インコやオウムはペットとして人気がたかいため世界各地で乱獲され、絶滅が危惧されています。インコやオウムは購入しないようにし、保護活動に協力すべきです。
『ナショナルジオグラフィック』のシリーズ「鳥たちの地球」、2018年8月号では「インコとオウム」をとりあげています。



森林伐採などによる生息地の喪失と並んで、高い需要がインコやオウムを窮地に追い込んでいる要因だ。オウム目は約 350 種いるが、そのうち4種を除いて、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」、いわゆるワシントン条約で保護対象となっている。

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オウム目の鳥(インコもふくむ)は知能と社会性がたかく、飼い主の言葉をおぼえ、飼い主とつよい絆をむすぶことができるので、とても人気のたかいペットになっています。オウムかインコがどうしてもほしいという人々が世界中にたくさんいます。

そのため、野生のオウムやインコが違法に捕獲されることが多くなっています。

とくにヨウムはおしゃべりじょうずなため群をぬいて人気がたかく、すくなくとも 130 万羽が過去 40 年間に 18ヵ国から輸出され、数十万羽が輸送中に死んだり、アフリカで密猟された可能性が高いです。南アフリカは世界最大のヨウム輸出国であり、取り引きの中心地になっています。中東諸国にも最近は多数輸出されます。

2016 年に開催されたワシントン条約締約国会議で、ヨウムはもっとも絶滅の危険性がたかい種であるとして、国際取引の禁止が採択されました。

ヨウムは、幼児とおなじようにきいた言葉を正確にまねることで言葉をおぼえ、ゼロの概念を理解していることが実験で証明されたものもおり、おどろくべきたかい知能をもっています。鳥だとおもってバカにすることはできません。

『ナショナルジオグラフィック』の今年のシリーズをみればあきらかなように、鳥類は、わたしたち人間がかんがえていた以上に高度な知能をもっています。生物の進化や生物の未来を探究するうえでも欠かせない存在です。このようなすぐれた動物を人間の都合だけで絶滅においやることがあってはなりません。

わたしたち日本人も、オウムやインコをペットとして購入することはやめ、保護活動の協力するようにしたほうがよいでしょう。


▼ 参考文献
『ナショナルジオグラフィック 日本語版』(2018年8月号)日経ナショナルジオグラフィック社、2018年