新聞紙をニュース情報の構造物としてとらえ、情報の階層構造を認知するようにすると、情報のインプットの仕方を改善することができます。
本ブログの前回の記事で新聞紙面を見るときに、フレームとそれらの空間配置をとらえてから記事を読む方法についてのべました。
新聞紙面のフレームをとらえてから記事を読む >>
本ブログの前回の記事で新聞紙面を見るときに、フレームとそれらの空間配置をとらえてから記事を読む方法についてのべました。
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写真3の紙面ではどうでしょうか。
写真3 新聞の紙面(2015年9月25日付朝日新聞)
白黒で写真もないので前回の紙面にくらべてかなりわかりにくいように感じますが、それでもフレームとそれらの空間配置を意識すればかなり見やすくなります。
フレームを仮に記入してみました。紙面の大局的な構造を視覚的にとらえるようにします(写真4)。
写真4 紙面はフロア、フレームは部屋ととらえる
前回は、紙面を森と木にたとえましたが別のたとえも可能です。各フレームは部屋、紙面(ページ)はフロアと見なします。紙面を見るのはフロアのレイアウトを見るようなことです。すると新聞全体はビルディングです。つまりビルディングには多数のフロアがあり、各フロアにはいくつもの部屋があり、それぞれの部屋のなかにニュース情報がつめこまれているとイメージします。
このように新聞紙はニュース情報の構造物であるわけです。このようにとらえるとビルディングが階層構造になっているようにニュース情報が階層構造をつくっていると見ることができます。階層構造とは、あるモノ(要素)が複数あつまってひとつのユニット(集合体)をつくり、そしてそれらのユニットが複数あつまって中ユニットをつくり、さらにそれらの中ユニットがあつまってもっと大きなユニットを形成していく構造のことです。
このような見方は速読法に通じますし、情報をとらえる(自分の意識の内面にインプット)するあらゆる場面で応用が可能です。大局や構造をとらえてから個々の情報をとらえ、そして情報の階層構造を認知するのです。
情報のとらえかたを変え、情報処理能力をたかめるために新聞紙面は役立ちます。簡単なことのようですが、新聞紙面の見方のなかに情報インプットの原理がふくまれているといえるでしょう。ウェブサイトでニュースを読んでいるだけではこのようなことはむずかしいです。
▼ 参考文献
栗田昌裕著『頭がよくなる速読術』中経出版 [Kindle版] 、2014年4月10日
頭がよくなる速読術 (中経出版)▼ 関連記事
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