地球温暖化と自然のゆらぎがからみあって異常気象が発生します。近年多発している異常気象による災害に十分警戒しなければなりません。

グラフィックサイエンスマガジン『Newton』2016年9月号では、「異常気象と地球温暖化の脅威 熱波、大干ばつ、集中豪雨 - 世界を襲う気象災害」を特集し、異常気象と地球温暖化の現状についてその対策とともにくわしく解説しています。


世界各地の異常気象としてはつぎのようなものがありました。

  • 道路が溶けるほどの歴史的な熱波が発生(2015年、2016年、インド)
  • 500年に一度の大干ばつ(2015年、カリフォルニア)
  • 津波のような高潮をひきおこしたスーパー台風(2013年、フィリピン)
  • 洪水が多発(2016年、ヨーロッパ)

日本では
  • 竜巻(2012年、茨城県)
  • 大雨による土砂崩れ(2014年、広島県)
  • 鬼怒川が氾濫(2015年、茨城県)

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近年、世界各地で異常気象が頻発しています。異常気象は、地球温暖化と自然のゆらぎがからみあっておきるとかんがえられています。

地球は、人間活動による温室効果ガスの増大により温暖化していて、熱波の発生確率は5倍も高くなっています。2050年頃には、北極の氷が夏には完全に消失してしまいます。

あるところでは降水量が増えるので集中豪雨の発生が増えますが、降水量の地域差が大きくなるので別のところでの干ばつも増えます。温暖化と偏西風の蛇行により寒波がもたらされるところもあります。

熱帯域の海面水温が上昇すると熱帯低気圧の強度は増大、大気中に存在できる水蒸気量(飽和水蒸気量)も増加、スーパー台風が発生しやすくなります。

あるいは温暖化すると「エルニーニョ現象」がつよめられ、これも異常気象が多発する要因になります。エルニーニョ現象とは、およそ4〜5年に一度、東太平洋の赤道付近の海水がひろい範囲にわたって上昇する現象です。

近年の日本では、地震災害や火山災害が注目されていますが、このような気象災害や水害にも十分に警戒しなければなりません。


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