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ラムズイヤー(交差法で立体視ができます)
さわっていやされることがあります。香り(嗅覚)だけでなく、触覚(皮膚感覚)も重要です。
ステレオ写真はいずれも交差法で立体視ができます。神戸布引ハーブ園(注)で撮影しました。
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ラムズイヤー

ラムズイヤーは「羊の耳」とよばれるように、白い小さな毛でおおわれた葉はやわらかな手ざわりで、ぬいぐるみをさわっているようにここちよいです。初夏には薄紫色の花をさかせます。葉にはほのかな香りがあり、花壇や鉢の縁どりに、乾燥させて手工芸品などに利用できます。

神戸布引ハーブ園は「香り」のテーマパークですが、ラムズイヤーはさわっていやされる植物です。人がおこなう情報処理では視覚や聴覚・嗅覚以外に触覚(皮膚感覚)も重要です。

たとえばペットを飼っている人でしたら、ペットをなでてかわいがると飼い主の方もいやされます。ほかの感覚器官ではえられない大きな作用がえられます。触覚によるコミュニケーションや情報処理が生じます。

あるいは生け花だとおもってさわってみたら造花だったとか、煉瓦の壁だとおもってさわってみたら壁紙(クロス)がはりつけてあったとか、さわってみて実体がわかる、触覚によって錯視に気がついたという経験は誰にでもあるとおもいます。さわってみてたしかめることはクロスチェックをすることになり、触覚は重要なはたらきをします。

あるいはたとえ目が見えなくなったとしても、さわることによって物の外形を認知することができます。

わたしたち現代人は視覚と聴覚を極端に重視していますが、情報が内面にはいってくるルートはそれだけではありません。触覚・嗅覚・味覚など、情報インプットのルートは複数あるのです。

心の「窓」である感覚器官をすべてつかいきったほうが、わたしたちの環境をひろくふかく認識できることになります。


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神戸布引ハーブ園(まとめ)
エッセンシャルオイル(アロマオイル)で香りをとりいれる

皮膚はセンサー、脳はプロセッサー -「皮膚感覚のしくみ」(Newton 2016年3月号)-
皮膚感覚を自覚しとぎすます
すべての感覚を大きくひらいて情報処理をすすめる - 広瀬浩二郎著『触る門には福来たる』-

▼ 注1
神戸布引ハーブ園
園内マップ