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スーパートリック3Dアート展では、仮想3D世界をたのしく体験しながら、オリジナルな3D写真を撮影することができます。

さいたま新都心にある「さいたまスーパーアリーナTOIRO」で、服部正志作「スーパートリック3Dアート展」が開催されています(注1、8月21日(日)まで)。

写真はいずれも会場で撮影したものです。会場内は写真撮影が許可されています。


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写真をみるといずれも3Dとして見えます(立体模型がおいてあるように見えます)。下の写真も馬がたっているように見えます。


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しかし横から見るとこのように見えます。


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実際には壁と床に絵がえがかれているだけです。3Dアートとは、壁と床に絵をえがいて、立体的な物体がまるでそこにあるかのように見せる不思議な絵画作品です。目の錯覚(錯視)を利用したトリックアートといえるでしょう。作品を手掛けたのは、日本を代表するトリック3Dアート作家の服部正志さんで、あっとおどろくことまちがいなしの展覧会になっています。




そもそも見て分かるということには、目が光をうける場面(情報のインプット)、意識の内面にはいってきた情報を解釈して3Dとしてとらえる場面(プロセシング)という2つの場面があります(図1)。

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図1 見て分かる仕組み

プロセシングの場面では、はいってきた情報が過去の経験・記憶と照合されて解釈がなされます。わたしたちは対象を見るときにその対象とともにその周囲や背後も見ています。周囲や背後には影が見えます。また対象よりもとおくにあるものはより小さく見えます。このような経験や記憶がすでにあるために3Dアートがすぐに3Dに見えてしまうわけです。

3Dアートでは、遠近法とともに影の効果が非常に大きいです。光源とともに平面にできる影を計算しつくしていてすばらしいです。




今回の展覧会の醍醐味は各作品をつかって写真撮影ができることにあります。それぞれの作品にしめされた撮影ポイントから撮るようにします。作品のなかにはいりこんでポーズをとれば、実際にはありえない写真を簡単に撮ることができます。たとえば下のような不思議な写真が撮れます。

 
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トリックアート(錯覚)はただ見ているだけではおもしろくありません。実際に会場に行って見るとその仕組みがよくわかっておもしろいです。仮想の立体空間にはいりこんで、錯覚の世界を身をもって体験することができます。そしてわたしたちは日常的にも錯覚をおこしやすい存在であることもわかってきます。今回の展覧会は、これまでにない規模でこのような体験を存分にたのしめるチャンスになっています。


▼ 注1
服部正志作スーパートリック3Dアート展

スーパートリック3Dアートのたのしみ方
  • スマフォやカメラをわすれずにもっていこう!
  • カメラの画面を通してみるとより立体的にみえるよ!
  • カメラマークの位置から撮影する!
  • はずかしがらずにいろいろなポーズを撮って、オリジナル作品をつくってみよう!

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