181112 KJ法マトリックス



今回は、『発想法』(中公新書)のなかの中核部分である第 III 章「発想をうながすKJ法」(65〜114ページ)についてまとめをしたいとおもいます。わたしは、「発想をうながすKJ法」をつぎの3つの場面にわけました。
 

第1場面:ラベルづくり(ラベル法)
 (1-1)取材をする
 (1-2)情報を選択する
 (1-3)単文につづる

・紙きれや紙片や付箋などを総称して「ラベル」とよびます。
・インプット&プロセシングとして、内部探検(ブレーンストーミング)をおこなってもよいです。内部探検ではすでに(過去に)インプットされた情報をつかいます。

第2場面
(その1):グループ編成(編成法)
 (2-1-1)ラベルをよむ
 (2-1-2)ラベルをあつめる
 (2-1-3)表札をつくる

(その2):図解化(図解法)
 (2-2-1)表札をよむ
 (2-2-2)空間配置をする
 (2-2-3)図解をつくる

第3場面:文章化(作文法)
 (3-1)図解をみる
 (3-2)構想をねる
 (3-3)文章をかく


これは、文章を書くための過程・方法になっています。

基本的に人間は、情報処理(インプット→プロセシング→アウトプット)をする存在であり、仕事をするということは情報処理をするということです。「発想をうながすKJ法」をつかうとつかわないとにかかわらず、情報処理は誰もがごく普通におこなっていることです。「KJ法」にかぎらず、速読法も記憶法も心象法も作文法もすべて情報処理をしていることにほかなりません。

情報処理を意識しておこない、よくできたアウトプットをだす(文章を書く)ように日々こころがけているとあらたな発想も生まれやすくなります。そのために「KJ法」も有用であるというわけです。

情報処理は、 インプットだけでは意味がなく、 アウトプット(文章化)をしてこそ意味があります。アウトプットまでかならずやらなければなりません。現代では、ツイッターやフェイスブックやブログといった便利なツールがありますので、これらを積極的につかっていくのもよいでしょう。

ツイッターに要点を「単文につづる」ことは、「発想をうながすKJ法」でいう第1場面「ラベルづくり」の実践にほかなりません。どんどん書きだしていくのがよいでしょう。
 

▼ 関連ブログ
・ラベル法
 文章化の方法 -「発想をうながすKJ法」の解説(その3)-

・累積法
 情報処理の1サイクルを累積する -「発想をうながすKJ法」の解説(その4)-


文献:川喜田二郎著『発想法』(中公新書)1967年