チベットモンキー(交差法で立体視ができます)
中心視野で動物を見たら、同時に、周辺視野でその環境を見るようにします。周辺視野で見ることは環境をとらえるための技術として有用です。
よこはま動物園ズーラシアの「中央アジアの高地」ゾーンでは、中央アジアとボルネオに生息する動物を飼育・展示しています(注)。ステレオ写真はいずれも交差法で立体視ができます。
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -
見るということは、外界の情報を内面にインプットする手段としてもっとも重要です。このとき、目(視線)をうごかさないで見える範囲を視野といい、これには中心視野と周辺視野があります。中心視野では、はっきりくっきり対象を見ることができ、周辺視野では、そのまわりの環境をぼやっとですが全体的に見ることができます(図1)。

たとえば動物を見るときには中心視野をつかいます。はっきりくっきり見えます。そのときに実際には、動物の周囲つまり環境も周辺視野で見えているはずです。周辺視野で見えているところが環境です。しかし多くの人々が周辺視野を自覚していません。自覚していなくても無意識のうちに、周辺視野から環境の情報が内面にインプットされています。
環境は、きょろきょろ視線を移動させながら中心視野で見ることもできますが、ほとんどの場合、周辺視野で見ているということになります。中心視野は主体に、周辺視野は環境に対応します(図2)。

環境をとらえるための技術として周辺視野がつかえます。周辺視野をきたえると環境がよく見えてきます。文字どおり「視野がひろくなる」のです。周辺視野を訓練すると情報処理能力がたかまり、情報処理の場が構築されていきます。周辺視野(環境)は意外にも大きく心に作用しています。周辺視野をもっと自覚してつかおうという提案をしたいとおもいます。
同様なことは、人間を見るときにも実践できます。
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▼ 注
よこはま動物園 ズーラシア
開園時間・入園料
園内マップ
※ ズーラシア「中央アジアの高地」ゾーンでは、ボルネオ島に生息するテングザルの飼育・展示もおこなっています。ボルネオ島は中央アジアではありませんが、これは展示場の都合によるものだとおもわれます。
▼ 参考文献
村田浩一監修『よこはま動物園ズーラシアガイドブック 改訂版 II』公益財団法人横浜市緑の会、2015年4月22日発行(正門ちかくのショップで購入できます)
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -
チベットモンキー(霊長目 / オナガザル科)
中国中東部の山岳地の広葉樹林に生息します。体毛は暗褐色、顔は赤褐色です。尾はみじかく、オス・メスともに顔にヒゲがあります。ニホンザルのように頬袋をもっており、一時的にそこに食べ物をいれ、安全な場所でたべます。複数のオスとメスで構成される群れをつくり、オス・メスの比率は約1対3といわれています。ドール(肉目 / イヌ科)
アムール地方から西はインド、アフガニスタン東部、南はインドネシアまで山岳地帯や森林地帯、草原などに数頭から10頭程度の群れを作って生活しています。時には20~40頭の群れをなすこともあります。ウサギやネズミ、昆虫なども食べますが、集団で狩りを行い、イノシシや各種のシカをはじめ、スイギュウなどの大型草食獣も獲物にします。群れには雌よりも雄の方が多く、最優位の雌だけが繁殖すると言われています。
ドール(肉目 / イヌ科)
モウコノロバ(奇蹄目 / ウマ科)
かつては、中国東北部からバイカル湖周辺・モンゴル・中国西北部にかけて分布していましたが、現在は、新彊ウイグル自治区・内モンゴル自治区(内蒙古)に分布し、川沿いの谷や砂漠周辺などに少数が群れで生息しています。 アジアの野生ロバの中では最大です。*
見るということは、外界の情報を内面にインプットする手段としてもっとも重要です。このとき、目(視線)をうごかさないで見える範囲を視野といい、これには中心視野と周辺視野があります。中心視野では、はっきりくっきり対象を見ることができ、周辺視野では、そのまわりの環境をぼやっとですが全体的に見ることができます(図1)。

図1 視野のしくみ
たとえば動物を見るときには中心視野をつかいます。はっきりくっきり見えます。そのときに実際には、動物の周囲つまり環境も周辺視野で見えているはずです。周辺視野で見えているところが環境です。しかし多くの人々が周辺視野を自覚していません。自覚していなくても無意識のうちに、周辺視野から環境の情報が内面にインプットされています。
環境は、きょろきょろ視線を移動させながら中心視野で見ることもできますが、ほとんどの場合、周辺視野で見ているということになります。中心視野は主体に、周辺視野は環境に対応します(図2)。

図2 主体と環境
環境をとらえるための技術として周辺視野がつかえます。周辺視野をきたえると環境がよく見えてきます。文字どおり「視野がひろくなる」のです。周辺視野を訓練すると情報処理能力がたかまり、情報処理の場が構築されていきます。周辺視野(環境)は意外にも大きく心に作用しています。周辺視野をもっと自覚してつかおうという提案をしたいとおもいます。
同様なことは、人間を見るときにも実践できます。
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「アジアの熱帯林」ゾーン
動物とその環境を同時にみる - ズーラシア「アジアの熱帯林」(1)-
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居場所を知り、ビジョンをえがく - ズーラシア「アフリカの熱帯雨林」(1)-
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視野を拡大する - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(1)-
生命のシステムを知る - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(2)-
環境のひろがりを想像する - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(3)-
半自然のモデル - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(4)ピグミーゴート -
〈人間-住居-自然環境〉システム - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(5)ダトーガ族の住居 -
〈民族-文化-自然環境〉システム - ズーラシア「アフリカのサバンナ」(まとめ)-
▼ 注
よこはま動物園 ズーラシア
開園時間・入園料
園内マップ
※ ズーラシア「中央アジアの高地」ゾーンでは、ボルネオ島に生息するテングザルの飼育・展示もおこなっています。ボルネオ島は中央アジアではありませんが、これは展示場の都合によるものだとおもわれます。
▼ 参考文献
村田浩一監修『よこはま動物園ズーラシアガイドブック 改訂版 II』公益財団法人横浜市緑の会、2015年4月22日発行(正門ちかくのショップで購入できます)