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写真1 ジオ・コスモス(交差法で立体視ができます)

日本科学未来館のジオ・コスモスにうつしだされるプログラムは、地球が、ひとつの巨大な情報処理系になったこををしめしています。

東京都江東区にある日本科学未来館には、ジオ・コスモス(Geo-Cosmos)(注2)という有機 EL パネルをつかった直径6m の巨大な地球儀があります。気象衛星が観測したデータを毎日とりこんで反映させ、リアルな地球の姿をながめることができます(写真1)。 大気や大地の状況や未来予測シミュレーションなど、日々更新されるさまざまな科学データもうつしだします。

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また グーグル(Google)と日本科学未来館が共同制作したプログラム「The Searching Planet(検索する地球)」が定期的にうつしだされます(写真2)。


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The Searching Planet(検索する地球)(平行法で立体視ができます)


これは、検索から世界をかんがえるというコンテンツであり、地球人の生活や心のうごきや好奇心などをグローバルに視覚的にとらえようというこころみです。「グーグル・トレンド」が提供するビッグデータを処理してどんな検索が世界中でされているかをとらえています。

わたしたち現代人は検索という方法を手にいれました。いまや、検索なしで世界はなりたちません。このプログラムでは、食べ物やスポーツ・ペット・ニュースといったテーマ別に世界のうごきを紹介しています。

このほかにも、「軌跡〜The movements」や「ワールドプロセッサー」といったおもしろいプログラムも定期的におこなわれています。




このジオ・コスモスは、ひとつの巨大な情報処理系として地球をとらえ、地球をつかって情報処理をおこなうための装置です。このようなとりくみはこれまでになかった方法であり、今回、このジオ・コスモスにグーグルが登場してきたということは歴史的にみても画期的なことです。高度情報化とグローバル化が急速にすすんでいることがよくわかります。

地球を情報処理系としてとらえなおし、地球をつかった情報処理をすすめるために、ジオ・コスモスに今後とも注目していきたいとおもいます。


▼ 注1
ジオ・コスモス(Geo-Cosmos)

▼ 注2
ウェブサイト「The Searching Planet(検索する地球)」

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