定年退職後に余暇でなやむ人が増えています。毎日することがないのです。そこでなるべくはやい段階からブログなどを活用して、自分なりのアウトプットをしていくことをおすすめします。アウトプットをすると情報処理がすすみ気持ちがすっきりして元気になれます。
内館牧子さんの『終わった人』(講談社)が出版から1年ちかくたった今でも売れつづけ、異例の10万部ごえとなったそうです。
これは「職場と墓場の間」をえがいた小説で、定年退職後の男性が主人公、定年をむかえる世代の人たちのあいだで読みつがれています。
平均寿命が延びてきて、私たちの世代は、職場を終えたあと死ぬまでにたくさん時間がある。 つまり「職場と墓場の間」をどう生きるかが課題になっているんです。(内館牧子)
もっとも多かった感想は、「毎日することがなく、一日を終えるのが苦痛だ」というものでした。「毎朝の習慣だった会社への通勤がなくなって自由になったにもかかわらず、逆に何をしてもいいというのがつらい」というのです。
再就職を目指しているがうまくいかない人、一日中ボーッとテレビを見ているだけの人、虚脱感や焦燥感になやまされる人・・・。わたしは先日、まだ5月上旬なのに、やることがなくて来年の年賀状を書いている人を見ました。
そういえば経済学者のケインズも、 「経済問題が解決された成熟社会において、余暇における退屈こそが人類にとって真の問題になる」とのべていました。「人間は余暇でなやむようになる」というまさに予言どおりのことがおこりはじめたのです。「余暇による退屈がもたらす神経衰弱」が今やひろがっているのです。
そこでわたしからの提案は、自分なりのアウトプットをなるべくはやい段階からはじめるということです。定年をまつ必要はまったくありません。たとえばテレビを見たら、要点なり感想なりを書きだしてみる(アウトプットしてみる)ようにすればよいのです。現代では、ツイッターやフェイスブックやブログがあるのでアウトプットはやりやすいとおもいます。あるいは自分史を書いてみるのもよいでしょう(注1)。
アウトプットをしていると、インプット(情報収集や取材など)とプロセシング(情報の整理や記憶やイメージングなど)もおのずとすすみます。テレビを見ることを、意識の内面への情報のインプットとしてとらえなおせばよいのです。ぼけている暇などありません。人間は基本的に、〈インプット→プロセシング→アウトプット〉をする存在です。これができると気持ちがすっきりし元気になれます。
アウトプットをしていると、インプット(情報収集や取材など)とプロセシング(情報の整理や記憶やイメージングなど)もおのずとすすみます。テレビを見ることを、意識の内面への情報のインプットとしてとらえなおせばよいのです。ぼけている暇などありません。人間は基本的に、〈インプット→プロセシング→アウトプット〉をする存在です。これができると気持ちがすっきりし元気になれます。
アウトプットのツールとしてツイッターやフェイスブックもいいですが、できればブログを利用した方がいいでしょう。ブログの方が形式がしっかりしています。Livedoor ブログか Seesaa ブログがおすすめです。
テーマを決めて、カテゴリーとタグもしっかり設定し、できるだけ毎日投稿していく(アウトプットしていく)ようにします。人生の最終段階、晩年こそアウトプットに力をいれるべきではないでしょうか。
▼ 文献
内館牧子著『終わった人』(講談社)2015年9月16日
▼ 注1:自分史関連記事
自分史を書く - 立花隆著『自分史の書き方』-
記憶のファイルをつくって心の中を整備する - 藤田敬治著『脳を活性化する自分史年表』-
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内館牧子著『終わった人』(講談社)2015年9月16日
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