血液は、酸素や栄養素を体のすみずみまではこんでいます。運動をして血行をよくすることは健康長寿のために欠かせません。
グラフィックサイエンスマガジン『Newton 2017.6号』のシリーズ「心肺機能と健康」第2回では、「血行の科学知識」と題して血液・心臓・血管・脳・血液循環・老化について解説しています。




自分から見て心臓の右寄りにある右心房・右心室には静脈血、左心房・左心室には動脈血が流れており、二つの流れが交差するように組み合わさっていることがわかります。全身の静脈血は大静脈へ集まって右心房へ入り、右心室から出て肺動脈を通って肺へ向かいます。そして肺で酸素の補給を受けたのち、血液(静脈血)は肺静脈を通って左心側へもどり、大動脈から出て全身へ送られるのです。

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こうして肺と心臓は一体になって、環境から酸素をとりこみ、環境へ二酸化炭素を排出しています。酸素は、血液にとりこまれてはこばれ、体のすみずみの細胞にあるエネルギー生産工場の「ミトコンドリア」でおきている、エネルギーをつくる反応につかわれます。

血液は、酸素以外にもさまざまな物質をはこび、毛細血管を通じて、すみずみの細胞にまで酸素や栄養素をいきわたらせています。

したがって血行(血のめぐり)をよくすることは健康長寿のために重要です。そのためにはウォーキングなどの運動が欠かせません。「週に5日、30分ぐらいの軽い運動が必要で、週1回の好きな運動を追加するとより効果的」だそうです。認知症の予防にもなります。


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▼ 引用文献
『Newton 2017.6号』ニュートンプレス、2017年6月7日