ラベル法は、情報処理のもっとも基礎的な方法です。これは「発想をうながすKJ法」から派生した方法であり、単独でも実践することができる簡単な方法です。
ここでたとえ話をだしたいとおもいます。
たとえば、机に引き出しがいくつかあって、そのひとつに、ボールペン・サインペン・定規・ハサミ・カッター・のり・ホチキス・修正液などが入っているとします。
そこで、引き出しに「文房具」という「ラベル」(標識)をつければ、いちいち引き出しをあけて見なくても、中に何が入っているかを瞬時におもいだしイメージすることができます。
「ラベル」は、記憶の想起とイメージングをもたらし、 仕事をしやすくしその効率をあげます。
これを、もうすこしくわしくとらえなおしてみると、まず、ボールペンやサインペンやホチキスなどを引き出しに入れる行為が最初にありました。
次に、引き出しに「ラベル」をつけました。ここで、 ラベルは引き出しの表面構造であり、内部構造(下部構造あるいは中身)として、ボールペンやサインペンやホチキスなどがあります。さらに、引き出しにそれらを入れたという体験記憶も「ラベル」の下部構造として存在します。行為や体験もあったということは重要なことです。そして、これらすべてを「ラベル」に圧縮、言語化し、標識としてアウトプットしたわけです。
そして、今度は「ラベル」だけを見て、内部構造(下部構造)全体を瞬時に想起、イメージし、中身を活用していくわけです。
図 ラベルは表面構造、情報は内部構造(下部構造)
これは、きわめて簡単なたとえ話ですが、「ラベル」の役割を知り、記憶法や心象法、言語的アウトプットの基本を理解するために役立ちます。
たくさんの情報を見たり聞いたりしたときにも、似ている情報をあつめてひとまとまりにし、それぞれのひとまとまりごとに「ラベル」(標識=言葉)をあたえていけば、情報の「引き出し」を心のなかにつくることになり、多種多量の情報があっても、それらを整理し活用できるようになるということです。
▼関連ブログ
取材→情報を選択→単文につづる -「ラベルづくり」の方法(ラベル法)の解説-
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