体験ファイルは、体験情報とキーワードからなりたっています。体験ファイルを操作し活用していくことが情報処理の秘訣です。
課題そしてテーマ(主題)を明確にするための方法として「点メモ花火」がつかえます。
課題をアウトプットする - 点メモ花火(1)-

情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)の観点からこれをとらえなおすと、これをつくるということは内面から情報をアウトプットすることです。

人間は誰でも、見たり聞いたり嗅いだり味わったりして、感覚器官をとおして膨大な情報を心のなかにインプットしてきています。これらはひっくるめて「体験情報」ということができます。体験情報は心のなかに保持(記憶)され、これにもとづいてアウトプットがおこなわれます。

体験情報には断片的な情報もあるでしょうが、家族での体験、学校での体験、旅行での体験など、かなりまとまった体験情報もたくさんあるとおもいます。このようなひとまとまりの情報は情報用語では「ファイル」というので、まとまった体験情報は「体験ファイル」とよぶことができます。わたしたちはそれぞれにこのような体験ファイルを心のなかにもって生きています。

体験ファイルがたくさん蓄積されてくると問題や課題もさまざまにあきらかになってきます。それらは、書きだす(アウトプットする)ことにより明確になり整理されます。キーワード(点メモ)をアウトプットするときには、体験ファイルを想起しながら書きだしたり、体験ファイルを意識しながら書きだすとよいです(図1)。

171130 点メモ
図1 キーワードをアウトプットする


すると書きだされたキーワードは、その体験ファイル(情報のひとまとまり)のシンボルとして機能します。体験ファイルを球でモデル化すると、キーワードはその上部構造になります(図2および3)。

171129a キーワード
図2 体験ファイルの側面図


171129b キーワード
図3 体験ファイルの上面図
 

図2および3はファイルの構造を模式的にあらわしています。体験情報は非常に大きいですがキーワードで代表させることができます。キーワードは体験のシンボルあるいは目印あるいはラベルといってもよいでしょう。

「点メモ花火」では、キーワードという上部構造だけがみえていて、情報の大部分は潜在しているということになります。上層部分がみえていて、実際には、多数のファイルが心のなかでネットワークをつくっています。

コンピューターでもそうであるように、情報処理をすすめる秘訣は、ファイルをつくり、それらを操作・編成し、活用していくところにあるのだとおもいます。



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