現代的に、宇宙の視点・地球の視点・生物の視点という3つの視点をもってサイエンスをとらえなおすとおもしろいです。
グラフィックサイエンスマガジン『Newton 2016.11 号』では、真空な宇宙空間、赤外線でみた宇宙、水素、海綿動物、仁淀川、ニホンイタチ、酢と健康などについてイラストをつかってわかりやすく解説しています。
「真空には何かが満ちている」では、電磁場・ヒッグス場・ダークエネルギーなどについて解説しています。宇宙空間にはほとんど物質がなくほぼ真空といえます。しかし遠隔力をつたえる「物質ではない何か」が存在しています。この何かは「場」(ば)とよばれます。たとえば磁力をつたえる場は「磁場」、電気力をつたえる場は「電場」といい両者はまとめて「電磁場」とよばれます。また宇宙には、光以外のもののスピードをおそくする「何か」がみちていて、これは「ヒッグス場」とよばれています。あるいは加速膨張する宇宙には、反発力をもたらす奇妙なエネルギーがみちているとかんがえられ、これは正体不明であることから「ダークエネルギー」とよばれています。宇宙に関する知識はあらゆる思考の前提となりますので、宇宙について知ることは重要なことです。
「水素とは何か」では、あらゆる原子の元である水素の基本的ななりたちや性質についてのべています。大型飛行船ヒンデンブルグ号は水素をつかってうかんでいました。しかし1937年、大爆発をおこして炎上、墜落しました。水素は、周期表のいちばんはじめに登場するもっともかるい元素です。その濃度が4〜75%の範囲だとわずかな熱で爆発します。また水素は変幻自在であり、多くの元素と化合物をつくることができます。
「赤外線で見た宇宙の絶景」では、赤外線を観測できる NASA のスピッツァー宇宙望遠鏡がとらえた低温の星々、ちりにかくされた天体、遠方銀河など、宇宙の最新画像を紹介しています。
「海底の変わり者 カイメン」では、地球上でもっとも原始的な多細胞動物カイメン(海綿動物)について解説しています。
「美しき清流 仁淀川」では、「仁淀ブルー」とよばれて人々をひきつける、四国の仁淀川のうつくしい風景を写真で紹介しています。
「渓流に生きる動物たち」では、ニホンイタチ、カワネズミ、カワガラスの貴重な生態写真を紹介しています。
「酢」では、酢のでき方と健康について解説しています。酢には、生活習慣病の予防効果があります。内臓脂肪の現象、血中コレステロール値の減少、食後の血糖値上昇の抑制、高血圧の抑制など。酢をのむ場合は5倍以上に水などでうすめてのみます。生活習慣病が気になる人はとりすぎに注意しながら食後にのむとよいでしょう。
以上の内容を現代的にとらえなおすときに、宇宙の視点、地球の視点、生物の視点という3つの視点をもつとよいでしょう。人間は生物にふくまれます。自然科学の常識的な従来の分類法にとらわれる必要はありません。
もっとも身近な存在は生物であり、地球は、それが生きる舞台あるいは生命現象がおこる空間ととらえることができます。そして宇宙(と法則)は思考の前提あるいは大きな枠組みをわたしたちにあたえてくれます。
▼ 関連記事
三大栄養素を分解する - 消化の旅(3)「膵液の秘密」(Newton 2016.11号)-
地球環境の変動と海流の循環に注目する - 海のすべて(2)「気候を支配する『海流』」(Newton 11月号)-
▼ 文献
『Newton』2016年11月号、ニュートンプレス、2016年11月7日
世界の絶景
バガン遺跡(ミャンマー、世界三大仏教遺跡のひとつ)
セブン・シスターズ(イギリス)
Newton Special
真空には「何か」が満ちている
シリーズ:水素の科学 第1回
水素とは何か?
シリーズ:消化の旅 第3回
膵液の秘密
シリーズ:海のすべて 第2回
気候を支配する海流
Cosmic Wonder
赤外線で見た宇宙の絶景
Nature View
海底の変わり者「カイメン」
Nature View
美しき清流 仁淀川
Nature View
渓流に生きる動物たち
身近な "?" の科学
酢
「真空には何かが満ちている」では、電磁場・ヒッグス場・ダークエネルギーなどについて解説しています。宇宙空間にはほとんど物質がなくほぼ真空といえます。しかし遠隔力をつたえる「物質ではない何か」が存在しています。この何かは「場」(ば)とよばれます。たとえば磁力をつたえる場は「磁場」、電気力をつたえる場は「電場」といい両者はまとめて「電磁場」とよばれます。また宇宙には、光以外のもののスピードをおそくする「何か」がみちていて、これは「ヒッグス場」とよばれています。あるいは加速膨張する宇宙には、反発力をもたらす奇妙なエネルギーがみちているとかんがえられ、これは正体不明であることから「ダークエネルギー」とよばれています。宇宙に関する知識はあらゆる思考の前提となりますので、宇宙について知ることは重要なことです。
「水素とは何か」では、あらゆる原子の元である水素の基本的ななりたちや性質についてのべています。大型飛行船ヒンデンブルグ号は水素をつかってうかんでいました。しかし1937年、大爆発をおこして炎上、墜落しました。水素は、周期表のいちばんはじめに登場するもっともかるい元素です。その濃度が4〜75%の範囲だとわずかな熱で爆発します。また水素は変幻自在であり、多くの元素と化合物をつくることができます。
「赤外線で見た宇宙の絶景」では、赤外線を観測できる NASA のスピッツァー宇宙望遠鏡がとらえた低温の星々、ちりにかくされた天体、遠方銀河など、宇宙の最新画像を紹介しています。
「海底の変わり者 カイメン」では、地球上でもっとも原始的な多細胞動物カイメン(海綿動物)について解説しています。
「美しき清流 仁淀川」では、「仁淀ブルー」とよばれて人々をひきつける、四国の仁淀川のうつくしい風景を写真で紹介しています。
「渓流に生きる動物たち」では、ニホンイタチ、カワネズミ、カワガラスの貴重な生態写真を紹介しています。
「酢」では、酢のでき方と健康について解説しています。酢には、生活習慣病の予防効果があります。内臓脂肪の現象、血中コレステロール値の減少、食後の血糖値上昇の抑制、高血圧の抑制など。酢をのむ場合は5倍以上に水などでうすめてのみます。生活習慣病が気になる人はとりすぎに注意しながら食後にのむとよいでしょう。
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以上の内容を現代的にとらえなおすときに、宇宙の視点、地球の視点、生物の視点という3つの視点をもつとよいでしょう。人間は生物にふくまれます。自然科学の常識的な従来の分類法にとらわれる必要はありません。
もっとも身近な存在は生物であり、地球は、それが生きる舞台あるいは生命現象がおこる空間ととらえることができます。そして宇宙(と法則)は思考の前提あるいは大きな枠組みをわたしたちにあたえてくれます。
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三大栄養素を分解する - 消化の旅(3)「膵液の秘密」(Newton 2016.11号)-
地球環境の変動と海流の循環に注目する - 海のすべて(2)「気候を支配する『海流』」(Newton 11月号)-
▼ 文献
『Newton』2016年11月号、ニュートンプレス、2016年11月7日