修飾の語順ルールを身につけます。「説明ルール」にとくになれるようにします。
NHK ラジオ英会話の8月のテーマは「修飾の語順ルール」です。 今月は、「限定詞」「形容詞」「副詞」をつかって語順のセンスを身につけます。

the や a、some、any といった名詞の前に置かれる「小さな単語」が「限定詞」です。限定詞は、後ろの名詞についての「指定」をします。たとえば the は後続の名詞があたえられた文脈のなかで、話し手にとっても聞き手にとっても「1つに決まる(複数名詞の場合には特定の1グループ)」ものであることを指定します。
a(n) の焦点は、 the と対照的に「(ほかにもあり)特定の1つに決まらない」にあります。まず、「特定の1つに決まらない」が意識され、そのあとに part-time job がつづく、この順番になれてください。
some のイメージは「ボンヤリとある」です。数も量もさだかでないモノがボンヤリと意識される表現です。キーセンテンスの some は、数はさだかではないがそうした人々がいるということです。some を「いくつかの」とおぼえていても進歩はありません。
any は anything(何でも)、anyone/anybody(誰でも)、anywhere(どこでも)などからわかるように、「何でも・どれでも・いかなる」を意味する限定詞です。
この文の crows には限定詞がついていません。「カラス一般・全体」をゆるやかにさししめす表現としてつかわれます。「一般」をあらすもっとも頻度のたかい便利な表現法です。
「彼は(ただの先生ではなく)厳しい先生なのです」と、そのタイプ(種類)を「指定」します。「指定ルール」がはたらきます。
名詞 opportunity を、「(ただのチャンスではなく)一生に一度のチャンス」と指定するため、複数語でも形容詞が前におかれています。容詞の位置は語数ではなく意味によりきまります。
「誰にも会ったことはない」といいきってから、「それほど失礼なのは、ね」と説明をくわえています。形容詞が anyone の後ろにおかれ、「説明ルール」がはたらいています。英語修飾では「説明は後ろから」です。
excite の -ing 形が「興奮させるような」という意味で形容詞としてつかわれています。
surprisingly が good の前におかれ「指定ルール」がはたらいています。good の程度を指定しています。
「definitely レベルで」まにあうといった意識でこの位置に definitely がおかれています。「確信の度合い」をあらわす副詞が前置きなのは動詞句の内容のレベルをあらかじめ「指定」するからです。
to tell the truth が文頭に置かれるのは、「以降の文内容全体は本当のことなのです」という指定をおこなっているためです。
(really) fast は run の説明として機能してます。「走った」といいきってから、「速くだよ」と説明しています。「説明は後ろから」という「説明ルール」にしたがっています。
she looked at me という状況と、a big smile on her face が同時におこっていることが with によってあらわされています。まず、she looked at me を、with 以下で、どういった状況がともにおこっているのかを説明しています。つぎに、a big smile の後ろに on her face をならべて、a big smile は on her face にあるという説明をしています。「説明ルール」がダブルではたらいています。
「残念ながら~」と、以降の内容が残念なものであるとあらかじめ指定しています。文頭は文全体の内容を指定する位置です。
英語を自在にはなすためには英語の語順になれることが必須の条件になります。とくに、本講座で解説している「説明ルール」が重要です。まず、言いきってから、後で、説明をくわえます。
受験英語は相当できたのに外国人をまえにして英語がはなせないのは、語順どおりに英語を言う(アウトプットする)練習をしていないからです。
そこで NHK ラジオ英会話が役立ちます。講師の大西先生の解説は単純明快、わかりやすい! あとは練習あるのみです。
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「ハートでつかめ! 英語の極意」(NHK ラジオ英会話)
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▼ 引用文献
『NHK ラジオ英会話 2018年 8月号』NHK出版、2018年7月14日
▼ CD

The doctor told me he often travels to Japan.
the や a、some、any といった名詞の前に置かれる「小さな単語」が「限定詞」です。限定詞は、後ろの名詞についての「指定」をします。たとえば the は後続の名詞があたえられた文脈のなかで、話し手にとっても聞き手にとっても「1つに決まる(複数名詞の場合には特定の1グループ)」ものであることを指定します。
I need to find a part-time job.
a(n) の焦点は、 the と対照的に「(ほかにもあり)特定の1つに決まらない」にあります。まず、「特定の1つに決まらない」が意識され、そのあとに part-time job がつづく、この順番になれてください。
Some people never learn.
some のイメージは「ボンヤリとある」です。数も量もさだかでないモノがボンヤリと意識される表現です。キーセンテンスの some は、数はさだかではないがそうした人々がいるということです。some を「いくつかの」とおぼえていても進歩はありません。
Do you have any questions?
any は anything(何でも)、anyone/anybody(誰でも)、anywhere(どこでも)などからわかるように、「何でも・どれでも・いかなる」を意味する限定詞です。
Crows are very intelligent.
