その土地の凸凹(地形)を知るとその地域の歴史や人々の生活が見えてきます。

『地形のヒミツが見えてくる体感!東京凸凹地図』(技術評論社)は東京の凸凹(地形)を陰影図と写真をつかって紹介しています。大変わかりやすく、散歩や散策のガイドとしてもっていたい1冊です。


目 次
1章 凸凹体感!
2章 水と先人の知恵
3章 山地と台地
4章 東京の真ん中
5章 崖と丘陵
6章 びっくり地形
7章 東京から少し離れて


NHKの「ブラタモリ」の影響もあってかこのような凸凹地図(地形図)が最近注目されています。建造物におおわれて今ではわかりにくくなっている東京の地形ですが、本書を見ればあらためて地形とその役割をとらえなおすことができます。わたしは上野界隈によく出かけますがこのあたりの凸凹も本書を見れば一目瞭然であり、そういうことだったのかと納得できました。


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地形は、地域の歴史と住民の生活の舞台です。地形はすでに決まっています。先人たちはその地形をいかにたくみに利用してきたか。そしてわたしたちは地形をどう活用し、どのようにその上をあるいていけばよいか。興味がつきません。

本書は、地形的特徴にくわえて歴史や文化的エピソードの解説もしていて、地図を見るだけでなく読んでもたのしめます。また地震・津波・液状化といった自然災害への対策も盛り込んであるほか、地図マニア必見の測量方法や地図制作の仕方についても解説してあります。自然史的な見方にくわえて歴史・文化的な見方、技術的な見方もわかります。


▼ 引用文献
東京地図研究社編著『地形のヒミツが見えてくる体感!東京凸凹地図』技術評論社、2014年5月
地形のヒミツが見えてくる 体感! 東京凸凹地図 (ビジュアルはてなマップ)


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身近な地形を認識する


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