、目によるインプットと脳によるプロセシングの2段階で成立します。立体視訓練は、これらの2つを同時にきたえる訓練です。眼力がつよくなると、すばやくみて、すばやく判断でき、能力が活性化します。
立体視には2通りの方法があり、第1は「クロス法」(交差法)、第2は「パラレル法」(平行法)です。
クロス法では、右目では左側の対象をながめ、左目では右側の対象をながめます。右の目からはいってきた情報と左の目からはいってきた情報を脳が融合して、立体的にみえるように解釈します。
パラレル法では、目をよせないようにして、紙(画面)のむこう側のできるだけとおいところをみるようにします。右目では右の対象をながめ、左目では左の対象をながめ、脳が解釈して立体的にみえます。
46 サンフランシスコの街
ショッピングの際も、周辺視野を広くして、眼力を高めよう。立体視の際にも、周辺視野効果を得ることを忘れないこと。
本書は、それぞれの3D写真について、自然・街の風景やさまざまな物を旅行をしながらみるときのコツも解説しています。立体視をして解説もよめばそのようなコツが身につきます。
海外旅行はとくにたのしい旅です。
飛行機にのったら、異国での出来事を想像し、旅先の出会いを予感します。
ホテルについたら、ホテルのまわりをあるいてください。よくあるき、よくみることが旅の基本です。
そして眺望のよいところにでかけてみましょう。風景をながめ、方位のある空間を心のなかにつくります。ひろびろとした空間を周辺視野をつかってとりこみます。広大な土地、雄大な風景に没入します。また風景のなかを目線で散歩してみます。自然の悠久のながれを想像してください。
景観は、時間帯によってもかわります。高度によってもかわります。ロープウェイにのれば、高度による景観の変化もわかります。
景観をきめる重要な要素が植物です。景観とともに植物もみてください。樹木がことなるとその場の雰囲気もかわります。自然の多様性をしってください。植物に関心をもつことは、自然のヒーリング・パワーをキャッチするカギでもあります。樹木には美があり、森のなかには憩いがあります。樹木が生長するようすも想像してみましょう。
動物がもしいたら動物にも注目します。一方で、動植物の環境を周辺視野でみます。環境に適応して生き、環境を変えることで適応しています。適応のしくみがわかります。
また庭園には、さまざまなヒーリングの仕掛けがあります。庭園でたたずむと心の内面空間が確立し、そこを拡充する効果がうまれます。アートも鑑賞してください。植物庭園では、人口の美と自然の美が融合しています。視野をひろくかつ精密にもちいて細部をとらえ、周辺視野をもちいて視野均等使用効果をひきだしましょう。水も立体的にとらえます。奥行きを感じとります。
先住民あるいは遺跡にも注目するとよいでしょう。どのような歴史がそこにはあったのでしょうか。出来事が波及する連鎖をしってください。評価も、時とともにかわります。
買い物では、ショッピングをしながら周辺視野をひろくしてください。色彩もみてください。野菜や果物をみたら、地元の人々の食生活を想像してみましょう。店内を物色するだけでなく、街の様子も心にきざみこみます。
帰路、空港について飛行機をみたら、空港もみてください。飛行機とともに空港の全体像もとらえてください。そして機内からは雲がみえます。どのような形をしているでしょうか。立体的にとらえます。そして旅の体験を、心の内面の空間をつかって鮮明におもいだしてみましょう。
情報処理は、インプットからはじまります。みることをきっかけにして五感が全開します。そのためには、周辺視野をきたえることが大事です。そして想像力をはたらかせれば心の世界がひろがります。日本の再発見もできます。
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立体視をして、奥ゆきもしっかりみるようにようにすれば、対象の背景もとらえられます。
このような練習をしておけば、旅行などに実際にいったときに、要所要所での観察がするどくなるととともに、対象の背景にも意識がくばれます。背景がとらえられると、物事の成り立ちや経緯もしだいにわかってきます。
本書は、アメリカ西海岸を旅行しながら撮影した3D写真を多数掲載しているので、旅行法の教材としても有用です。地図もでているので、場所を確認しながら写真をみて(立体視をして)、解説文もよんでいけば、アメリカ西海岸の仮想現実の旅がたのしめます。
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