睡眠障害はさまざまな病気にかかるリスクを高めます。とくに睡眠時無呼吸症候群には注意しなければなりません。

質のいい睡眠をとることは、健康な日々をおくるために、情報処理をすすめるためにとても重要なことです。 快眠ができないと疲労感や倦怠感が生じ、記憶力や集中力が低下します。とくに睡眠障害におちいるとさまざまな病気にかかるリスクが高まります。

成井浩司著『快眠力』の第4章では、睡眠障害のなかでもっとも多く、またいろいろな病気とも関連する「睡眠時無呼吸症候群」についてくわしく解説しています。


睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が一時的に止まる状態を繰り返す病気です。睡眠中にのどの空気の通り道である気道が、何らかの理由でふさがり呼吸が止まってしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群の人は大きないびきをかいたかと思うと次の瞬間にはいびきが止まります。その時、呼吸が止まった状態になるのです。そのあと呼吸が再開するとともに、また大きないびきがはじまります。

睡眠時無呼吸症候群の人は三百万人から五百万人いると推定されます。しかし、実際に治療を受けている人は十数万人にとどまっています。

睡眠時無呼吸症候群の人は、無呼吸がない人と比較して、発症率はそれぞれ、心筋梗塞は六・九倍、心臓突然死は二・六倍、脳卒中は三・三倍にのぼるという調査もあります。


著者の成井浩司さんによると「大きないびきがサイン」だそうです。睡眠時無呼吸症候群の人は熟眠ができません。夜中に何度も目がさめたり、トイレに何度もおきたり、朝おきても頭がすっきりせず、昼間はねむくなり、息切れがします。記憶力も集中力も判断力も低下します。


次のような自覚症状に注意してください。
  • 寝つきはいいが、熟眠感がない
  • 睡眠中に寝苦しくなり、目覚めることがしばしばある
  • 夜中に何度もトイレに行く
  • 朝起きたときに、頭が重い、頭痛、だるさなどがある
  • 昼間仕事中に居眠りをしてしまうことがある
  • 最近、集中力や判断力が低下したと感じる

生活習慣としての危険因子は、
  • 毎晩アルコールを飲む
  • タバコを吸っている


心当たりのある人は専門医にすぐにみてもらうのがよいでしょう。本書には、虎ノ門病院とその連携医療機関が紹介されています。

睡眠時無呼吸症候群の改善のためには、生活習慣を見直すことにくわえて、マウスピースをつかう方法や、CPAP(シーパップ)という、空気を気道におくりこむ装置をつかう方法があるとのことです。

本書には、睡眠時無呼吸症候群を克服した患者さんの体験談も掲載されています。俳優の高橋英樹さんもそのひとりです。


CPAP をつけて寝ると、朝までぐっすり安眠です。(中略)やはり呼吸が止まっていたことが、非常に大きな原因だったということでした。年が明けますと、すぐ七十歳になりますが、おかげさまで元気です。


高橋英樹さん以外にも具体的な事例がいくつか紹介されていますので参考にしてみるとよいでしょう。


▼ 引用文献
成井浩司著『快眠力 健康のすべては、快眠から始まる!』(Wac Bunko)ワック、2014年11月25日

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