「発想をうながすKJ法」から図解法(図解化)について再度解説します。
図解とは、情報を形(イメージ)にしてアウトプットしたものです。図解法は次のとおりです。
図解法:〔表札をよむ〕→〔空間配置する〕→〔図解をつくる〕
図解法の前段階として「ラベル法」(ラベルづくり)→「編成法」(グループ編成)があります。
ラベル法:〔取材する〕→〔情報を選択する〕→〔単文につづる〕
編成法:〔ラベルをよむ〕→〔ラベルをあつめる〕→〔表札をつける〕
図解法では、まず、「大表札」(最終表札)をA3用紙上に空間配置し、 検索図解(全体図解)をつくります。
次に、細部図解用のA3用紙を用意します。たとえば「大表札」が7枚ある場合は、7枚の用紙を準備します。そして、それぞれの用紙に、各「大表札」の中身を展開して配置し、「島どり」をします。これが細部図解になります。
このように図解法では、検索図解(全体図解)と細部図解の2種類の図解をつくっるところに決定的なポイントがあります。検索図解は上部構造、細部図解は下部構造をつくり、全体として3次元の体系になっていることをイメージしてください。
つまり、3次元空間(立体空間)をつかってアウトプットをすすめます。情報処理は、1次元よりも2次元、2次元よりも3次元の方が効率がよく、加速されます。次元を高めると、今までできなかったことができるようにもなります。
なお、「図解法」の前段階の「編成法」を省略して、
〔ラベル法〕→〔図解法〕
とする方法もあります。
この場合は、検索図解(全体図解)と細部図解の区別はなく、2次元(平面上)の図解となります(注)。
▼「発想をうながすKJ法」に関する解説はこちらです
▼「編成法」(グループ編成)と「図解法」(図解化)に関する基本的な解説はこちらです
グループ編成→図解化(イメージ化)の方法 -「発想をうながすKJ法」の解説(その2)- ▼ 次元についてはこちらです
情報処理の次元を高める 〜『次元とは何か 0次元の世界から高次元宇宙まで』(Newton別冊)〜
文献:川喜田二郎著『発想法』(中公新書)中央公論社、1967年6月26日
注:KJ法関係者が、「探検ネット」とか「花火」とよんでいるのはこの2次元図解です。