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ミナミジサイチョウ
(交差法で立体視ができます)
「アフリカのサバンナ」ゾーンでは、サバンナの周辺の動物たちもみることができます。環境の大きなひろがりが想像できます。
ステレオ写真はいずれも交差法で立体視ができます。よこはま動物園ズーラシア(注1)「アフリカのサバンナ」ゾーンの「アフリカンバードハウス」で撮影しました。
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ミナミジサイチョウ
(Southern Ground Hornbill / Bucorvus leadbeateri)
(ブッポウソウ目 サイチョウ科)
中央〜南部アフリカに分布します。全身が黒色でのどと眼のまわりが鮮紅色をしています。飛べないことはありませんが、飛翔距離が短く、いつも地面をあるいています。夜は、天敵おそわれないように木の上で寝ています。ヘビ・トカゲなどの爬虫類や昆虫などを食べる肉食性の鳥です。



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フサホロホロチョウ
(Vulturine Guineafowl / Acryllium vulturinum)
(キジ目 ホロホロチョウ科)
アフリカ中央部~東部の乾燥したところに分布します。ホロホロチョウ類の中で最大で、植物の根や地下茎、昆虫を食べます。夜は、木の上でねむります。



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リビングストンエボシドリ
(Livingstone's Turaco / Tauraco livingstonii)
(エボシドリ目 エボシドリ科)
名前は、命名者の Charles Livingstoen 自身の名前からつけられたようです。野生では木の実が主食です。オスもメスもおなじ羽色で、羽をひろげると風切り羽のあざやかな赤色が際立ちます。



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キタベニハチクイ(左)とライラックニシブッポウソウ(右)

キタベニハチクイ(Northern Carmine Bee-eater / Merops nubicus, ブッポウソウ目 ハチクイ科)は中央~東アフリカに分布します。羽は洋紅色であり、頭部と喉は緑青色をしています。エサの主食は昆虫で、ハチのほかにはバッタやイナゴを食べます。繁殖の際には大きなコロニーをつくり、崖や地面に穴をほって巣づくりをします。

ライラックニシブッポウソウ(Lilac-breasted_Roller /  Coracias_caudata, ブッポウソウ目 ブッポウソウ科)は、アフリカ中東部と南部に分布します。頭頂部の黄色、胸部の紫色、腹から尾羽にかけての青色など、全身で14色の羽からなるうつくしい鳥です。ひらけた林地やサバンナ、アカシアの生える草原を好み、木の梢にとまっていることが多いです。単独かペアで生活し、縄張りを形成します。繁殖期になると空中をころがるような飛翔をおこない求愛します。



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ズグロウロコハタオリ (頭黒鱗機織)
(Black-headed Weaver / Ploceus cucullatus)
(スズメ目 ハタオリドリ科)
サハラ以南のアフリカにおもに分布します。草などを編み、枝からたれさがる袋状の巣をつくることからハタオリとよばれます。
 



サバンナ(サバナとも)というと、一面にひろがる草原をおもいうかべますが、草原だけではなく、アカシアを中心としたまばらな林、川辺の森、岩山など、多様性にみちた環境がそこにはひろがっています。

サバンナは、年間降水量が 200〜1000mm の亜熱帯および熱帯地方にみられる樹木が混入した草原であり、それは、年間降水量が 2000mm 以上の高温多湿で樹高の高い木々からなる熱帯降雨林の周辺の森につらなっていることが多いです。

ズーラシアの「アフリカのサバンナ」ゾーンでは、草原でくらす動物だけでなく、サバンナ周辺の森でくらす動物たちもみることができ、サバンナ気候(環境)のひろがりを想像することができます。

ズーラシアに正門入口からはいった場合、「アフリカのサバンナ」ゾーンは園内のいちばん奥まったところに位置するので、サバンナを優先してみたいときは、正面入口ちかくの「ソウさんのりば」から園内バスにのって終点の「北門のりば」までいくとよいです。乗車券は、乗り場にある自動販売機で売っています。1人1回 200円です。そして動物たちをみながらあるいて正門までもどってきます。園内はとてもひろいのですべてを1日でみきることはできません。正面入口から順番にみていくとサバンナまでたどりつけません。


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▼ 注1
よこはま動物園ズーラシア
園内バス

▼ 参考文献
村田浩一監修『よこはま動物園ズーラシアガイドブック 改訂版 II』公益財団法人横浜市緑の会発行、2015年4月22日(正門ちかくのショップで購入できます)