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サンシャイン水族館「ラグーン」(大水槽)
(交差法立体視ができます)
 
水族館の全体構造のイメージのなかに、それぞれの魚のファイルを配置すれば記憶は定着し、ファイルの想起も容易になります。構造のイメージと要素のイメージをつかうことが大事です。

東京・池袋にあるサンシャイン水族館(注1)にいくと魚類や海の生態系についてまなぶことができます。

魚について知識を増やそうとおもったら、それぞれの魚のイメージを「アイコン」にして心のなかに情報を「ファイル」していくようにするとよいです。
心のなかに情報をファイルする - サンシャイン水族館「沖縄の海」- >>




一方で水族館の建物も利用できます。水族館の建物は三次元の構造になっています。そのなかにたくさんの水槽があって、それぞれ水槽のなかに魚たちがいます。つまり、水族館の構造のなかに個々の魚は配置されています。

そこで水族館の見取り図(フロアーマップ)をよくみて、その三次元構造をイメージしてみると、個々の魚のファイルは、水族館の全体イメージのなかに位置づけることができます。各ファイルに場所があたえらることになります。水族館の全体イメージは構造、各魚のファイルは要素です。

  • 水族館の全体イメージ(構造)
  • 個々の魚のファイル(要素)

水族館の全体構造のイメージがいつでもおもいうかぶようにしておけば、個々の魚のファイル(イメージ)の想起が容易にできるようになります。たとえば「あそこにハタタテダイがいた」というように場所でおもいだせるのです。

記憶法における想起の基本は場所(位置)でおもいだすところにあります。せっかくおぼえたのにおもいだせないという経験が誰にでもあるものです。それは想起の仕組みができていないからです。記憶は、おぼえるだけでなく想起するところまでできるようにならなければなりません。

そのために建築物の三次元イメージがつかえます。イメージが三次元であれば、その構造のどこにでも自由にはいっていって、目的のファイルをひっぱりだすことができます。つまり想起が簡単にできます。この仕組みがないと、記憶を順番にたどっていかなければならず、おもいだすのが困難になります。




このように、要素のイメージ(魚のファイル)と構造のイメージ(水族館の建物) をつかうと記憶法はいちじるしくすすみます(注2)。このときイメージは三次元であった方がよいのです。ステレオ写真をつかった立体視の練習はそのためにも役立ちます。

このような記憶法は水族館でなくても、博物館や美術館や動物園など、どのような建築物や施設のなかでもおこなうことができます。


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餌を食べる魚たち(交差法立体視ができます)



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▼ 注1
サンシャイン水族館

▼ 注2
要素のイメージと構造のイメージを心のなかにつくるということであり、これはファイリング・システムとみることができます。ファイルは要素(のイメージ)、システムは構造(のイメージ)です。ファイリング・システムが心のなかにできると、ファイルをくみあわせて統合したり、アウトプットのためにファイルをつかうなどといったよりすすんだ情報処理もできるようになります。