160625 大観並列統合
図1 問題解決の各段階のポイント

問題解決の第1段階のポイントは大観することです。第2段階のポイントは並列的にとりくむことです。第3段階のポイントは多様な情報を統合することです。

問題解決の第1段階では、自分の関心のあることを大観し課題を書きだします(注1)。大観するとはたとえばグローバルにみるということです。

第2段階では、しぼりこんだ課題のもとで情報収集をします。このときの注意点は、普通の人は複数の課題をかかえて生きているので、それらの課題に同時並行的にとりくまなければならないということです。たとえば家庭・仕事・趣味・人生・居住地域などについてそれぞれに課題をかかえているのが現実です。課題がひとつだけであり、ひとつの課題だけを追求していればよいという人はいません。同時並行的に並列的にすすめなければなりません。

このとき、並列的に課題にとりくんでいかざるをえないことを否定的にとらえる必要はまったくありません。複数の課題に積極的に並列的にとりくむことによって情報処理能力を高めていくことができます。並列処理ができる人ほど情報処理能力が高いと断言できます。たとえばコンピューターでも、プロセッサーを並列させて処理能力を向上させています。スーパーコンピューターも同様です。情報を並列的に処理することは重要なことです。

そして第3段階では、あつまった情報を要約して本質を追求したり、文章化をすすめます。また状況判断をふまえて行動にでます。この段階では情報の統合がおこります。

文章を書くという作業は前から後ろへと言葉をつらねていくことですから、さまざまな情報を一本の流れのなかに統合しなければなりません。あるいは行動するときも、いろいろなことがあっても一本の道筋にそれらを統合せざるをえません(注2)。たとえば人生は一本の道をあるいていくようなことです。ここに統合作用がはたらきます。第3段階のポイントは統合といってよいでしょう。

以上をまとめると、問題解決の第1段階のポイントは大観することであり、第2段階は並列的にとりくむことであり、第3段階は多様な情報を統合するということになります。(図1)


▼ 注1
問題解決の各段階の内部では、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)がおこなわれます。書きだすことはアウトプットの一種です。

▼ 注2
行動はアウトプットの一種です。



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