東京都美術館で「若冲展」が開催されていました。万物が共生する「若冲ワールド」を体験できる貴重な機会でした。

東京都美術館で「若冲展」が開催されていました。ここに行って個々の作品を味わうと同時に、会場の三次元空間の中に自身をくみこんでみて、動植物が共生する生態系の再現空間を体験することができました。展示室の空間全体に意識をくばれば「若冲ワールド」に共鳴することができます。

物事を理解するときは言葉だけでわかった気にならずに、しっかり実物を観察して、意識の内面に情報を綿密にインプットすることが大切です。

現物をみたら今度は想像をしてみます。何かを想像できるようになるためには、イメージを自由にうごかす能力をきたえておくとよいでしょう。イメージ訓練「増殖法」では、たくさんの対象を自由にゆたかにうごかします。

若冲は、「草木国土悉皆成仏」(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)の思想を絵で表現しました。「若冲展」で『動植綵絵』(どうしょくさいえ)をみて、梅原猛著『人類哲学序説』をよむと、「草木国土悉皆成仏」の現代的な意味(解釈)がわかります。イメージをみてから言語で確認するという順序がおすすめです。