図をつかって、民族・文化・自然・環境・歴史をとらえれば、地域や地球の理解がいっそうすすみます。

『ナショナルジオグラフィック』は、世界180ヵ国、850万人の読者を擁する世界的なビジュアル・マガジンであり、地球のありのままの "素顔" を発信しつづけています。

キーワードは、自然・環境・民族・文化・歴史であり、一流の写真家が撮影した現場の写真とわかりやすい記事で驚き・感動・興奮をわたしたちにとどけてくれます。

この『ナショナルジオグラフィック』をみるときに、下のような図(モデル)をイメージすると理解がいっそうすすみます(図1)。

170213 ナショナルジオグラフィック
図1 記事を理解するための図式


『ナショナルジオグラフィック』でとりあげている記事や写真はある地域のものです。その地域には、固有の民族がくらしていて、彼らの周辺には自然環境がひろがっています。

そして民族と自然環境との相互作用(やりとり)により、治水・治山がすすみ、耕作地が開発され、住居が建設され、衣服がつくられ、技術や学問や芸術も生まれます(注1)。こららは総称して文化とよぶことができます。

民族と自然環境との相互作用は、地域というひとつの空間に時間的な変動をもたらすものであり、このような時間軸での地域の変化は歴史とよんでもよいでしょう。したがって図1のなかの矢印は歴史をシンボリックにしめしているとみることができます。

このようなモデル(図式、イメージ)をもって、『ナショナルジオグラフィック』の記事や写真をみていけば、あらゆる情報が有機的にむすびついて、いっそうたのしく地域や地球について理解をふかめていくことができます(注2)。


▼ 注1
自然環境から民族への作用はインプット、民族から自然環境への作用はアウトプットということもできます。

▼ 注2
このような方法にも「へのへのもへじ」の原理がはたらいています。
階層的にみる - へのへのもへじ - イメージをおもいうかべて言葉をアウトプットする - へのへのもへじ -