動物園・水族館・植物園をバランスよく利用すると世界認識がおのずと加速します。
自然界のなかで、もっとも人間にちかい存在は動物です。わたしたち人間も動物の一種です。動物園にいって動物を観察すると、動物とともにその環境もみることができます。〈動物-環境〉系が認識できます。〈動物-環境〉系において、物質・エネルギー・情報が環境から動物へインプットされ、動物から環境へアウトプットされています。動物はプロセシングをする存在です。〈動物-環境〉系が理解できれば〈人間-環境〉系もおのずと理解できます。

一方、水族館にいくと実にたくさんの水槽があります。それぞれの水槽にはさまざまな魚類がおよいでいます。水槽は魚たちが生きる空間です。魚たちは空間のなかの要素です。そしてたくさんの水槽(空間)があつまって水族館のフロアができ、さらにいくつかのフロアがあつまって水族館(の建物)が構築されています。ここでは、要素と空間がおりなす階層構造をみることができます。

わたしは植物園でも写真をよく撮影します。おおくのばあい花を撮影します。植物園といえば花です。しかし花はいつもさいているわけではなく、一年のうちのかぎられた期間しかみることができません。したがってさまざまな花を撮影するためには一年をとおして継続的に植物園にかよわなければなりません。あるいは事前にしらべて、開花時期をねらっていかなければなりません。これが、動物や魚がいつでもいる動物園・水族館と植物園との基本的なちがいです。しかし継続的にかよっていると、時間軸での自然の変化をたのしむことができます。四季折々の自然のうつくしさを体験できます。これが植物園のおもしろいところです。

  • 動物園:〈動物-環境〉系
  • 水族館: 階層構造
  • 植物園: 時間軸での変化

このように、動物園と水族館と植物園はそれぞれに特徴をもっています。これら三者を活用すると、わたしたちが生存している世界の構造と仕組みに関する認識が一気に加速します。バランスよく三者を利用するのがポイントです。