立体視をして仏像に向きあえば心がしずまり、心が改善されます。
十文字美信著『ポケットに仏像 Vol.1 & 2』(3D STEREO MUSEUM)(新潮社)は仏像の 3D 写真集(ステレオ写真集)です。日本の代表的な仏像を見ることができます。本書をもっていればいつでもどこでも仏像に向きあうことができます。



この本を手にとった人の中から一人でも多くの人が、立体的に見ることによって明確になるかたちを、形が包摂する「美」の秘密を見つけだすことに成功したら、幸いである。

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立体視をすれば、2次元の普通の写真を見ているときよりもはるかによく仏像が見えてきます。立体視によってじっくり仏像に向きあうことができます。仏像に向かうことによって心がしずまり、心の状態が改善されます。 心が統一されます。 

極小な仏像をもっていてもいいですが、本書があればもっと簡単に仏像が身近な存在になります。  

本書の巻末には、それぞれの仏像の解説もついているので仏像入門としても最適です。

仏像には、東洋の精神文化が圧縮されているだけでなく、西洋の影響もあります。仏像は、ユーラシア大陸の多様な民族・文化と ながい歴史のなかでできあがってきたものです。仏像は仏教の枠組みをこえています。 したがって仏像ファンや仏教徒にかぎらず誰が見てもよいのです。 

本書には、3D メガネもついていますが、是非、裸眼立体視にチャレンジしてみてください。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -

わたしもいつか、仏像のステレオ写真にもっと本格的にとりくんでみたいとおもっています。 


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▼ 参考文献
十文字美信著『ポケットに仏像 Vol.1』(3D STEREO MUSEUM)新潮社、1993年12月15日
十文字美信著『ポケットに仏像 Vol.2』(3D STEREO MUSEUM)新潮社、1993年12月15日