この文の crows には限定詞がついていません。「カラス一般・全体」をゆるやかにさししめす表現としてつかわれます。「一般」をあらすもっとも頻度のたかい便利な表現法です。
*
He is a strict teacher.
「彼は(ただの先生ではなく)厳しい先生なのです」と、そのタイプ(種類)を「指定」します。「指定ルール」がはたらきます。
This is a once-in-a-lifetime opportunity.
名詞 opportunity を、「(ただのチャンスではなく)一生に一度のチャンス」と指定するため、複数語でも形容詞が前におかれています。容詞の位置は語数ではなく意味によりきまります。
I’ve never met anyone so rude.
「誰にも会ったことはない」といいきってから、「それほど失礼なのは、ね」と説明をくわえています。形容詞が anyone の後ろにおかれ、「説明ルール」がはたらいています。英語修飾では「説明は後ろから」です。
It was really exciting.
excite の -ing 形が「興奮させるような」という意味で形容詞としてつかわれています。
*
His English was surprisingly good.
surprisingly が good の前におかれ「指定ルール」がはたらいています。good の程度を指定しています。
We’ll definitely make it on time.
「definitely レベルで」まにあうといった意識でこの位置に definitely がおかれています。「確信の度合い」をあらわす副詞が前置きなのは動詞句の内容のレベルをあらかじめ「指定」するからです。
To tell the truth, I’m not good at math.
to tell the truth が文頭に置かれるのは、「以降の文内容全体は本当のことなのです」という指定をおこなっているためです。
I ran really fast.
(really) fast は run の説明として機能してます。「走った」といいきってから、「速くだよ」と説明しています。「説明は後ろから」という「説明ルール」にしたがっています。
She looked at me with a big smile on her face.
she looked at me という状況と、a big smile on her face が同時におこっていることが with によってあらわされています。まず、she looked at me を、with 以下で、どういった状況がともにおこっているのかを説明しています。つぎに、a big smile の後ろに on her face をならべて、a big smile は on her face にあるという説明をしています。「説明ルール」がダブルではたらいています。
Regretfully, we’re running out of time.
「残念ながら~」と、以降の内容が残念なものであるとあらかじめ指定しています。文頭は文全体の内容を指定する位置です。
*
英語を自在にはなすためには英語の語順になれることが必須の条件になります。とくに、本講座で解説している「説明ルール」が重要です。まず、言いきってから、後で、説明をくわえます。
受験英語は相当できたのに外国人をまえにして英語がはなせないのは、語順どおりに英語を言う(アウトプットする)練習をしていないからです。
そこで NHK ラジオ英会話が役立ちます。講師の大西先生の解説は単純明快、わかりやすい! あとは練習あるのみです。
▼ 関連記事
「ハートでつかめ! 英語の極意」(NHK ラジオ英会話)
状況をおもいうかべて言う - NHK ラジオ英会話 -
英語の基本文型と語順ルール - NHK ラジオ英会話(4-5月)-
時表現を完成させる - NHK ラジオ英会話(6月)-
助動詞をつかいこなす - NHK ラジオ英会話(7月)-
修飾の語順を身につける - NHK ラジオ英会話(8月)-
否定と比較 - NHK ラジオ英会話(9月)-
to 不定詞 と 動詞 -ing 形 - NHK ラジオ英会話(10月)-
過去分詞・受動態・節 - NHK ラジオ英会話(11月)-
倒置・疑問文 - NHK ラジオ英会話(12月)-
関係詞節による修飾 - NHK ラジオ英会話(1月)-
仮定法と it - NHK ラジオ英会話(2月)-
英語のリズムを身につけよう -「文法力と語順の成熟」(NHK ラジオ英会話 3月)-
▼ 引用文献
『NHK ラジオ英会話 2018年 8月号』NHK出版、2018年7月14日
▼ CD