本書は、新聞(紙面)を読むことにより、次の7つの力をみがくことができると解説しています。

・書く力
・伝える力
・見せる力
・数字力
・ニュース力
・想像力
・コミュニケーション力
新聞の朝刊1部には、新書版の書籍2冊分の膨大な情報が詰まっていて、その紙面には、いろいろな工夫がなされています。たとえば、
・決められた紙面の中で、簡潔に分かりやすく伝える工夫
・忙しい人たちのために、見出しでパッと全体像をつかむ工夫
・文字だけでなく写真でも、記事内容を説明する工夫
これらのポイントを知るだけで、新聞は読みやすくなり、さまざまなスキルを磨く手助けになる

と著者はのべています。

新聞(紙面)を読む人は近年すくなくなってきているようですが、新聞は、情報処理あるいは速読の訓練のためにとても有用です。

新聞(紙面)がすぐれていることのひとつは一覧性です。大きな紙面、大きな空間に多種多様な情報が配置されています。ここではレイアウトも重要です。

その空間の中で情報をよみとり、そのレイアウト(構造)のなかで情報を記憶することができます。これは、空間を利用した情報処理の訓練になっているのです。しかも、書籍よりも紙面が圧倒的に大きいため、おおきな空間の中で情報処理にとりくむことができ効率がいいです。

情報は、ただ単に取得すればよいというものではなく、インプットの仕方を工夫しなければなりません。大きな空間をつかってまるごと一気にインプットすることはとても大切なことです。したがって、新聞は、読むのではなく、まず、「見る」ことが重要です

よくできたアウトプットをだすために、 空間的な情報処理訓練の教材・テキストとして新聞を活用していきたいものです。


文献:池上彰著『池上彰の新聞活用術』ダイヤモンド、2010年9月30日(電子版2012年7月1日)
 
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