今なぜ、警戒すべきなのか? それは、富士山がいつ噴火してもおかしくない状況だからです。したがって噴火に対する十分な備えが必要です。
『富士山大噴火』(ニュートンプレス)は、富士山大噴火についてイラストをつかってわかりやすく解説しています。
富士山はれっきとした活火山です。
大地震がおきて地下の岩盤の歪みが解消されると地盤の圧力がさがり、マグマ中のガスが発砲するなどして噴火につながります。富士山はちかい将来に噴火することはまちがいありません。
火山活動には、地下でマグマをためる期間と、一気に噴火するという2つの現象があります。
自然現象には、このような2つの種類がそもそもあることに気がつくことが重要です。自然とは、普段は静かでうつしいものですが、ある瞬間に激変して大きな脅威となります。
ある瞬間に激変する。本当の変化とは徐々に徐々に少しずつおこるのではなく、あるときに一気におこります。自然には飛躍があるのです。それが大災害になるわけです。
▼ 引用文献
『富士山大噴火』ニュートンプレス、2015年11月25日
▼ 注:気象庁
噴火警戒・予報
噴火警戒レベルの説明
富士山の噴火警戒レベル
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『富士山大噴火』(ニュートンプレス)は、富士山大噴火についてイラストをつかってわかりやすく解説しています。
富士山が噴火した場合、時速約100キロで移動する灼熱の火砕流が山麓さらに東海道にまでおよぶ可能性があります。大規模な山体崩壊がおこるかもしれません。噴火したら逃げるしかありません。
火山灰もふりつもります。火山灰は首都圏にまでとんできます。1707年の「宝永大噴火」では、噴煙柱を約20キロメートルまで噴きあげ、100キロメートル以上はなれた江戸にまで大量の火山灰を2週間にわたってふりつもらせました。そのような場合、交通が麻痺したり、有毒ガスの成分がライフラインや精密機器を破壊します。火山灰は、先端が鋭利なガラス質のものを多くふくんでいるので、吸いこんだり目に入れないように注意しなければなりません。防塵マスクとゴーグルをいまから用意しておくとよいでしょう。
火山灰もふりつもります。火山灰は首都圏にまでとんできます。1707年の「宝永大噴火」では、噴煙柱を約20キロメートルまで噴きあげ、100キロメートル以上はなれた江戸にまで大量の火山灰を2週間にわたってふりつもらせました。そのような場合、交通が麻痺したり、有毒ガスの成分がライフラインや精密機器を破壊します。火山灰は、先端が鋭利なガラス質のものを多くふくんでいるので、吸いこんだり目に入れないように注意しなければなりません。防塵マスクとゴーグルをいまから用意しておくとよいでしょう。
噴火予知を期待している人もいますが、噴火の日時を予知することはできません。しかし気象庁が「噴火警戒レベル」(注)を公表しているので、気象庁の発表につねに注意をはらうようにします。そしていつでも避難できるように準備をしておきます。避難生活は長引く可能性があります。
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火山噴火は地震と同様、地下ふかくにあるプレートのはたらきによってひきおこされます。火山噴火は巨大地震と連動しています。2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震がおこってから、日本の火山の代表・富士山に注目があつまっています。
富士山はれっきとした活火山です。
たとえば869年には東北地方で大地震が発生しました。「貞観大地震」(マグニチュード8.5程度)です。この5年前の864年には富士山が噴火しています。「貞観大噴火」とよばれます。
また1703年には「元禄関東地震」(マグニチュード8.2程度)が発生しました。その後、1707年10月28日には「宝永地震」がおこりました。そしてその49日後、1707年12月16日に「宝永大噴火」がおこりました。196年ぶりの噴火でした。
そしてそれから約300年間、富士山はまったく噴火していません。そのため、富士山の地下では大量のマグマが蓄積されていて、噴火のポテンシャルは十分に高まっている状況です。そこに東北地方太平洋沖地震が発生しました。富士山はつぎの噴火の瞬間をまっています。
大地震がおきて地下の岩盤の歪みが解消されると地盤の圧力がさがり、マグマ中のガスが発砲するなどして噴火につながります。富士山はちかい将来に噴火することはまちがいありません。
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火山活動には、地下でマグマをためる期間と、一気に噴火するという2つの現象があります。
- マグマをためる期間:ながい時間をかけてエネルギーをたくわえる。ポテンシャルを高める。
- 噴火:突然おこる。エネルギーを短時間で一気に解放する。大災害になる。
自然現象には、このような2つの種類がそもそもあることに気がつくことが重要です。自然とは、普段は静かでうつしいものですが、ある瞬間に激変して大きな脅威となります。
ある瞬間に激変する。本当の変化とは徐々に徐々に少しずつおこるのではなく、あるときに一気におこります。自然には飛躍があるのです。それが大災害になるわけです。
▼ 引用文献
『富士山大噴火』ニュートンプレス、2015年11月25日
▼ 注:気象庁
噴火警戒・予報
噴火警戒レベルの説明
富士山の噴火警戒レベル
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