170911 場づくり
図1 情報処理と場づくり
身体をととのえるとともに環境をととのえ、情報処理の場づくりをすすめることが大事です。
人間は、情報処理をする存在であるとかんがえられます。人の周囲には環境がひろがっていて、環境から情報を内面にインプットし、内面から環境へ情報をアウトプットしています。人は情報処理の主体です(図1)。

情報処理をすすめるにあたって、情報処理能力(情報処理のパフォーマンス)をたかめることも重要ですが、一方で、身体や身体をとりまく環境をととのえることも大事です。

身体をととのえて健康を増進することは誰もがやっているとおもいます。しかし環境をととのえたり改善したりすることはどうでしょうか。たとえば、デバイスの環境設定、デスクまわり・自室・自宅・庭・オフィスなどの環境整備はできているでしょうか。

わたしは散歩をしていて、庭をふくめて周囲がみだれている家をみると、「ここの家の人は情報処理がうまくできていないな」などとおもったりします。環境のみだれは情報処理のみだれをあらわします。

そこでまずは、自室や家やオフィスの「片づけ」からはじめるのがよいとおもいます(注1)。ガラクタにかこまれて生活していてはいけません。片づけをすると環境が整備され、情報がスムーズにながれるようになり、情報処理がおのずとすすむようになります。

身体と環境をあわせた全体を場とよぶことにすると、情報処理をすすめるためには情報処理の場づくりも重要だということです。情報処理能力と場づくりの両者が必要ですが、あえていうならば、情報処理能力の開発よりも場づくりを優先した方がよいかもしれません。身のまわりの片づけなど、場づくりはすぐにはじめられますし、効果もあがりやすいです。 

また情報処理の仕組みや営みを心の働きと抽象化してよぶことにすると、場づくりとは心の場をつくることです。このような観点からみると、心とは、脳のなかにあるのではなく、環境にまで大きくひろがった場であるとかんがえたほうがよさそうです。むかしからよくいわれる「環境と心はつながっている」ということは、このようなモデルからみると当然のことです。「環境のみだれは心のみだれ」といってもよいでしょう。場づくりが大事です。


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