わたしたちは誰でも、環境に適応して生きていかなければなりません。

そこである人は、「誰もが環境に支配されている」といいました。この状態は情報処理的にいうと、インプットはあるがアウトプットがない状態です。インプットとは環境（外界）から人への作用です。言われたことや命令されたことだけをやっていて、みずからのプロセシングとアウトプットがありません。これは受け身の生き方であり受動的といってよいでしょう。環境に支配されているといえるかもしれません。

しかし一方で、インプットができなくて、アウトプットばかりをやろうとしている人もみかけます。アウトプットとは人から環境への作用です。過去の成功に執着して自慢話ばかりしている人などがそうです。これは自我の拡大をしようとする生き方であり、結局うまくいかないのでやめた方がよいです。

そこでやはり、インプットとアウトプットの両方が必要です。そしてインプットとアウトプットをつなぐ過程が心のプロセシングにほかなりません。これは受動的でもあり能動的でもある生き方です。

インプット・プロセシング・アウトプットの三拍子を実践している人は、環境から一方的に作用をうけるだけではなく、環境に作用をあたえることもできます。情報がスムーズにながれていきます。これこそ主体的な生き方といってよいでしょう。

このような生き方では、人（主体）と環境が調和できます。つまり環境に適応することができます。適応とは、一方的に環境に支配されることではありません。