地球温暖化や水のつかいすぎで巨大湖が枯れようとしています。
『ナショナルジオグラフィック』(2018年3月号)では「巨大湖が消える日」と題して巨大湖消滅の危機について解説しています。



ボリビア・ポーポ湖
ボリビアの高地にあるこの湖では、塩の結晶に覆われた固定が、はるかかなたまで続いている。ボートは放置され、魚や鳥は姿を消し、湖の恵みに頼ってきた漁民はほかの土地へ移っていった。

30年前、この湖の面積は 3000 平方キロもありました。

東京23区の5倍ほどの面積に匹敵する湖の水が消えて亡くなったのだ。 


世界各地の湖が、地球温暖化や水のつかいすぎが原因で枯れようとしています。

気候変動により、世界各地の湖の水温は、海水温や気温を上回る勢いで上昇しています。蒸発が加速し、さらに人為的な要因もくわわって、水不足や汚染、鳥や魚の生息域の喪失は深刻さをましています。

とくに閉鎖性水域、つまり流入した水が河川や海にでることがない内陸湖ではいっそう問題が深刻です。


イラン・ウルミア湖
塩分濃度の高い生息地を好む微生物と藻が大繁殖し、赤く染まった湖。イランでは昔から人気の観光地だったが、1980 年代に比べて8割も縮小し、訪れる人は激減した。水にはいって遊べるのは、今の世代が最後かもしれない。


本号ではこのほかに、米国・グレートソルト湖、タンザニア・タンガニーカ湖などの事例も写真つきで紹介しています。

巨大湖の消滅は生態系を破壊してしまうだけでなく、何よりも地域住民の暮らしがなりたたなくなります。しかし抜本的な対策はありません。


▼ 参考文献
『ナショナルジオグラフィック 日本版』(2018年3月号)日経ナショナルジオグラフィック社、2018年2月28日