大西泰斗・ポール=クリス=マクベイ著『英単語イメージハンドブック』(青灯社)にてでいる画像(イメージ)を「アイコン」としてとらえると英単語の活用が容易になります。
本書にてでいる各単語・項目の画像(イメージ)はとてもよくできていてわかりやすく「アイコン」としてつかえます。「アイコン」とは、コンピューターのファイルでつかわれているように情報のひとまとまりを簡単な絵柄で記号化してあらわしたものです。本書は英語の「アイコン」集といってよいでしょう。
本書の「アイコン」をおぼえておけば、それを目印あるいはとっかかりにして情報を整理し記憶し想起したり、英単語を組みあわせたり操作したりすることが容易になります(注)。ひいては情報処理能力を高めることができます。
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たとえば「The」のページをみると、左上に正方形のアイコンあり、その右に日本語でキャッチフレーズ「1つに決まる」とでています。その下に「基本イメージ」さらに「Check Point」の解説が記述されています。
- アイコン
- キャッチフレーズ
- 解説
このような情報のひとまとまりは「ファイル」とよんでもよいでしょう。非常によくできたファイルで本書は構成されているのです。
たとえばコンピューターのファイルは「アイコン+ファイル名」があり、アイコンをダブルクリックすると情報の本体がひらかれる仕組みになっています。これと同様なことを人間もおこなことができます。
つまり「アイコン」を目印あるいはとっかかりにして、必要な情報(解説文)を想起したり検索したりすればよいのです。
このようなファイルの概念をシンボリックにあらわすと下図のようになります。


図 ファイルの構造
アイコンとファイル名(単語&キャッチフレーズ)はファイルの表層構造であり、情報の本体(解説文)はファイルの下部構造になっています。
コンピューターの記憶装置にデータをファイルすることと似ていて、英単語などを記憶するということは、みずからの心のなかに情報をファイルすることです。そのときにファイルがよくできていて整理されていると、情報の保持や想起(検索)がやりやすくなります。想起するとは心のなかからファイルをとりだすことにほかなりません。
このようにアイコンとファイルの仕組みをふまえて本書を勉強すると効果は一層あがるでしょう。
▼ 注
本書で強調しているように「アイコン」をつかって英語をイメージでまずとらえ、そのあとで言語的な理屈をとらえていくという順序で勉強するとよいでしょう。
▼ 引用文献
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目をとじてイメージする - 大西泰斗・ポール=クリス=マクベイ著『英単語イメージハンドブック』(1)-
アイコンをつかって英単語を活用する - 大西泰斗・ポール=クリス=マクベイ著『単語イメージハンドブック』(2)-
心のなかに情報をファイルする - 大西泰斗・ポール=クリス=マクベイ著『英単語イメージハンドブック』(3)-