周辺視野をもちいて風景の全体をながめるようにすると眼力を改善することができます。


わたしたち人間がものを見るとき、外界から光が目に入ってきて網膜にとどきます(注1)。この網膜の中心のもっとも鋭敏なところを黄斑(おうはん)といい、ここでは対象をよりこまかく識別することができます。網膜の中心の黄斑でものを見ることを「中心視野で見る」とよび、黄斑以外の部分でものを見ることを「周辺視野で見る」とよびます(注2)。

一般には、小さな文字を読むときには中心視野がおもにつかわれ、野外で風景を見るときには周辺視野がおもにつかわれます。

わたしたちは、中心視野でこまかい文字を見つづけていると眼球の筋肉が緊張して目がとてもつかれてきます。肩こりや首こりも生じます。それに対して、周辺視野をもちいて風景を見ているとまったくつかれないどころか、肩こりやストレスが改善できます。網膜全体をつかってたのしみながら見ていれば疲労することはないのです。

ステレオ写真をつかって立体視するときにも、周辺視野をもちいて風景の全体をながめるようにします。周辺視野をつかうことは眼力を改善する方法として重要です。

下の写真はいずれも平行法で立体視ができます。ネパール国立植物園(National Botanical Garden, Godawari, Nepal)(注3)で撮影しました。

立体視のやり方 - ステレオグラムとステレオ写真 - >>



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ネパール国立植物園(入口)



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ロックガーデン



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沢と小路



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ネパール・ハンノキの森



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クックパイン


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ラン


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ブーゲンビリア



ネパール国立植物園(National Botanical Garden)は、ネパールの首都カトマンドゥから南東へ約15km、プルチョウキ山麓のしずかな村の中にあります。ネパール王室の保養地がかつてはここにありました。

ランや薬草や樹木などさまざまな植物が見られますが、日本やシンガポール・オーストラリアなどの植物園とくらべると整備はあまりすすんでいません。しかしその分、素朴さやワイルドな雰囲気をたのしむことができます。

カトマンドゥ市内観光がおわったらピクニックでおとずれるとよいでしょう。

交通の便はあまりよくないのでタクシーをチャーターして行くとよいです。



▼ 注1
ものを見るということは、目をつかって外界の情報を意識の内面にインプットすることです。

▼ 注2:引用文献
栗田昌裕著『 眼力を高めるパワード・アイ』健学社、2003年11月25日
 
※ うつくしい3D写真(ステレオ写真)の数々、眼力を高めるための解説もわかりやすく、おすすめします。わたしも本書を見ながら練習しています。

▼ 注3:ネパール国立植物園(National Botanical Garden)の位置