アルマ(ALMA)(日本科学未来館)
アルマ望遠鏡が、微弱な電波を受信して宇宙の謎にせまります。宇宙は本当はどうなっているのか? この課題にいどむために観測装置を発達させる意義があります。
日本科学未来館の常設展示が一部リニューアルされ、5階「世界をさぐる」内の「フロンティアラボ」では「アルマで探るみえない宇宙」の展示・解説がはじまりました(注1)。
「アルマ」とは「アルマ望遠鏡」のことであり、南米、チリ共和国のアタカマ砂漠、標高約 5000 メートルの高地に、日米欧が中心となって建設した電波望遠鏡です。巨大なパラボラアンテナ 66 台をもちいて、宇宙にただよう物質が放出するミリ波・サブミリ波とよばれる微弱な電波を受信・解析することで、惑星・銀河・生命の誕生の謎にせまろうとしています。
宇宙から地球にとどく電磁波には、わたしたち人間の目で見ることができる可視光だけでなく、電波・赤外線・紫外線・X線など、さまざまな種類があります。ことなる種類の電磁波で宇宙を観測することによって、天体の特徴や宇宙の姿がわかってきます。
アルマは、これらのうちの電波を受信します。電波は波長のながい電磁波です。
電磁波の種類と波長の関係を図示するとたとえばつぎのようになります(注2)。
可視光線は、電磁波のなかのごくかぎられた部分です。わたしたち人間の目で見ることができる宇宙はほんの一部にすぎません。宇宙のほとんどは見えていません。宇宙は、わたしたち人間が見ているようには存在していません。わたしたちは、非常にかぎられた情報によってかたよった宇宙像をつくりだしてしまっています。
日本科学未来館のフロンティアラボは、宇宙や地球深部など、フロンティアへ挑戦しつづける研究者の活動を紹介するエリアです。今回は、そのなかの「深宇宙に挑む」のコーナーでアルマ望遠鏡についてとりあげています。
日本科学未来館
平成30年度 常設展示の一部リニューアルオープン
▼ 注2(出典)
「X線天文学の予備知識」ISAS ニュース, .251, JAXA 宇宙科学研究所, 2002.2
「アルマ」とは「アルマ望遠鏡」のことであり、南米、チリ共和国のアタカマ砂漠、標高約 5000 メートルの高地に、日米欧が中心となって建設した電波望遠鏡です。巨大なパラボラアンテナ 66 台をもちいて、宇宙にただよう物質が放出するミリ波・サブミリ波とよばれる微弱な電波を受信・解析することで、惑星・銀河・生命の誕生の謎にせまろうとしています。
ことなる波長の電磁波でとらえたアンドロメダ銀河
(日本科学未来館)
宇宙から地球にとどく電磁波には、わたしたち人間の目で見ることができる可視光だけでなく、電波・赤外線・紫外線・X線など、さまざまな種類があります。ことなる種類の電磁波で宇宙を観測することによって、天体の特徴や宇宙の姿がわかってきます。
アルマは、これらのうちの電波を受信します。電波は波長のながい電磁波です。
アルマ望遠鏡の受信器(日本科学未来館)
(交差法で立体視ができます)
(交差法で立体視ができます)
電磁波の種類と波長の関係を図示するとたとえばつぎのようになります(注2)。
可視光線は、電磁波のなかのごくかぎられた部分です。わたしたち人間の目で見ることができる宇宙はほんの一部にすぎません。宇宙のほとんどは見えていません。宇宙は、わたしたち人間が見ているようには存在していません。わたしたちは、非常にかぎられた情報によってかたよった宇宙像をつくりだしてしまっています。
宇宙は本当はどうなっているのか? この課題にいどむために観測装置を発達させる意義があるわけです。
またこのような天文学の挑戦をとおして、わたしたち人間が本来もっている感覚器の仕組みと限界を再認識することができます。宇宙あるいは世界を理解するためには、内面にインプットする情報の種類と量をもっとふやさなければならないこともわかってきます。
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日本科学未来館のフロンティアラボは、宇宙や地球深部など、フロンティアへ挑戦しつづける研究者の活動を紹介するエリアです。今回は、そのなかの「深宇宙に挑む」のコーナーでアルマ望遠鏡についてとりあげています。
アルマ望遠鏡は、2013 年に本格的な運用がはじまりました。当初は、ミリ波・サブミリ波を高精度に地上で観測することは非常にむずかしいとかんがえられていましたが、その困難をのりこえるために、日本の精巧な ものづくり技術が大いに貢献しました。こうしたプロジェクトでのストーリーや観測から見えてきた最新の研究成果を画像と実物展示で紹介しています。
▼ 注1日本科学未来館のフロンティアラボ
(交差法で立体視ができます)
(交差法で立体視ができます)
日本科学未来館
平成30年度 常設展示の一部リニューアルオープン
▼ 注2(出典)
「X線天文学の予備知識」ISAS ニュース, .251, JAXA 宇宙科学研究所, 2002.2