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ハイイロ ウーリーモンキー(交差法で立体視ができます)
アマゾン熱帯雨林は生物多様性の宝庫です。アマゾンの保全は地球的課題になっています。
よこはま動物園ズーラシアの「アマゾンの密林」ゾーンでは、アマゾンや中南米に生息する動物を飼育・展示しています。ステレオ写真はいずれも交差法で立体視ができます。 
立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 -



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ハイイロ ウーリーモンキー(霊長目 / クモザル科)
南米アマゾン川の中・上流域の熱帯雨林に数頭から40頭ほどの群れですんでいます。 群れは複数の雄と複数の雌で構成されています。樹上性がつよく、地上におりることはほとんどありません。熟した果実を主食としますが、木の葉そのほかの植物性 食物や昆虫なども食べます。体全体が、羊毛状のらかい毛につつまれているためにこのような名前がつきました。



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ハイイロ ウーリーモンキー(霊長目 / クモザル科)
ふとくてながい尾をもち、この尾は、まきつける力がつよく、先端の内側には毛がなく指紋のようなしわがあり、物をつかみやすくなっています。手足のように尾をつかったり、尾だけでぶらさがったりできます。写真のウーリーモンキーは昼寝をしているところです。



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カピバラ(齧歯目 / テンジクネズミ科)
オニテンジクネズミともいいます。 パナマからアルゼンチンにかけてのアンデス山脈東側の川のほとりにひらけた草原に集団で生息します。水辺への生息に適応しており、指の間には水かきがあります。また、排便・排尿も水中内でおこなうことが多く、子どもの出産も水辺近くの茂みの中でおこないます。



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オセロット(食肉目 / ネコ科)
北アメリカ南部からアルゼンチン北部の熱帯雨林や落葉広葉樹林・沼地・マングローブ・サバンナなどの多様な環境に生息しています。単独でくらし、主に地上で狩りをします。毛皮やペットとしての需要が高いため密猟の対象となり、くわえて環境破壊によって多くの地域で絶滅の危機にあります。 



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ヤブイヌ( 食肉目 / イヌ科)
パナマからアルゼンチン北部の森林や草原にひろく分布し、とくに水辺をこのみます。足の指の間には水掻きのようなものがあり、泳ぎがたくみであるといわれています。アグーチなどの小型哺乳類や鳥類・魚介類などを食べています。10頭程の群れで生活し、カピバラなどの大型齧歯類を集団で狩ることもあります。尿によるマーキングは雄が片足をあげるのに対して、雌は逆立ちをしておこないます。 



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メガネグマ(食肉目 / クマ科)
ベネズエラからボリビアにかけてのアンデス山脈に分布する南米唯一のクマです。鼻から目のまわりや胸にかけて白くなっていてメガネをかけているようにみえるのが名前の由来です。標高1,800~2,700mの湿潤な森林に多くみられますが、標高のたかい草原地帯などにもすんでいます。冬ごもりはしません。主食は、果実をはじめとする植物ですが昆虫やネズミなども餌とします。



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密林のなかの家の再現




アマゾンの熱帯雨林は、世界最大面積(約550万平方km)をほこる熱帯雨林であり、これは、地球上の熱帯雨林の約半分に相当します。変化にとむ生態系がここにはひろがり、非常に多数の種類の生物が生息、生物多様性の宝庫になっています。

しかしこの熱帯雨林は 1967 年ごろにくらべて約 20 %が消失し、放牧地や耕作地にかわっています。ブラジルなどの経済発展とともにその森林破壊速度は加速しています。このままでは壊滅的な被害がでます。アマゾン熱帯雨林をうしなうことは歴史的な損失になります。

日本からみるとアマゾンはとおくの世界と感じるかもしれませんがそうではありません。ズーラシアにいってアマゾンを疑似体験する意義は大きいとおもいます。
 

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▼ 注
よこはま動物園 ズーラシア
開園時間・入園料
園内マップ



▼ 参考文献
村田浩一監修『よこはま動物園ズーラシアガイドブック 改訂版 II』公益財団法人横浜市緑の会、2015年4月22日発行(正門ちかくのショップで購入できます)