文章を書いたら全体を読みなおして、類比法をつかって単文のいれかえをおこない、段落を完成させます。
「日本語の作文技術」(注1)をつかって文を書いていくと、どこかで改行をしなければなりません。つまり段落をつくります。わかりやすい日本語を書くためには段落をうまくつくることも重要です。

作文ではまずは、おもいおこされたことやおもいついたことなどを単文にしてどんどん書きだしていき、ひと区切りごとに改行をしていけばよいでしょう。

そしてひととおり書きおわったら、全体を読みなおして点検・修正します。これは後ろにもっていった方がいいとか、これはもっと前だというように、単文のいれかえをおこないます。ワープロがあるのでこのようなことは今日では簡単にできます。

単文をいれかえるときの方法として有用なのが類比法です。文章全体をみわたしたうえで、内容が比較的にている単文をちかくにもってくるようにします。似ている単文を集合させて段落をつくります。これによってひとつの段落を、よくできた情報のひとまとまりにすることができ、ひとつの段落が、統合されたひとつのメッセージをもつようになります。アウトプットによって何をつたえたいのか、メッセージを明確にすることが大事です。




実際に、文を書きだしている(アウトプットしている)とわかるように、文が多くなればなるほどそれらの制御がむずかしくなります。単文相互が矛盾し相互干渉をおこしてしまうとアウトプットは停滞し、メッセージも不明確になります。

多様な情報にはそもそも、矛盾葛藤や相互干渉が内蔵されていることが多いです。矛盾葛藤を自覚し処理し、逆にそれをいかす表現を工夫しなければなりません。このためにも類比法が役立ちます。


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▼ 注1:参考文献
本多勝一著『【新版】日本語の作文技術』(朝日文庫)朝日新聞出版、2015年12月7日
本多勝一著『実戦・日本語の作文技術』(朝日文庫)朝日新聞出版、1994年9月