
図1 法則・物質・人間・環境を関連づける
法則・物質・人間・環境の観点から物理・化学・生物・地学をとらえなおし、これらの分野を関連づけて全体的に勉強をすすめるとおもしろいです。
湯村幸次郎著『図でわかる中学理科』(注1)は、中学理科を、図(イメージ)をつって理解し記憶していことができるすぐれた参考書です。図は非常によくできています。
中学理科では、物理・化学・生物・地学の全分野を全体的にバランスよくまなばなければなりません。このバランスよくまなぶというのが入門的・基礎的な勉強では重要です。しかしバランスよく勉強して何の役にたつのか。すきな分野だけを集中的に勉強した方が効果があがるのではないかといった疑問があるのも事実です。
そこで今回は、法則・物質・人間・環境という4つの観点から理科をとらえなおし、この問題についてかんがえてみたいとおもいます。
ここでは、理科の4つの分野をつぎの観点から端的にとらえなおしてみます。物理では、宇宙の根本にある法則についてまなびます。化学では、宇宙あるいは世界を構成する物質についてまなびます。生物は、人間を理解するための生物学といった観点を強調したいとおもいます。人間も生物の一種であることにちがいありません。地学では、人間をとりまく環境(自然環境)についてまなびます。自然環境と人間とは相互関係にあり両者はたえずやりとりをしています(注2)。
- 物理:法則
- 化学:物質
- 生物:人間
- 地学:環境
これらを関連づけてモデル(図式)であらわすと図1と図2のようになります。

図2 中学理科の各分野を関連づける
わたしたち人間の周囲には環境(自然環境)がひろがっています。人間と環境とよって、地球や宇宙といったわたしたちの世界ができています。そしてこの世界の根本には法則があり、一方、世界に存在するものは物質でできています。法則と物質は普遍的なものであり、世界を認識するための前提としてこれらの理解が必要です。
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図1および図2のようなモデルを参考にして中学理科を全体的にとらえなおしてみるとおもしいとおもいます。ものごとへのアプローチは専門的・分析的におこなうだけでなく、このように全体観とバランスを重視した方法もありえるわけです。
湯村幸次郎著『図でわかる中学理科』は、中学生用の参考書ですが大人がみても十分たのしめ、また役にたちます。アマゾンで最初にみつけ、書店に行って実物を手にとって確認したらとてもよくできていたので買いました。
▼ 注1
湯村幸次郎著『図でわかる中学理科(1分野[物理・化学])』(改訂新版)(中1〜中3:未来を切り開く学力シリーズ)文藝春秋、2010年2月25日
図でわかる中学理科 1分野(物理・化学)―中1~中3 (未来を切り開く学力シリーズ)
湯村幸次郎著『図でわかる中学理科(2分野[生物・地学])』(改訂新版)(中1〜中3:未来を切り開く学力シリーズ)文藝春秋、2010年2月25日
図でわかる中学理科 2分野(生物・地学) (未来を切り開く学力シリーズ)
▼ 注2
人間と環境とのやりとりのうち、環境から人間への作用はインプット、人間から環境への作用はアウトプットとよぶことができます。人間は環境がないと生きていけません。人間と環境とはセットにしてつねにとらえていかなければなりません。
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