学習や認識をすすめるときに、全体像をまずイメージしてから、細部を言語で確認するという順序をとるとよいです。視覚の回路をつかった情報処理をメインにすえるようにします。

わたしたちは、何かをまなぶとき(情報を内面にインプットするとき)に、まず、教科書や資料などをひらいて言葉を読んで、そして読みおわってから全体像を認知することが多いかもしれません。あるいは全体像をイメージすることなく言葉の理解でおわってしまいます。学校教育ではこのような傾向がつよいです。

言葉 → 全体像

しかしわたしは、この逆の過程を提案したいとおもいます。まず、全体像を見てから、つぎに詳細を言葉で確認するという方法です。

全体像 → 言葉 


現代は高度情報化の時代です。情報があふれかえっていて、言葉を黙読しておいかけていくという方法をメインにしていると情報を処理しきれません。言葉は、情報処理の「袋小路」になってきているのです。

そこでまず、イメージをつかって大局をとらえ、そして言葉による確認をおこなうという順序をとるようにします。この方が現実的で効率がよいです。大局的なイメージ空間のなかに言語をうめこんで記憶することもできます。

今日では、鳥瞰図や見取り図やマンガなどのグラフィックな書籍や資料がたくさん販売されているので、これらを積極的に活用したほうがよいでしょう。本ブログでもおりにふれて紹介しています。

このような〈全体像→言葉〉の方法は、人間の情報処理の方法を変革することにもつながります。言語を黙読していると、音の回路をつかって一次元的に情報を処理することになりますが、イメージをつかえば、視覚の回路、光の回路をつかって三次元的に情報を処理することができます。視覚をつかった情報処理をメインにすえたほうがよいのはあきらかです。