梅棹忠夫著作集(全巻)が Kindle 電子書籍版で読めます。大きなポテンシャルをもっており、あらたな発想のヒントが多数ふくまれています。
梅棹忠夫著作集(全22巻、別巻1)が Amazon Kindle 版で公開されています。1冊 2700円で読むことができます(キャンペーンは終了しました)。
わたしも学生のころ、『知的生産の技術』『文明の生態史観』『情報の文明学』などを読んで大きな影響をうけました。
現代において、これほど広範囲にわたって調査・研究にとりくんだ学者はほかにはいないのではないでしょうか。古代ギリシャのアリストテレスをのりこえる幅のひろさです。梅棹忠夫さんは現代版「万学の祖」といってもよいとおもいます。
著作集の全巻をつらぬく一本の基本思想は、探検であり、知のフロンティア開拓です。
ここには、世界各地のフィールドワークがありました。現場でデータをあつめ、そして仮説を発想します。データと仮説は相互につよめあってひとつの体系をつくります。
ここには、世界各地のフィールドワークがありました。現場でデータをあつめ、そして仮説を発想します。データと仮説は相互につよめあってひとつの体系をつくります。
こうして「文明の生態史観」や「情報の文明学」、そして国立民族学博物館が生まれました。「文明の生態史観」はグローバルな空間認識(全球認識)の道をひらきました。「情報の文明学」は歴史的に文明をとらえなおしました。国立民族学博物館はこれらの社会的な実験です。
著作集には、情報処理と問題解決をすすめるための、あるいはグローバル文明を創造していくためのヒントが数多くふくまれています。あらたな創造をうみだす母体としてつかうことができ、あらたな探究をはじめる出発点として活用することができます。
別巻として「総索引」もついているので情報の検索システム(検索体系)としても有用です。「梅棹百科事典」といってもよいでしょう。大きなポテンシャルがここにはあります。
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▼ 文献
梅棹忠夫著作集(全23巻、別巻1)中央公論社、1989-1994年