人間は、狼から犬をつくりだしました。犬は、現代ではペットです。文明人をいやします。
グラフィックサイエンスマガジン『Newton』2018年7月号の「Nature View」では身近なペットとして したしまれている犬を紹介しています。

犬は、野生動物である狼から人間がつくりだしました。昔は、番犬として家や家畜をまもったりしていました。しかし現在は、おもにペットとして人間にとってなくてはならない存在です。
人間は、狩猟採集生活を元来はしていましたが、文化が高度化してくると自然環境に手をいれはじめました。農耕・牧畜のはじまりです。こうして一部の野生動物が家畜になりました。このころに畜犬もうまれたと想像されます。
家畜と同様に犬は、野生(自然環境)に手をいれて生まれたのであり、「半自然」状態の存在といってよいでしょう(図、注)。

家畜は、ミルクや肉や毛皮などを人間に供給する役割をにないましたが、犬は、ちがう役割をもちました。
ペットとしての犬がいつごろ生まれたのかはよくわかりませんが、人類史的にみれば最近のことだとおもわれます。時代がかなりくだり、文化が非常に高度化し、文明とよばれるようになってからではないでしょうか。人間は、文明人になってからペットを必要とするようになりました。
地方から東京にきた人が、「犬をつれてあるいている人があまりにも多いことにおどろいた」とのべたことがあります。日本だけでなく外国でも、文明化(近代化)がすすんだ地域にペットがたくさんいます。
大都市などでくらす文明人は、自然環境(動植物)からとおざかり、無機的な空間のなかでストレスをかかえて生きています。心身のバランスをくずします。
そこでペットの登場です。ペットをなでたりだっこしたり。どれだけ多くの人々がペットにいやされていることか。たくさんの文明人をペットがすくっています。
このようにかんがえると、ペットの出現は文化の高度化、文明化の一事例ととらえることができるでしょう。
▼ 注
ペットの犬や猫は野生ではありませんがさりとて人工でもありません。人工の例としてはロボットがあります。ペットの犬や猫は半自然とかんがえた方がよいでしょう。もっとも最近は、ペット・ロボットが出現しています。これなどは、機械文明化かがさらにすすみつつあることをしめしています。人心はかなりいかれてきています。
▼ 参考文献
『Newton』(2018年7月号)、ニュートンプレス、2018年7月7日
犬はイヌ科イヌ属に属する哺乳類で、その昔、狼から生みだされた。犬は国際畜犬連盟に公認されている犬種だけで実に 344 もの犬種がある。
- しわだらけの子犬:シャー・ペイ
- “はだか”の犬:チャイニーズ・クレステッド
- 人よりも高く立ち上がる:アイリッシュ・ウルフハウンド
- モデルのような長い脚:サルーキ
- ヒツジのような毛並み:ベドリントン・テリア
- まるでモップ:プーリー
- 耳が顔よりも長い:バゼット・ハウンド
- まるでライオン:チベタン・マスティフ

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犬は、野生動物である狼から人間がつくりだしました。昔は、番犬として家や家畜をまもったりしていました。しかし現在は、おもにペットとして人間にとってなくてはならない存在です。
人間は、狩猟採集生活を元来はしていましたが、文化が高度化してくると自然環境に手をいれはじめました。農耕・牧畜のはじまりです。こうして一部の野生動物が家畜になりました。このころに畜犬もうまれたと想像されます。
家畜と同様に犬は、野生(自然環境)に手をいれて生まれたのであり、「半自然」状態の存在といってよいでしょう(図、注)。

図 人と犬の関係
家畜は、ミルクや肉や毛皮などを人間に供給する役割をにないましたが、犬は、ちがう役割をもちました。
ペットとしての犬がいつごろ生まれたのかはよくわかりませんが、人類史的にみれば最近のことだとおもわれます。時代がかなりくだり、文化が非常に高度化し、文明とよばれるようになってからではないでしょうか。人間は、文明人になってからペットを必要とするようになりました。
地方から東京にきた人が、「犬をつれてあるいている人があまりにも多いことにおどろいた」とのべたことがあります。日本だけでなく外国でも、文明化(近代化)がすすんだ地域にペットがたくさんいます。
大都市などでくらす文明人は、自然環境(動植物)からとおざかり、無機的な空間のなかでストレスをかかえて生きています。心身のバランスをくずします。
そこでペットの登場です。ペットをなでたりだっこしたり。どれだけ多くの人々がペットにいやされていることか。たくさんの文明人をペットがすくっています。
このようにかんがえると、ペットの出現は文化の高度化、文明化の一事例ととらえることができるでしょう。
▼ 注
ペットの犬や猫は野生ではありませんがさりとて人工でもありません。人工の例としてはロボットがあります。ペットの犬や猫は半自然とかんがえた方がよいでしょう。もっとも最近は、ペット・ロボットが出現しています。これなどは、機械文明化かがさらにすすみつつあることをしめしています。人心はかなりいかれてきています。
▼ 参考文献
『Newton』(2018年7月号)、ニュートンプレス、2018年7月7日