鳥瞰図をみながら鉄道旅行をするとあらたな発見があります。イメージ空間も大きくなります。

能登印刷出版部編『北陸新幹線沿線パノラマ地図帖 鳥瞰図でめぐる昭和の東京〜北陸』は、北陸新幹線ぞいの各地域についての昭和のころの鳥瞰図をあつめた図録です。

観光客をよびこむために名所や行楽地を紹介するためにそもそもつくった鳥瞰図ですので観光ガイドとしてつかえます。



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北陸新幹線にのりながら本書をながめれば旅行体験がとてもふかまります。空襲でうしなわれる前のうつくしい日本を擬似的に旅することもできます。鳥瞰図は、実際の風景をデフォルメしているので何を強調しているのかをよく見るとおもしろいです。

鉄道の旅をしながら鳥瞰図を見るのは旅のたのしみのひとつです。鉄道と鳥瞰図のくみあわせ、線と空間のくみあわせはあらたな発見をもたらします。イメージ空間もゆたかになります。




本書をみればわかりますが、やはり、本書の中心は北陸地方であり金沢です。北陸新幹線が開通して、金沢がいま熱いです。

北陸新幹線で未着工の福井県・敦賀〜新大阪の「大阪延伸」ルートは、昨年末、福井県・小浜から南下して京都を経由する「小浜京都ルート」に決着しました。

関東と関西に新幹線で直結することはどのような効果・影響を金沢や北陸に今後もたらすのでしょうか。


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▼ 文献
能登印刷出版部編『北陸新幹線沿線パノラマ地図帖 鳥瞰図でめぐる昭和の東京〜北陸』能登印刷出版部、2015年8月16日

▼ 関連リンク
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