160922 並列処理
図1 プロセシングの基本は並列処理をすること

プロセシングの基本原理は並列原理であり、プロセシングでは並列処理をすすめるようにします。そのためには空間を活用します。

眼・耳・鼻・舌・皮膚などは人体にそなわるセンサーです。このようなセンサーでうけとった情報はニューロン(神経細胞)を介して脳につたわり処理されて知覚されます。

感覚は脳で知覚される -『感覚 - 驚異のしくみ』(ニュートン別冊)(1)- >>

大脳皮質のなかでは、伝達された情報がいくつかの成分にわけられ、それぞれをあつかう領域へとつたえられます。たとえば視覚では、知覚される対象(もの)が形・色・働きなどの情報にわけられて処理されます。このような情報処理は「並列処理」とよばれます。

この「並列処理」にわたしたちは注目しなければなりません。プロセシングの基本原理は「並列原理」です

つまり「直列」ではないということです。第1の情報を処理してから第2の情報を処理し、そして第3の情報を処理するというのではなく、複数の多様な情報を、脳のことなる場所において並列的に同時に処理しているわけです。情報が処理されるいくつもの場所が空間的に配置されているのです。

情報を並列処理するためには空間が必要です。並列処理は空間をつかった情報処理だといってもよいでしょう。プロセシングをすすめるためには空間を意識するようにします。

たとえば対象をとらえるときには3次元構造としてとらえるようにします。ステレオ写真をつかった立体視も役立つでしょう。心のなかでイメージをえがくときには3次元構造としてイメージするようにします。記憶をするときには3次元空間をうまく利用して記憶します(空間記憶法)。


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