問題解決のために、計画をたて行動をおこすときに役立つのが計画法です。
具体的にはつぎのようにすすめます。いずれも、インプット→プロセシング→アウトプットの過程になっています。
まず、ラベル法をつかい、作業工程のひとつずつをラベルに書きだします。行動(実施項目)のイメージをえがき、それを圧縮してラベルにするわけです。1枚のラベルには1つの作業、1枚1項目の原則をまもります。
〔取材する〕→〔作業工程をイメージする〕→〔作業をラベルに書きだす〕
計画法の手順はつぎの通りです。
〔ラベルをよむ〕→〔作業内容の近いラベルをあつめる〕→〔流れ図をつくる〕
ここでは、 どんな作業をどんな順番でおこなうかかんがえ、作業内容の近さでラベルをあつめなければなりません。意味の近さでラベルをあつめるのではありません。
川喜田二郎著『発想法』の176-177ページには、通常の図解(右)と流れ図(左)を対比してしめしてあり参考になります。
写真 左:流れ図、右:通常の構造図解
流れ図(フローチャート)は、おなじ図でも、通常の図解とは大きくことなり時間的側面からとらえた図です。
この図では、時間的(時系列的・線形的)にイメージがつらなっていきます。3次元空間のなかに空間配置されたイメージではなくて、イメージをつらねてえがくことが重要です。
これにより、連続的なストーリーを一枚の絵のなかで全部みることができるようになります。ストーリーを全部みるところに心の飛躍があり、情報処理能力の進歩があります。
流れ図は、アウトプットのために特に有効です。文章を書く、プレゼンテーションをする、行動するなどのアウトプットは時系列的側面がつよいからです。
流れ図をつくると、最初の一歩をすみやかに踏みだせるようになり、行動がしやすくなり、やりがいも生じます。具体的なイメージがえがけるので仕事はスムーズにすすみ、実務力が強化されます。あれもしなくてはいけない、これもしなくてはとかんがえるストレスから解放され、心がかるくなります。
そして、実際に行動してみて、イメージ通りにいったかどうか確認すればよいのです。たとえ、うまくいかない場合があったとしても、流れ図をとらえなおし修正して再チャレンジすればよいです。このような行為を通して情報処理能力や問題解決能力が向上することは間違いありません。
参考文献:川喜田二郎著『発想法』(中公新書)中央公論社、1967年6月26日
注:流れ図は、「パート法」(手順の計画)として紹介されています。