世界遺産の鳥瞰写真をつかってイメージ訓練をすると情報処理がすすむようになります。


『感動の絶景! 空から見た世界遺産』(コスミック出版)は、都市・歴史地区の文化遺産を中心に自然遺産・複合遺産を含めた58の世界遺産を空からのうつしい写真 約 100点で紹介しています。巻末には、日本からのアクセス手段や現地での観光ツアーも掲載していて参考になります。


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本書は、次よのうなイメージ訓練のために最適です。

  1. あまり時間をかけないで本書の鳥瞰写真を最後まで一気に見ます。
  2. いったん目を閉じていま見た写真をおもいだおもいだしてみます。どこまでおもいだせるでしょうか。
  3. おもいだせた写真については気がついたことを言葉にして書きだしてみます。

この一連の流れが、イメージをつかった情報処理の訓練になっています。世界遺産の鳥瞰写真はイメージ訓練のために最適です。

鳥瞰写真を見ることは情報をインプットすることです。おもいだすことはプロセシング、言葉にして書きだすことはアウトプットです。インプットとプロセシングはイメージをつかってすすめ、アウトプットは言葉をつかうというのが基本に推奨できます。イメージをおもいうかべて言葉を書きだすというところがポイントです。そのためにはインプットがそもそもよくできていなければなりません。

世界遺産関連書には、たとえば『世界遺産検定公式テキスト』のような言語をつかった解説書もあります。しかし言語よりも前にイメージをつかった訓練をやった方がよいです。まずイメージでとらえて、その上に言語的解説をのせていく、あるいはイメージに言語をむすびつけて理解し記憶する方が情報処理はすすみます。世界遺産検定を受検するような人は特にこの点に留意しなければなりません。




ここでひとつのアナロジーをだしましょう。たとえばデジタルカメラで写真を撮影して、ストレージにデータをファイルします。デバイスをつかえばいつでもそれらの写真(イメージ)を見ることができます。

ここで問題になるのは、イメージファイルは非常に大きなメモリーを必要とし、そのためデバイスの性能も高くなければならないということです。大きな容量と高性能なCPUが必要だというわけです。

イメージではなくテキスト(言語)だけをとりあつかうのであればそのような必要はありません。




このことと似ていて、人間がおこなう情報処理でもイメージをつかう場合は、大きな意識(心)と高性能な情報処理能力が必要です。イメージは言語にくらべて情報量が圧倒的に多いのです。ここに、イメージ訓練(心象法)やイメージをつかった記憶法にとりくむ大きな意義があります。イメージ・トレーニングを軽視することはできません。

イメージをつかった訓練をくりかえしおこない、イメージをつかった情報処理が自在にできるようになると情報処理は一気にすすみます。大容量のストレージと高性能なCPUを手にいれたようなものです。

以上のことをふまえ、世界遺産の鳥瞰写真をつかったイメージ訓練はとても有効だとかんがえられます。


▼ 引用文献
『感動の絶景! 空から見た世界遺産』コスミック出版、2015年12月10日
感動の絶景! 空から見た世界遺産 (COSMIC MOOK)